
夏休みをとったのはいいが山の天候はどこも良くない。当初計画していた憧れの雲の平の天気予報はいずれのサイトも雨ばかり。休みをとったのはいいが10年以上天候と睨めっこしていた雲の平は今年も雨天中止。天気に恵まれず縁がない。しかし!YamaYamaGPVやSCWの天気予報では辛うじて白馬岳付近は昼までに山小屋に到着すれば天候が持ちそうという偶然。 ただ雲量は多く景色がないかもしれないと思うと、山に上がるご褒美がないと自分のテンションはただ下がり。だが、相方は「休みとれたし行くところがないんだから、行っとこうや」と何だかウキウキし始めている。

地図はいつも通りヤマケイさんからお借りしました。いつもありがとうございます。
小屋で寝るには相部屋の人に気を遣うので、天候が約束されているのならテントが良い。1泊2日程度ならいいのだが、2泊以上になると体力的には厳しい年齢になってきているのも事実。しかしながら、台風で天候が落ち着かないということもあってか、ハイシーズンなのにキャンセルが出まくったようなので、白馬大池から白馬鑓温泉の予約が、2日前なのに容易にゲットできたという異常事態。これは・・・小屋が空いてゆっくり寝れるのでは?
雲の平でゆっくりタイムで休みをとっていたもんだから時間はある。拍子が抜けるほど山小屋が空いていたので、3日がスタンダードルートだが、体力がない我が家はのんびり山の偉大なパワーを吸い上げる時間を有意義使い楽しむことに。白馬雪渓が通行止めなのは残念だが、取り敢えず麓まで行って考えることになる。
First Day

関西からはやはり北アルプスは遠い。
前日に仕事を終え車をぶっ飛ばして5時間半かけて松本入りして、さらに早起きして栂池ロープウェイまで1時間半。夏休みなのに駐車場は驚くほど空いていた。

麓は晴れており、そそくさと用意を済ましてゴンドラへ向かう。

栂池からはゴンドラとロープウェイを乗り継いで1800mの標高まで一気に運んでくれます。

向かう山頂は予報通りガスに包まれており不安しかない。

時折、青空も見えることもあるがスカッと晴れることはなく、ガスと僅かな日差しを繰り返す。今年の山はいつもこんな感じだ。

ゴンドラ山頂駅からは砂利の舗装路を歩いてロープウェイに向かいます。
スキーでは何度も来ている栂池ですがロープウェイには乗ったことがない。

ロープウェイは出てしまった後のようです。人が少なかったためか、この日は20分毎の運行となっていました。20分て急ぎ山行からすると結構なロス。
時期により運行開始時間も変わるので出発前にチェックしておくことをお勧めします。

さすがに20分も待っていると30人ほどの登山客が集まりロープウェイは人だかり。

ロープウェイが動き始めた頃には、下界には見えないが太陽光が差してきました。
まぁ、このあとすぐにガスるんですけどね。

ロープウェイ頂上駅では最後の身支度ができます。
トイレもあれば自動販売機もあります。モンベルの登山用品も少しだけ置いてあり防寒具程度の品揃えがありました。

すぐに登山道ではなく頂上には湿原歩きができる自然園があるので、まずそちらを目指します。

10分もせずに自然園前にある宿泊施設でもある栂池山荘と栂池ヒュッテに到着です。
ここはほとんど下界と変わりません。
登山を終えた男性が美味しそうにソフトクリームを食べながら戻ってきていました。
相方「ほんまに美味そうに食ってた!!」

自然園に入園するためのビジターセンターにはトイレも併設されています。
大池までの最後のトイレとなるので用すましをします。

山荘とビジターセンターの間に登山口があります。

出発は9時と遅めです。
無料朝食を悔しくも食べず松本のビジホを出たのが5時半、到着までトイレに寄ったり、ロープウェイを待ったりしたことで意外と時間が経過している。コンドラに乗る直前にコンビニパンとオニギリで食を繋ぎ炭水化物でエネルギーチャージ。
一日目は白馬大池山荘でお世話になるので、標高差600mを3時間ちょっとなのでかなり余裕があります。

最初の出だしは木の階段を上がっていきます。

最初の20分ぐらいで木の階段から岩がゴロゴロとした足場に変わります。

雨の予報ではない天気は持ちそうか。

自然園周辺から花が終焉ながらも温暖化により満開に近く咲いていました。リンドウとミヤマアキノキリンソウ。

雨がポツリポツリ。まぁこんなもんでしょう・・・。
晴れ時々ほとんど曇りといったところです。

振り返ると辛うじてロープウェイの駅は見えましたが、雲の流れがはやくすぐに雲隠れ。本当に落ち着かないやつらです。

登山道が小川になっているところもあります。
水が逃げるところがないので、雨天後というよりは普段から水が流れてそう。

少し開けた所まで上がると地図上では水場となっています。

銀嶺水と看板にあります。

湧き水なのか噴き出し口の透明度は確かに高い。
水場扱いになっているということはそのまま飲用できるんだろうか。

登山道両脇にはキイチゴのベリーが大量になっていました。
調べるとナワシロイチゴとか?食用できるそうですが酸味がむちゃくちゃ強いんだとか。これを食べている野生動物がいたようで糞に種がたくさん混じっていました。

天が開けた場所までやってきました。

登山道脇には、これまた見た目は完全にブルーベリー実。
枝が赤色を呈しているのでブルーベリーでないことは分かります。

天狗原に上がる手前に広い休憩ポイントが表れました。

この広場は丁度腰を掛けるに程よい大きさの岩がゴロゴロとしており多くの人が休憩していました。歩き始めて丁度1時間ほど。
コンビニで買ってきたオニギリやパンなどの行動食をお腹に詰めます。

休憩ポイントから少し上がると晴天へと移っていきます。

やがて木道が見えてきます。ここからはしばらく水平道が続くので楽です。

岩から木道でとても優しさを感じる足元。

出発から1時間50分程度。休憩を取ったので実質on timeか。

狙ったかのように天候が回復?白馬乗鞍の山容が表れました。

天狗原に到着。
いつものあれですわ。
相方「ゴールか~~?」
ここで野営をどうぞ。

振り返ると岩の上にお社がありました。

天狗原を後にして木道を進むと、山の中腹青矢印のところに登山者の姿が見えています。

横に目をやるとなんぼでも花が目に入る。赤イワショウブの蕾。

反対側には満開のイワショウブの白開花。

原と呼ばれるだけあって、湿原の平野で小川のようになっていたり池塘のような物が点在していて見るに飽きません。

一つ目の分岐点。
右側が風吹大池、左が白馬大池方面なので左に進路をとります。

木道の終点の先は岩歩きになるのだが・・・明らかに滑るしかないツルツル苔。
下には水もあるので序盤から水ポチャは避けたい。

苦労はないが大きな岩登りが連続します。

雪渓が見えてきたが道のりはまだ遠い。
時間的にはほとんど経過していないのに近づかない。

天狗原を振り返ると怪しいガスが覆いかぶさってきました。

白馬乗鞍まであと180mの高低差だが恐らく誤差があるので100ちょっとか。

相方がしきりに呼ぶので何事かと思っていたら・・・
なんで指に蝶々停まってんの?? おかしくね??
ラン♪ランララランランラン♪ラン♪ランランラララーン↓
不思議な呪文の詠唱が始まったよ・・・また蟲使いナウシカですかww
ドヤ顔ご満悦顔の相方 ( ゚∀゚)
いやほんまにおかしいやろwwなんですぐに蟲が寄るんやww
相方「何で皆、生き物の声が聞こえへんのや?」という始末。
調べてみるとキベリタテハという名称だそうで、花に寄るのではなく樹液や腐った果実、獣糞から栄養をとるのだとか。
相方の指から一体なにが放出されているのか・・・蝶ストロー伸ばして指からなんか吸ってるしww
さらに調べてみると幼虫はダケカンバの葉を食べ、赤と黒のトゲトゲ毒々しい超絶恐ろしい黒いフォルムに驚愕。興味があればググって調べてみて下さい。かなりグロいですから。
相方のナウシカパワーが発揮された根子岳の記事もよければどうぞ。

まだまだ続くよ足場の悪い岩場。
捻挫を起こさないように確実に一歩を進める。
ここで相方がへばり始める。先々週に六甲山を足ならしに行った際、夫婦で無事熱中症になり、その教訓から自分は5Lで相方が3Lという余計な重りをぶら下げていたので、結果体力的にバテた。北アルプスではそこまでの水分は不要だったようだ。
この時点で相方の水は2.5L、自分は3.5Lになっていたので相方の1.5Lを貰い、ストックなどの余計な重量も持つことに。

さすがに岩歩きも飽きてきた頃、軽くなった相方は元気を取り戻すww
相方「軽いって楽だし正義だわ!!
ジャスティス!!」
そらそうだろうよww
急激にテンションが上がり始める相方。
景色があれば依りテンションもあがるのですが、見えている以外のところはやはり雲。
画像では開けているように見えても、開けている瞬間に撮っているので80%は雲の中です。

かつてのルート上にあったのか雪渓の位置に変化があったのか、現在のルートからは外れた場所に大池への案内が書かれています。
訪れた時は丁度相方が歩いているところを多くの人が往来していました。

雪渓の渡りは自宅で確認した情報では10m程度だったのですが実際には10㎝。
この雪渓の谷。どうやら相方が止まっていたのは涼しい風が抜けていたからだそうだ。

急登は落ち着き高原のような雰囲気になってきました。

白馬乗鞍まであと20m高。
標高計は概ね合っているみたい。
時間に余裕があるのでこまめな休憩で体力温存して歩いているので、コースタイムからはかなり遅れている。テント泊ならいざ知らず、熱中症対策の水重量が効いている。

少し開けたかと思うと真っ白になったりと忙しい。

ん?なにかケルンのような物がみえますねぇ。

晴れていたら明日からいく小蓮華山や白馬岳の稜線が見えているのだろうか。
のっぺらいところに山頂があるという変わった頂です。
ところでなんで、相方は偉そうなポージングなのかw

頂上から白馬大池までは40分とあります。

山頂から5分も歩くと池らしきものがうっすらと見えてきました。

10分も歩くと全容が見えてきます。
山荘から小蓮華山への稜線も見えてきた絶景。

山道は池を回り込むようについています。
熱中症対策に水分を大量に摂取しながら上がってきたのが災いしたようで、相方はトイレが近くなってきたのでダッシュを開始。自分もトイレを我慢していたがダッシュするには水分が重い。見えていたから捨てればよかったのだけど、初ルートだと水がどのように確保できるか分からないので、そのまま飲める水は大事。
先人たちの記録にはどのような状態で水が得られるのかと言うのが記載されていないことが多い・・・。ライフラインの記録があるのは大変ありがたいのだけど。

大池は土などの沈殿物はあろうが、表層の水はとても澄んで青みが掛かっているようにすら見えます。

小屋に到着するころには真っ白ガスの中となっていました。

道迷いがなく標も明確なのですが、人気の山域にしては案内はかなり少ない印象。

小屋の正面に回り込むとテン場があります。すでに賑わいを魅せるテン場は思い思いに山ライフを楽しんでいるようです。
白馬大池山荘

画像左手の扉はテン場受付に軽食と売店があります。
プロパンガスが置いてある隣は小屋泊専用の入り口となっています。

小屋は大規模で150名まで収容できるとあります。
白馬大池山荘では携帯電話の電波は入りません。電波欲しければ入るところまで登山道を登る必要があります。なので、今では見なくなったNTTの緑公衆電話は衛星電話なのでかなり高い。

フロント前にはオリジナルバンダナや手ぬぐいの販売に、ナッツやチップスターなどの菓子類、ビールの販売もしています。プロテインバーやソイジョイのような高カロリー食も置いてありました。お弁当などだけでなく行動食の補充もできるってゴールデンルートならでは? 関西に住んでいると山小屋概念も少なく、西日本の百名山なんてカップラーメンと水ぐらいの販売しかない記憶。

ロビーに雨雲レーダーと細かな天気予報がモニターで紹介されていました。
明日は晴れ・・・否! GPVとSCWは雲中とある。てんくらも曇り時々晴れである。

こちらは食堂で夕食後の団らんです。

夕食前にはここに水、湯が用意されています。
夕食後は売店前にポットが移動していました。

スティック型コーヒーは一杯100円。
湯があるのでドリップタイプを持って上がるのもいいですが、ゴミはもちろん持ち帰り。

到着したのは13時過ぎ。
スーパードライ500mlは1000円と下界の3倍だが、500ml分疲れて持ってあがるなら、働いて稼いで小屋で1000円払うほうが疲労がない。購入した缶は回収してくれます。
当ては行動食でもあるカルパスとナッツ。

宿泊棟は蚕部屋になっています。150名も入れるかなぁ・・・という広さ。
2階階段は急斜ラダーとなっているので注意。
最奥にはトイレと乾燥室があります。

今回泊まった一室は4畳を5人で利用します。
15時の最終チェックインでは4名となり、東京から来たという年齢差のある男女ペア。物凄く山ベテランさんで物腰低く、しばらく山談笑を楽しみました。1泊2日で鑓下山のスピード登山。女性は相方ぐらいの年齢で、男性の方が自分より一回り上ぐらい。一日余裕をもって体力的に余裕があれば行けるところまで行くプランを組んでおられるようでした。「金に物を言わせて登らないと生きてる間に行きたいところなんていけない!」と言うと、「その通りです!」とおっしゃる相部屋女性。
関東からのインフラの選択肢は多いのでプラン立ても豊富にできる。関西からアルプスにアプローチするには車以外の選択肢がほとんどない。ダメ元でトライ、来週にまた来ようというには片道6時間以上車で走り、前泊当たり前で時間もインフラもない。というようなことをお話しすると相部屋の方は驚いておられました。関西からだとジャパンアルプスは来週にまたトライと言う山ではないww 金を使っても時間がないww 現に今回の登山で関西弁でガーガー言っていたのは我が家のみww 長野県のスキー場は関西弁に支配されているというのにwww
西には大山とか石鎚山もあるのではと尋ねられたのですが、8合目ぐらいまで膝丈の鬼階段上りですよwwwと話すと「それは無理ww」とおっしゃっていました。
4時に出立するというのですが、波風立てることなく忍びのように出立されました。目が覚めていたが、起きさせまいという配慮行き届いた方々でした。頭が下がるありがたし。夕食は食べておられたようですが、朝食はお弁当にされたのかな。バックパックも必要最低限のようでした。自分が荷物持ちすぎなんだろうなぁと、つくづく思う。エマージェンシーを考えるより金を払って保険に入れが正解なのかな・・・

昨今は靴の取り間違いや盗難が多いのか部屋の下に忍ばせてくれと小屋からの要望。

部屋には注意書きがあるので読んでおきましょう。
自分も水欲しいのですが、と恥ずかしながらフロントに聞いてしまいました。
ちゃんと蛇口の水が飲めると書いてあるのにwww

蚕部屋の奥には乾燥室があります。
ただ、夏季は自然換気だけでストーブは焚かれていなかったので、夏季は実質乾燥室としての機能はないと思います。
太陽が出ているなら日光に浴びせて乾燥させるほうが良いかと。

びっくりしたのが手洗い洗剤があったことです。
自然回帰タイプなのでしょう。

トイレは少々アンモニア臭ありますが綺麗です。
テン場は別にトイレがあるので、こちらが混み合うことはなかったです。
女性側は個室は少ないので、出発時刻には待ちが発生したが、テン場のトイレを使わせてもらったと相方から。

消灯は21時。
到着したのは13時過ぎ。
小屋泊とテン泊のお客さんが次々に上がってきます。

夕食の17:30になると宿泊客が一斉に食堂前に列を成す。
・鉄板定番のカレー
・付け添え フライドポテト、オクラ、福神漬け、人参・赤カブ?ビーツ?のピクルス
・味噌汁、サンキストのパックリンゴジュース
2016年に訪れた方の記録をみても全く同じメニューでした。メンチカツが湯煎ハンバーグに変わるぐらいの変化だと思います。連泊でもカレーだと、どこかの記事で目にしました。
このカレー・・・パックなのに安くない味。お替りは好きなだけできます。

カレーを2杯いただいて炭水化物をチャージ!
18時までには夕食は終わってしまうので、
やることなく再び小屋周辺を徘徊する。←ひたすら寝るのもいいですが、徘徊してサンセットや一瞬の絶景に徘徊するのは山の醍醐味です。
この時間から晴れ間が覗くようになり明日行く稜線が現れました。一瞬だけでしたが・・・

うっすらとガスが掛かっているので綺麗ではないが朧月も見えてきた。

チングルマ畑の向こうには夕焼けも。
ここ最近の天気では、このような夕焼けを見れることは少ないようで、山小屋の若い従業員さんが建物の屋根に登って写真をとっておられました。
山で暮らしていたらいつも見れるものだと思い込んでいましたが希少夕焼けのようです。

大池の方に廻ると月が水面リフレクションして幻想的。
もう少し薄暗くなるとさらに映えそうですが、実際のところ夕焼けにしても20分は晴れていなかった。一瞬だけのご褒美でした。
Second Day

朝食は5時から。
この山行は全て2食付きでの旅となっている。食料、テント、寝具を持たなくていい軽量化はまさにジャスティス。
一泊しといて実は山小屋初体験だったりww
雨予報でテントは張りたくないが、昨今の温暖化天気ではそんなこと言ってもいられず、雨の山小屋泊も経験しておかねば!!

・白米、フリーズドライ豆腐?とワカメの味噌汁
・厚切りハム、パックオムレツ、オクラ、お新香、梅干しに蒟蒻と蕗の胡麻和え?
白米と汁、お茶はセルフで付けます。
朝食でも白米2杯で炭水化物をエネルギーをため込みます。
予約サイト:白馬館 予約サイト
宿泊料金:16000円/1人×2人=32000円
う~む、他の登山者も言っていたが山小屋はかなり高くなった。
料理からすると割高だが昨今の物価高からすると妥当だと思う。
テントより楽なのは確かでが、テント泊もコロナ前からすると4倍ぐらいの値段はする。
軽量化をお金で買う感じですな。山小屋への存続の寄付&人件費の高騰。

朝食を済まして部屋で準備をしているとサンライズが始まりました。
良い天気に恵まれそうな予感だけはする。予感だけは。

小屋前から伸びる砂利道から登り始めます。すでに部屋から見たサンライズはクラウディ。

今日は標高2400mあたりから2900mまでを緩く登っていくだけの有難い日程。
低山じゃん♪
ただ、昨晩19時ぐらいに布団に入るが全く寝れず。
結局就寝できず皆が静かになる20時頃まで、持って上がった自前のウィスキーを食堂で200㏄ほど眠り薬に摂取。
これがいかんかったのか、標高による悪酔いか体調がよろしくない ('A`)
むしろ相部屋の方に気を使って寝れていないのが一番だろう。
フラットに寝れて防寒がいらない山小屋も一長一短があるので快適に過ごす方法を探るしかない。耳栓は必須だと思う・・・。
「相方からも無茶っスローペースやな!!」ってイジられる始末ww
しんどいんだよ・・・
普段24時に寝てる人が20時に寝るとか無理よww
相方は24時間起きなくても問題ない「睡眠スキルのび太君属性」の保持者なので布団兵器な人。

いつまでも眠いという感覚が強いがチングルマ種畑をみると美麗に目が覚める。
体調不良でもカメラは撮らねば記事にならない。
池との描写が芸術的すぎる。

この時が最も美しく水面に雲が跳ね返る。
これ以降はガスの中に消えてしまいました。

当然のようにガスと晴れが交互にやってきますが、晴れ3:ガス7ぐらいの割合。
晴れている時しかシャッター押してないので、山行の8割近くは雲の中です!!
ネットにアップされている画像や動画が嘘ではないですが、大体は良いタイミングでシャッターや動画撮影をしているのがほとんどだと思いますと付記したい。

歩いていると登山道には着替え一式の忘れ物?パンツまであります。
落としたというには不自然。ライトに捨てたという感じ・・・
普通、いかなる理由があっても登山道真ん中で着替えを脱皮しませんな・・・

しばらくのっぺらいガレを進みます。

振り返ると大池は完全にガス中へ。

足元には終わり掛けのコマクサ。

そして、始まる前から終わり掛けの相方と私。
少し傾斜がついてきました。葛籠葛籠で折り返し上がっていきます。

樹林を抜けていくこともしばしば。出たり入ったりを繰り返します。

やはり晴れ時々曇り&ほとんど曇り。は、昨日から変わらず、時折り白馬山荘傍らにある旭岳が顔を覗かせてくれます。癒しにはほど遠い景色。

再び腰丈のハイマツの中へ。

ハイマツを潜り抜けて、のっぺら地帯を通りすぎると、ご馳走の尾根歩きが始まります。
通常であれば絶景のはずが、このあり様なのでテンションは上がらずワクワク感は低い。

反対側を除くと下層と上層の雲に挟まれているのがよく分かる空が見えます。
これもYamaYamaGPVの予測通りでよく当たる。ほんとに困る。良いように外れてくれたまえよ。

ピークが見えてきましたよ。
白馬岳には船越ノ頭と小蓮華山の二つのピークを超えて行く必要があります。

旭岳が応援してくれますが、エールは雲によりあんまり届いてないぞ。

なかなかに良い尾根・プチトラバースを歩く。

山頂が見えてきました。あと1分もない。

船越ノ頭に到着~~。

山頂はさして広くはない。
大池で宿泊もしくはテントで、ここをピストンしている登山者もいてました。
体力がある方は次の小蓮華山や白馬岳のピストンも少数ですがおります。

往く方向の山容が見えている。これも絶景に入る?か否か?
私的には晴れまくって全貌が見えるのが絶景なのでもどかしい。
「絶景フル登山そんなの待ってたら山に登れないですよ!雨に打たれる日があるぐらいでないと行きたいところには行けないです!!」と大池山荘で相部屋になった方に言われましたw そうなのだが雲の平は絶好天でいきたいでしょww
ピークハントが目的でない我が家からするとmoney&timeの比重は、時間を金で買えるのなら買いたい。
年を重ねると体力でカバーはできないのは否めない。働いていると元気なうちに行きたいところへどのような形で行くかって難しいですよね。今回の山旅はまさしく快適を金で買いました。
景色は手前が白馬岳ではなく小蓮華なんだろう。
コースタイムでは1時間であの頂にいることになるが遠くね?

一度鞍部まで降りて登り返す。
フェーン現象が起きまくり。雨の予感しかない。

時折現れる稜線の景色はなんだかんだと一喜一憂をさせながらも疲れと時間を忘れさせる。
大快晴だと昨今の温暖化により暑すぎて歩くのに難儀したという説もある。
好天であるほどに、ニュースでも熱中症からの行動不能の登山客の多い事。
大汗はかかずガスると体温は冷却され熱すぎず寒すぎず快適。
ただ、暑さはあるので水は大池から自分は3.5L、相方は1.5Lで白馬山荘到着時には1.5L余りになっていました。

だ~いぶ近づいてきたが、まだまだ先に見えている。

足元は代り映えなくガレにザレでゆるゆると登っていきます。

小蓮華は2760m。
白馬大池山荘を出たのが6時過ぎ。
体調芳しくないとはいえコースタイムから大きく外れている。
もとより外してユルユル登山にしているので問題はなし。
こんなにも時間に縛られない登山はしたことがない。

ピーク手前でガスかよ~と思っていたら偽ピークでした。

コウメバチソウとハクサンフウロ。
時間に余裕がなければ画像は撮っていないかと思います。
北アルプスでは秋の訪れではありますが、せっかくなので高山晩秋のお花を収めさせて頂きます。

偽ピークを超えていよいよ小蓮華山と思わしき姿が見えています。
調子が悪い自分に比べ相方はどんどん進む。

見えていたのはさらにフェイクのピークでさらに奥に本命が見える。
小岩の登山道を登る。崩れることはなく足処は悪くない。

やっとこさ辿り着いた小蓮華山手前でガスww
さっきまで晴れてましたやんかww

山頂手前にはホタルフクロの群生。

さらにお花色々の詰め込み。

空にさえぎるものが無くなり頂の予感。

山頂は広くたくさんの登山者が休憩していました。
大池に引き返すにしてもコースタイム的に休憩を取りたいピーク。
自分は山小屋到着に遅れることはなかったがコースタイムから大きく40分遅れ。体調不良が効いている。ここでコンビニパンを相方と半分こでチャージ。
腐らないコンビニおにぎりと惣菜パンはコスパ・カロリー共に調理いらずで最強。
さらにカロリーメイトとウィダーゼリーなどをメインに行動食でエネルギーを取ります。

山頂碑は人気がない・・・

こっちの剣?鑓だろう?をモチーフにしたような碑はとても人気。
ここから白馬岳まで1時間半。
自分は不調だが、相方はいつもなら高山病よろしく苦しいとかいうのに全く元気。
「よく寝たからな!!」どこでも寝れる「のび太君属性スキル」が自分も欲しい羨ましい。

1時間半後には赤矢印にいるはず。
おんや?手前にいる登山者さんは神経質に画像撮影中ですなぁ・・・

どうやらライチョウさんを撮影中だったようです。
全然逃げない・・・人は襲ってこないと知っているようです。
このハイマツの下に巣があるのか出たり入ったり。

一瞬だけ晴れてきたところでパシャリ。
画像ではいい景色のところだけを見ていますが、やはり7割はガスの中です。

数十秒後にはこれですからww

ヘブンスロードはどこへ連れていかれるのやら。

グレーの砂利ガレが広がるピーク手前の登りにはトラバースが付いていますねぇ。

トラバースの手前は分岐点である三国境でした。先ほど見えていたトラバースを行くと蓮華温泉や朝日岳方面へ下りていくようです。
ここらへんから何故かトレランナーが急激に増えてきました。

調子があがらないまま何とか、ゆるりゆるりと歩を進めます。

15回ぐらいは道を譲っただろうか。
調子が悪く鈍足とはいえ、ここまで譲るとさすがに心狭き故に、譲った分の通行料をとりたい。

ここでも譲る。とにかく譲る。後ろから次から次とやってくるトレランナー。

ここが最後の急斜です。
こっちも自分のペース配分を崩したくないのは心情。申し訳ないとしながらも後方からやってくるトレランナーさんに道を譲るのが実に面倒になってきた。

最後の急斜を超えると、なだらかな道を山頂に行くのみです。

なだらかといっても、こんな感じのビクトリーロード。
景色的にはルーサーww

あと10分ぐらいなのに全然近づかない!!

右手を見ると旭岳とお花畑に、雲が流れ落ちる谷。

どうやら白馬岳の山頂に到着のようです。
トレランナーさんが時間制限を過ぎたが登頂したと賑わっていました。
どうやら、栂池から白馬岳までトレランをするというイベント?大会?があったようです。
耳を疑ったのが、主催者らしき女性が参加者に「ロープウェイまで戻りま~す♡」と声掛けをしていたので耳を疑いました。
「11時過ぎてるのにロープウェイまで下るんですか??」と尋ねると、主催者らしき女性は「皆さん体力あるので大丈夫です!!登りは大体3時間、下りは1時間半で降りれますので!!」
まじかよ!!??登山ペースだとロープウェイからでは、どんなけ早いコースタイムでも登り6時間、下り4時間30分。若い健脚ならさらに短縮30分以上できるだろうが、往復4時間半は無理やろwww
もともとトレランさんは体力お化けだと思っていましたが・・・「今日は小屋に泊まられるのですか?私も泊まってみたいです!うらやましい~!でわ~!」とトレラン女子は去っていきました。空身なら確かに1.5倍速はできそうだけど、2倍速は無理だろ・・・トレラン恐るべし、どのような体力構造になっているのやら・・・。

シニア登山に近くなっている自分はゆったりと登頂です。
山頂到着時は大池山荘を同じ時間にでたメンバーばかりでした。

山頂からは雲の向こうに辛うじて日本海が見えているのかそうでないのか。

相方は25年振りの登頂。
子供のころ大雪渓から1泊2日で上がってきたらしい。
鑓温泉へ下山中に手のひらを岩で裂傷。縫合が必要かと思われたが下山してたら子供の回復力恐ろしく傷口は癒合していたという。

方位盤には謎の日本硬貨のぶっこみがあります。
相方「25年前と変わらん・・・」

今宵のお宿である白馬山荘は山頂からわずか10分。
快晴であれば頂上から見えるでしょう。
到着時はガス。山頂にいても景色は皆無なので早々にチェックインです。
白馬山荘

画像左から宿泊棟、真ん中が受付および宿泊棟、右手がレストランスカイプラザです。
受付で相方が25年振りと伝えると、この建物も前のレストランも無かったでしょ!?と言われ、相方「何もありませんでした」と冷ややかに答える・・・

取り敢えず受付を済まして、宿泊棟で荷物を解きます。
こちらは二号館かな。

二号館内の玄関です。靴は取り間違いながいようにビニールに入れて部屋に持って行きます。
1階の並びには乾燥室があります。大池山荘とは違い暖房が濛々と焚かれていました。すぐに乾くほどに乾燥室としての機能はかなり優秀です。1時間も干していると靴下ぐらいならカラカラになりました。乾燥できないと3日目になるとメリノウールの靴下も異臭を放ち始めます。
あまり皆さんの記録では触れられていないデリケートな部分、大汗をかく登山では体臭も気になるところ。他の登山者さん達はどうしているのだろうか?
自分はGATSBYの無臭タイプのメンズ大判アルコール身体拭きを一日2枚程使って頭皮から頭髪に局部まで拭き上げています。相方は肌が弱いので乾燥しやすい手ぬぐいで身体を拭き拭き。服は臭いが自分らはこれで身体さっぱり頭皮や髪もギットリせずサラサラを維持して体臭は防げています。
防げてるよな??

館内の奥までいくと自炊室とトイレがあります。
飲料水はこの自炊室の物を利用して下さいとチェックインの際に案内がありました。
トイレ前にも水道はあるのでがすが飲用はできないのかもしれません。
さらに奥には特別室がある3号館、談話室、食堂があります。

談話室前にはアルコールの自動販売がありました。

食堂は時間きっちりにならないと開きません。
カフェテリア形式で、おかずをとりながらグルっと回る感じです。
お替りは並び直す必要はなく、お替りブースが別に設けてありました。

1階と2階の様相はほとんど変化はないのですが、3階だけは2畳個室?というにはパーティションでの目隠しの半個室となっています。

きっちり2畳に区切られています。
2024年では+5000円/1roomなのでお隣さんを気にしないというのであれば十分かと。

今回泊まったのは二号館2階にある6畳個室です。
室料+10000円だったので4名とかで泊まるとお得な感じはあります。
玄関の施錠はありませんので貴重品の取り扱いは注意が必要です。
マットレスを2重にしてフカフカで寝れたのは山旅とは思えない。

部屋からの眺めは白馬岳山頂を臨みます。
ちなみに、反対側の杓子岳方面は西日が入り込み「暑い!暑すぎる!!」とお客さんがいっていたので景色をとるか否かですが、予約時では選択できないので運としか言いようがない。

6時に大池山荘を出発して3時間半のコースタイム。さすがに調子が悪いとしても11時過ぎには到着。荷物をばらして12時前にはお腹が減っていたのでスカイプラザで昼食。

ソーセージや生ハムはすでに完売。
そら~到着したら一杯+逸品&メインにしたいですもんねぇ。
高いが今回はお金に働いてもらうのを前提で来たので非常食以外は持ってきていない。

取り敢えず相方と生ビールを飲み過ぎ防止に半分こすることに。
写真を取る前に口にしてしまうところが我慢できない山上ならでは。

新メニューだという牛丼+味噌汁1600円を頼みました。
絶対どこかで食べた事のある湯煎パックだが、持って上がると体力が削られるし米はフリーズドライになることを思えば美味い。
ちなみに相方は信州丼(山賊焼き&ソースカツ)1800円は、冷凍だと思いますが直前にシュワシュワと揚げている音が聞こえていたので、絶対に揚げ物がお勧めです。
完全に山岳リゾート。

あまりにも時間があり晴れ間も出てきたので、旭岳を見ながら持って上がってきたクッキーとプリッツにスティックコーヒーでティータイム。
行くか引くかと考えながらの山行になるテント泊からは考えられない余裕。雨天であっても屋根の下で寝れるという、のんびりと山を堪能する山小屋スローライフもハマりそう。

ただのスティック珈琲も絶景と共に口にすると実に美味い。

山荘周辺ではイワヒバリがたくさん飛んでいました。
人間がこぼした食べ物を狙っているのか、とても慣れており逃げない。
「虫さんよりクッキーが好きやで~、そこのそれ投げてクレメンス」と主張しているようである。
高山ハイマツ帯より上部で繁殖し岩の隙間に巣を造り、冬は低山で過ごすようです。
鑓温泉からの下山路では、ハラワタが抜かれたイワヒバリの死骸が転がっていました。
テンやオコジョとかにやられてしまったのか弱肉強食のワイルド。

夕食まで時間が有り余っているので、晴れてきたら往復40分ほどの山頂を散歩する。

谷にガスが張り日差し側は晴れている。これは・・・と谷を覗き込むとかなり遠い位置だがブロッケン現象をget!!

登山道の足元を見るとキラキラとした光る石を発見。
流紋岩?に入る石英筋。

アップしてみるとマイクロクォーツのクラスター。いわゆる水晶の集合体です。
赤丸には極プチ晶洞があり1mm程度の不形成の水晶も見えます。
ここまで肉眼で見えるクラスターがあるのは北アルプスでは珍しいのでは?
2019年に始まったコロナパンデミック以降、人との接触無しで始めた新たな趣味である鉱石探索。足元の石が気になってしようがない。

おお!!明日行く杓子岳が見えそうで見ないが5分ほど見えたこの景色に癒される。

山頂に戻ってきました。
空は晴れているが景色は・・・

辿ってきた稜線は幻想的だが雲の中。

大町?白馬村?の下界がわずかに見えたのみ。

山荘に戻るまでに錆で茶色になった石を発見。
水晶になりかけのクラスターっぽいものがたくさん付いていました。

透明色ではなく晶洞を形成できなかったキラキラと光る石英。
周辺には全くその片鱗さえないのにポトリと落ちている謎の石英クラスター。

山頂散策を終了して、17時半には夕食が始まりましてのショット。
・湯煎の豚の生姜焼きパック、炒り卵、キャベツとブロッコリーのサラダ
・枝豆真丈のようなカマボコ?、大根人参紅白なます、イワシの缶詰・パック煮付け?
・味噌汁、白米
大池山荘よりは生野菜もあったり、食物繊維が多く御飯も進みます。少々味噌汁の塩が薄い。
御飯とお味噌汁はお替りfreeなので、若い方はお味噌汁ご飯の掛け御飯で永久コンボで腹を満たして翌日に備える事も可能です。

夕食を終えても18時の夏季は太陽が沈まない。
杓子岳と旭岳は頭を出し、ワイドショットで夕没の美を魅せてくれました。

サンセットを眺める好スポットだという、ブロッケン現象が発生したところまで上がってみる。杓子岳の白馬村・大町方面の谷の底は雪渓。しかし、雪はほとんどない。この様子だと温暖化の影響から今後大雪渓が開放される期間はほとんどないのではないだろうか。

画像を撮っている後ろから相方がさらに隠し撮りをしていた。
遠望はないが雲海と昨日に引き続いて夕焼けと月がいい仕事をしている。
Third Day

個室なので気遣いがいらないのですが、3000m近い山小屋泊なのになぜか暑く寝苦しく断続的に目が覚め薄手のダウンなんていらないほど。寒がりの相方は逆に寒くて寝れなかったそうだ。
何度も目が覚めたが空が白くなり始めた頃。他の個室の登山者が出発したなという気配を感じたさなか、白馬岳山頂へ向かうヘッドランプの明かりを部屋から確認。時間は午前4時。
今回山小屋泊して分かったのがナイトハイクは遭難のリスクも上がる。しかし、大池山荘で同室になった女性のように明るくなる前に歩くというスタイルは、涼しい時間に距離を稼ぐには最も効率的だと思わされた。早朝は雲がない事も多く、景色も良いという昨今の気象状況にあっていると思う。昼過ぎには水蒸気が増え100%と言っていい程に雲が張り出し夕方には雨が降るスコールのパターン。
次回から小屋泊するなら朝食は弁当にして、3時か4時出発が合理的だなと相方と意見が一致。どんなけ長いトレイルにしても、山を堪能し尽しても、12時前には小屋に到着するので利しかないようにも感じた。

早い反省会は下山後に持ち越して朝食です。
白馬山荘の朝食はバランスがいいです。
・野沢菜おやき?、カボチャの煮物、紅白かまぼこ、玉子焼き、野沢菜漬け
・サバの塩焼き はじかみ 大根おろし
・納豆、めかぶ
・味噌汁、白米
いずれもパックですが、おやきなど郷土感を頑張って出しておられる所がなんともww
予約サイト:白馬館 予約サイト
宿泊料金:16000円/1人×2人+6畳個室料10000円=42000円
これはさすがに高かったが、2畳区切りが空いているならそちらがおすすめ。
山岳リゾートと考えると今までが安すぎで、料金しっかり取って設備を充実してもらえるほうが嬉しい気もします。

杓子岳と白馬鑓を経由して鑓温泉に向かう道は白馬山荘前の開けた道を行きます。
出発時は快晴で剣岳が常にこちらを見ているという贅沢。

出発は6時。
本日の行程は杓子岳に寄らなければ4時間30分。休憩なしであれば鑓温泉には12時前には着く。ただ、ピークハントではなく絶景登山が最もたるゴールの自分は今回のハイライトは30%未満。人にも依るが今回の山行での絶景率は自分的には▲。YamaYamaGPVとSCWの雲量予測では本日6時から9時までがピークタイムの大快晴。この三時間をどのように使うか・・・

取り敢えず歩き始める。
剣から常に見られている威圧感。

鞍部まで降りてきたら分岐があります。
左手に白馬岳頂上山荘が見えましたが、テントの張りは6時の時点で4幕とかなり少ない。
雪渓が通れないため白馬山荘も、例年よりお客さんがかなり少ないと言っておられました。

右へ曲がると祖母谷温泉とある。
地図を見て改めてみると黒部峡谷トロッコで行ける秘湯名剣温泉まで降りていくらしい。
まさかここに繋がってくるとは・・・

鞍部から手前にある丸山までの登り返しは全然きつくなく緩やか。
むしろMTBで走りたくなる斜度。

天気は最高だが、やはり少しずつ雲が出てきた。
どこまでもってくれるのか。

丸山に到着。

杓子岳と白馬鑓を臨む相方が、無茶苦茶恰好良く立っているように見える。
山に小慣れている変な大物感を感じるww
向こう側に行って表情をみるといつも通り
(´Д`;)遠い・・・の顔。

ん~何度も眺めてしまう立山方面。
常に右手に剣が居る。

MTBだと涎物の登山道を振り返る。この絶景でダウンヒルしたら最高やろなぁ。
山荘方面を振り返る頂上山荘にある謎の隆起した岩。
隆起したのではなく崩れず残ったのか?
雪渓は雪不足により通行止めとなっておりパッと見ても雪が全くない。

ずっと見晴らしのよい稜線歩きかと思うと、わずかだがハイマツ帯の中も歩く。

山荘からゆる~~い下りと、ゆる~~い上りを、上がり下がり。
時間もたいして経過していないが一向に近くならないピーク。
4日も山中にいるのにこの3時間しか絶景がないのでゆっくりと堪能する。

ミヤマトリカブトが朝露がついてキラキラと太陽を浴びて輝いていた。

雪がない雪渓方面を見ると一面に群生畑が見えました。
すぐに季節は秋。高山帯でのお花も見納めです。

少し歩いてまた群生。都会で見ても感動は薄いが高山で見る儚げな花には何故か感銘を受ける。同じ山路を歩いていた登山客も、このマクロな箱庭に当然のように足を停めて眺めていた。
みんな同じ思いに浸るのだと思います。

雪渓は、ほんまに雪が全くなく7月中頃から通行止め。
よく見てみるとクレバスやら凹みが沢山見える。将来は歩けなくなるのではないか?

山荘から2回のアップダウンを繰り返し、地図上にある最低鞍部を目指す。

所々に終わりかけのコマクサは栄養がなさそうなところに咲く。

鞍部までは葛籠折りで下っていく。
しかし・・・山荘からの道のりはMTBで走るとむっちゃ楽しそう!!
自分は山を始めたきっかけがMTB。その頃に見ていたブログでアルプスだろうがMTBを担いで上っておられた方がいたが、絶対楽しかったと思う。ただ、MTBは15㎏以上あるので20代なら可能かな・・・。おっさんは最上級の軽量MTBでもヘリがないと無理やわww そもそも今のご時世アルプスでMTBしてたら絶対怒られるw

「絶景やけど、全然近づけへんな~~」
「あそこまで上がるん?むっちゃ遠いやん」
「あと何分?30分?トップまで1時間ぐらい?あそこ上がるの?」
「無理やろむっちゃ急やん!!」
「私は撒くわ!!」
相方の言う通り画像ではかなり切り立っているが、近づくと理由が分かりました。

右手を見ると名剣温泉へと行く清水岳の尾根がある。
よく見ると雪に削られたカール状になっている。

上がり始めると意外にきつくなく山容がはっきりと分かるようになってきました。

トラバースするように山肌を回り込み。

尾根に戻って伸びる登山道は杓子岳を撒くトラバース。

白馬岳を振り返ると、あちらも最高の稜線歩きだろうなぁ・・・3時間だけ。

杓子岳の麓までやってきましたが急に足元の様相が変わりました。

途中変な脇道のような物がたくさんありましたが、正確な案内板はこの小さなプレートのみ。脇道を上がってもピークにはいけそうではある。
撒くと言っていた相方も天気は良くピークからの景色は名残惜しいとして黙って杓子岳方面へww

斜面はかなり急で40度近くある上に、足元はガレガレのこぶし大の石。
60代ぐらいのご年配のご夫婦に抜かれたのですが、今回の山旅は疲れない登山のコンセプトの我が家にしても、とにかく、このお2人速い!

途中このような装置が野ざらしに置いてありました。
ふむ・・・気象観測の何か?○○大学と書いてあったのでリアルタイムでデータを飛ばしていたりするのかな?

砂浜のように体重を掛けると雪崩るようにガレに沈み込み前に進まない足元。
相方がガレガレして進まず「全然前に進まん!!」と言い始めたので、「ポール出してゆっくり荷重抜重して歩きなはれ」というと急に進み始めたが表情はやはり死んでいる。

いや~~着いた着いた。

2812mに到着。
一日の行程が5時間以下という奇跡的な楽ちん登山で疲労感はさほどなく。

記念に一画というと謎のポーズを取り始めた。
本人がいうにはバリエーションがあった方がええやろとのこと。

だいぶ雲が出てきた。
山頂は斜めっていて広くはないが休むには十分。
雪渓が閉まっていて平日ということもあってか、びっくりするぐらい人と会わない。
いうなら同じ白馬山荘に泊まっていた4組しか前後にいない。

これから行く鑓方面と清水岳方面。
谷の先に名剣温泉があるかと思うと、人って結構歩いて行けるものなのだと感慨深い。

白馬岳を見返したこの時はまだ雲量は少なくハイライト。

白馬村は雲の下で、妙高・黒姫は雲の中のようだ。

白馬大池から歩いてきた稜線が一望できるパワーショット。

稜線を振り返って想いにふける。
どの山にいっても歩いてきた軌跡を見るのってため息が出る。
何度も来ている人は振り返りもしないのか、行く方向はみんな一生懸命見ているのに、ほとんどの歩いてきた道を振り返らないのは何故だろうか。

白馬村方面に雲がなければまた違った景色があるのだとは思うが、杓子岳からの景色は白馬岳バックのこの場所が最も写真映えしました。
山頂で撮影と休憩を楽しんでいると、とんでもないスピードで上がってきた20台半ばの若い女性。ショップの方だろうか。映え写真を数枚撮ってリアルタイムでアップ?したようで去っていきました。
ここで宣伝ではないのですが、相方がインナーに着ている「MILLET ドライナメックメッシュ」。とんでもなく通気性が良く、これまであった発汗して登山ウェアが肌が張り付くような感触は皆無で不快感はゼロ。網になっていることで発汗・乾燥性の効率は素晴らしく、段違いで涼しい&纏わりつき不快感はない登山ウェアとしての新触感だそうです。これまでのウェアからは不快感は極限まで剃り落されているそうです。
サイズや好みの程度もあり、アッパーやアンダーも種類があるので今後の登山に取り入れてみてもいいかなと思います。
もしよろしければ、次の山行に使ってみては如何でしょう。タイプも様々なので、スリーブ丈もお好みで選べるようです。

コースタイムでは杓子岳分岐まで1時間となっています。ヤマケイさんの地図を参考にするなら、杓子岳経由なら+30分から+40分は見ておいた方が良さげです。ガレ足が苦手な方はもう少し余裕を持った方がいいかも。今回の登山で一番の景色があったので、時間余裕があるのでスロー登山の我が家は30分ぐらい山頂で遊んで出発です。

山頂を満喫して今度は鑓へ。
先ほどのスーパートレッカーの若い女性はグングン進んでいきます。ほんまに速い。
ショップのお姉さん認定。

尾根をしばらく進むと標高を下げ始めたトラバース。
鑓はずっと見えている。

しばらくすると葛籠折りに急激に鞍部まで高度を下げていきます。

杓子岳から下山を始めて15分程度だったか、赤矢印の撒き道との合流です。

白馬鑓への登山道が丸見えです。
とにかく上りの取り付き鞍部まで、ゆったりと歩みを進めます。

相方が「みてみて~!!」というので、左斜面を見ると一杯のコマクサの群生。これはすごい!
高山地帯には何度もいっているが、お花畑自体をあまり見たことがないので、白馬岳のルートってこんなにも花が多いの?って感覚です。

鞍部に到着です。地図上では杓子沢コルとあります。
ここからは上り返し。この山旅ルートの優しいのは稜線の上り返しの高低差が、どこをとっても400mを超えないというのも嬉しく歩きやすい。

清水谷方面は鑓を上っていると常時右手に見下ろせます。

地図を見ていると、見えているピークは距離的に似非ピークなんだろうと推察。
あそこがピークじゃないと思うと逆に上がった時にまだ頑張れる。

途中不思議な現象が・・・相方の脳天に向かって飛行機雲が垂直に一筋。
神の思し召しのようにも、魂が抜けているようにも・・・邪気が抜ければ一番いいんですがねぇww
「そんなん人生の面白味がなくなるぞ!!」と返されるw

足元は馴らされて歩きやすいが、斜度が結構きつく小股でいかないとすぐに息があがる。

杓子岳で一緒になったご夫婦に追いついたかと思うと、また離されてを繰り返す。

中腹当たりから東に見えるのは黒姫山や戸隠山だろうか。

ザレガレ+斜度がすべるすべる。
画像の斜度がずっと続くわけではないがイメージとしてはこんな感じ。

これが下から見えていた痩せ尾根の似非ピークです。
両サイドが切り立っていて高度感があり、落ちたら大怪我するやつですが足元はしっかり確保できるスペース。

本ピークへの道のりが見えてきましたよ。
見た感じガレ葛籠らしき上りを終えると緩やか道の様に見える。

白馬山荘を振り返る。旭岳と清水岳、清水谷は見納めか。

ガレっているように見えたけど、袂までくると物凄く歩きやすそうww

葛籠を上がりながら何度も振り返る白馬岳。
大した時間ではないのに、歩いてきた軌跡が一望できる景色にはため息。
テント泊だと良い場所取るのに急いだり、重い荷物を担いでいるので出来るだけ体力を温存したいので無駄な動きは少なくしたい等々。周りを楽しむ時間が半減しているのだと実感。

行く道の左側白馬村方面を見下ろすと、雨天の予兆でもあるフェーン現象が始まり掛けている。昼過ぎからは1㎜以下ではあるが降水量がついていたので、他の登山客は足早だ。
しかし、今回は道順通りに歩けば屋根がある小屋で寝泊まりできると思うと心強い。
正直、雨天でテントは張りたくないヽ(;´Д`)ノ

9時過ぎから天気予報通りに、とうとう白馬岳方面も雲の浸食が始まりました。

ここに分岐がいるのか不思議な感じですが、鑓と迂回路の分岐までやってきました。

もちろん、ここまできたので白馬三山を踏みにいきます。

頂上近くから見えた白馬岳はついに雲の中へお隠れに・・・
今から目指す白馬鑓温泉の風呂で一緒になった方と談笑をしていると、2泊3日で大池から縦走されて来たそうだが、ずっと雲の中だったそうです・・・景色がないので杓子岳も上がらなかったそうです。ご愁傷様でございます。

ピークが見えてきましたよ?

ピークget!!
とにかく相方の、ものすご~~~く渋い渋そうな顔を付きたてる毎度の謎の山頂ショット。
後ろの杓子岳も雲に覆われたり捌けたりを繰り返すがすっきりせず雲中。

山頂はとても広く雲がなければ表銀座の山波が延々と見えるのだろうか。

白馬大池山荘ではキャンセルしたお弁当ですが、ゆっくりと眺望を楽しむため白馬山荘でお弁当をお願いしました。
本来であれば杓子岳に寄っても健脚であれば白馬山荘から鑓までは4時間半からの山行。鑓温泉まで人によっては食事はいらないかも。ただ、昼からは雨が降るかもとの天気もあり皆さん急ぎ足。実際山頂でのんびりお昼をしていたのは我々だけ。この山行で快晴なのはこの日の3時間だけなので山をゆっくりと楽しみたい。あとは雨に打たれても鑓温泉までの下山のみで稜線歩きは終了です。

お弁当の献立
・白米、蜂蜜梅
・チルド?冷凍?でかいシュウマイ、焼き餃子
・パックの丸十レモン煮、きんぴらごぼう、野沢菜?
他の方の記録をみても定番弁当のようです。1000円。
ぎちぎちに詰め込んだたっぷり白米で、味付けはしっかりとある汁が垂れないメニューの配慮とカロリー抜群のバランスです。フリーズドライじゃない白飯が食べれるだけで美味い。メスティンと生米持って上がれよという声が聞こえそうですが、重たいやんか・・・。

この3日間の食事で最も美味しかったのはもしかしたら、この梅干しだったかもしれない。
梅干しにはドーピング作用のある成分がありオリンピックの検査で引っ掛かるぐらいです。ハチミツに加え塩辛さも程よく、剣に供えさせていただきました。

弁当を食していると太陽の周りに虹がでるという「日暈(ひがさ)」という現象です。カタカナで「ハロ」とも言うそうです。
スキー場で何度も目にした事があるので、珍しい物ではないという認識でしたが、レアらしいです。

先ほど見えていた行く先の鑓分岐登山道は、このように雲に覆われたかと思うと晴れて雲っての繰り返し。

かなりゆったり登山で、杓子と鑓で随分遊んでしまったのでお時間は大分遅く。
休憩なしの本来のコースタイムでは8時が登頂タイムです。
山エネルギーを充電しまくり。

山頂で弁当を食べて30分を鑓で楽しみました。
雲中と晴れ前のフェーン現象による映り往く景色に一喜一憂で雨がくるか!?ともやもやしても、約束されている屋根のある宿泊地がある安定感は半端ないwwテント張らなくていいもんねぇww しかも、今宵は温泉まで付いている。

さてさて、scwとyamayamaGPVが提示してくれた通り、ハイライトは終わり、鑓も雲の中になってきたので鑓温泉へ出発です。

鑓からの鞍部へ向かっていくのですが、鑓温泉分岐からの天狗山荘方面は雲に覆われている。大池山荘で同室になった女性はかなりの手練れで、その女性の相方の体調が悪ければ、天狗山荘で宿泊して鑓温泉経由で下山したとおっしゃっていました。
なるほど・・・余裕があればそういう折り返しプランも有るのかと思いつつも、天狗山荘から一日かけて鑓温泉経由下山ってなるとずっと下り6時間!?はしんどい・・・地獄。上り6時間のほうが圧倒的に楽です。ま、得手不得手です。

鞍部を超えてトラバース上り。

名がない山を撒くトラバースを進むと天狗山荘に行く尾根道と鑓温泉への分岐標識がようやく見えてきました。どこにあるのか全く検討が付かないので分岐があるのか?と心配になり。

鞍部が丁度分岐点となっていました。
ただ、20分稜線をいくと天狗山荘があり、テントも張れるようです。
正直なところ今回の山行では、2泊3日だと歩いた達成感はあっても、スピード登山になると花も山肌や造形も楽しむ余裕が自分にはないなぁ・・・と私的には思いました。

晴れたり曇ったりですが、景色は皆無となってきました。
scwとyasmayamaGPV様々です。いつもありがとうございます。
幻想的な風景のように見えますが、幼少のころからスキー場でガス慣れしていると、
(;´Д`)(;´Д`)(;´Д`)(;´Д`)<ガスですか勘弁してよ・・・苦行だよ
というのが本音なのは自分だけではないはずw
ガスや雲中が幻想的なのは最初の数回だけですよ・・・

雲中に入り始めると・・・
「グウェエエエエェェェーーーー!!」という雄たけびが聞こえてきたのはライチョウさんの警戒鳴き声? 鳴き声の方向を見ると岩の上に夏服のライチョウさんが見えました。
景色が見えないほどに視界が悪くなると、猛禽類・キツネ・オコジョなどの天敵から見えにくくなるので活動活発になるというライチョウさん。
姿が見えなくても大池山荘への上りで、ライチョウさんの鳴き声を沢山耳にしました。
高山帯の登山では我が家は天気に恵まれないこともあってか、ライチョウさんとの遭遇率が異様に高い。

このライチョウさんは警戒心が強いのか、同じ岩場に立ってずっと我々を見ているようでした・・・・ライチョウって美味しいのかなw
どうやら相方も同じことを思っていたようで、畜生道の夫婦であることは否定できないww

鬼畜なやつにはもちろん制裁がありガスの洗礼を浴びます。

森林限界が終わるまでの両サイドには沢山のお花畑がありました。
ウド?シラネニンジン?

右手も花&花。詳しくはないが、調べてみると奥にコバイケイソウ、手前のピンクはオニシオガマ?ヨツバシオカマ?

そして、チングルマの種畑をバリエーションも豊かで癒される。
地図には「白馬連山高山植物帯(特)」とある。
晴れていたらここもさぞ絶景なんだろう。

いよいよ木々の背も高くなってきて、なだらかな下りもそろそろ終わりです。

いよいよ樹林帯へ。

鑓から550m下がったあたりから樹林帯が始まります。

道のど真ん中に鎖場の注意書きがあります。
大した事ないだろうと思いつつも一応両手を空けていおくことに。

しばらく足元は水平道をいくので、やはり気が緩み大袈裟だなぁと思っていたんですよ。

さらに「両手空けなはれ」という2回目の注意書きがやってきます。

山肌に沿うように打ち込まれた鎖。
確かに落ちたら怪我がしそうな高度感を感じる。

こんなのっぺらい岩に鎖が必要か?
Σ(ノ゚д゚)ノズルり!! ズルズル・・・
あかんやん!!むっちゃ滑る!!ヤバいぐらい滑る!!
早めに気付いて良かったけど、確かに油断して大きく踏み込んだら大転倒からの骨折コースもありえる。

ナンブトウチソウかな。
高山帯の蛇紋岩崩壊地に特産する多年草だそうだ。
まさしくツルツル岩の蛇紋岩に生きてる。

斜度のきつい場所もそれなりにある。
濡れ岩でなくともツルりと危ない。

一度滑ってからは、この岩の上で絶対にこけたくないのでかなり慎重に歩む。
濡れていたらツルツルで滑りまくりかと思うと雨が降ってなくて本当に良かった。
ナンブトウチソウがこっちだよと山側が安全だと誘う。

もっとも急な下りではあったが足を掛ける場所がたくさんあるので、隙間にがっつり足を挟み込めば滑ることはなく、ツルりん岩の上を歩くよりはるかに安全だった。

鎖場をすぎると優しい木造の階段。

ガスが張っているので景色は見えないが滑って滑落する人でもいるのか・・・

先ほどの注意書きの看板からすぐ小屋が見えてきた。
雲が切れて見えた景色は、落ちたら確かにやべぇ谷だったw
谷に雪が残っていたがこれでも本来からすると少ない方なのだろうな。

サラシナショウマとトリカブト。
細かいことは分からないが厳密にはトリカブトではないという説も。

登山道の脇を流れる水はすでに硫黄の湯の花がついてないか?
白馬鑓温泉

下りは苦手なので、やっとこさ着いたという気分です。
明日はさらに4時間下りってんだから困りますわ。
お食事処と売店を兼ねた受付でチェックインの手続きを行います。
温泉は日帰り入浴も可能。
安達太良山の黒鉄小屋で立ち寄り湯した時は疲労感がかなり和らいだのを憶えている。
天然水の冷蔵庫。

白馬館グループの売店は一律同料金でした。

石鹸類を使わないのは、もちろん山マナー。
こちらの蛇口はそのまま飲用することができます。

売店をぐるっと回り込むと、物干し台+屋外の休憩場所があります。
お客さんらは、いろいろと干していたがこの天候なのでガスると余計に濡れる。

お寛ぎ処として開放されていた食堂。
テーブルに置いてある宿帳に記帳してチェックインです。
最近は吸湿速乾性のモンベルのTシャツも置いてあるんですねぇ。
一緒の行程であるいていた、年配女性は着替えは持たず必要になれば小屋で買い足すスタイルなんだそうです。確かにその発想だと軽量化はできるが自宅にシャツのストック出来まくってしまうのでは?? 記念品としてのお土産でもあるのか。

今宵のお宿は食堂と売店の向かい側にある1号館。

大池山荘と同じ蚕部屋ですがオープン式。

2階の蚕部屋でしたが、トイレに行くには階段が少々面倒。

トイレ問題もあるが2階は荷物置き場があるので、1階よりもスペース広く使えました。

部屋全体はこんな感じです。
ロープを持って上がったので簡易物干しを作成。
ガスガスなので表だと全く乾かない。
5人部屋を丁度真ん中が空くように部屋割りしてくれていました。

荷物を整理したら、いよいよ温泉タイム。
売店前から見下ろすと右手に女性専用の内風呂です。

内風呂は3人ぐらいで丁度良い大きさだったようです。

注ぎ口がすでに気泡が立っており、酸化させて濁りを作っているように見えたそうな。
他人に見られえると気になる方もいるみたいなのでその配慮?

女性専用内湯を右手にさらに一段下へ。
左が混浴露天風呂、右が小屋宿泊者用トイレがあります。

トイレへは女性風呂を取り巻くように道がついています。

天空洗面所。
ここの水は消毒しているかどうかは分かりませんので手洗いのみ。
洗剤が置いてあるのは自然に帰るタイプの物なのだろう。

どこの小屋のトイレもそうだが匂いは仕方がないが、かなり綺麗に清掃されていました。

お待ちかねの名物露天風呂です。基本は混浴となっていますが、夜の20時から21時は露天風呂が女性専用タイムとなり内湯が男性専用となっていました。夜はヘッドランプ入浴になるとか口コミでみたので、明るい時間に水着で入っている方もいました。

10人入っても全然平気な大きさでコンクリート造りという単純な湯舟。

湯使いは当然のように源泉掛け流しで、湯舟に2本のパイプがついていましたが無反応でした。代わりに山側の石組の間から凄い勢いで「あつ湯」が噴出していました。
なので、湯舟の端はぬるく、中央になると熱く入れます。
肌感はツルヌルとしており、噴出口周囲の足元にある石は、ぬるんぬるんに滑るので転倒に注意しましょう。

大量の白い湯の花に硫化水素の硫黄臭を強く感じる、炭酸水素塩温泉で硫黄、マグネシウム、カルシウムが含有されるとwikiにあります。
口に含むとまろやかで、硫黄泉なのに湯上がり後の乾燥するような感じではなく、しっとりとしています。街中でこの湯が湧いていたのなら間違いなく極上温泉扱いです。

小屋側からは見えにくく目隠しもしてありますが、テント場からは丸見えです。
自分も含めおっさんは全く気にもしておらず、すっぽんぽんでしたが、若い男子はしゃがみながら移動してました。

湯舟を下から見た捨て湯口です。完全な滝と化しています。
ここも頻回に掃除しないと湯の花だらけになりそうな様相です。

オーバーフローした湯は川となりてテント場脇に捨てられていきます。

テン場から上を見上げると、別の場所からも温泉が捨てられています。
ボイラー室っぽいのがあったので源泉地なのかスタッフ専用風呂なのか。

テン場に下りて行く途中にテント泊専用のトイレもありました。
朝の出発ラッシュ時小屋のトイレが案の定満室になっていたので、テント泊者も少なかったのでこちらを拝借しました。

テン場はそこまで大きくなく番号区画で整備されていました。

足湯も完備で贅沢な湯量の掛け流しです。

お風呂上りにビールを飲んで、温かいお茶を沸かして休憩しているとお腹が減りました。
夕食はこれまでと同じ17:30からです。
合宿のように全ての客が座ってから一斉に食べ始めるスタイル。
同じグループでも白馬山荘や鑓温泉ではなかった、大池山荘での温かい湯のサービスはかなり有難かったかも。

・ハヤシライス ハンバーグ
・キャベツ、絹さや、ヤングコーン、カッパ漬け、ゴボウサラダ、胡麻ドレ
・味噌汁 白菜 茄子
3日目はハヤシライスで最初から大盛り。もちろんお替りも可能です。
最初の配膳では少し冷めてしまっていたが、お替りすると大池山荘でのパック物ではなく鍋からルーを掬っていました。手作りではなく味もしっかりとした物だったので缶詰かなと思ったのですが、荷揚げするなら効率悪いよなぁ・・・と思案しながらいただく。お野菜も3日のうちでは最も充実している。

食後にもう一度温泉を楽しんだ後、雲が晴れて夕焼けが見えました。
サンセットまで眺めのいい時間がありましたが、日が沈むと雷が鳴り凄まじい夕立ちがありました。山の天気とは分からんもんです。
Forth Day

・白米 味噌汁(白菜、わかめ、きのこ)←記憶曖昧
・黒胡椒ソーセージ、塩サケ、玉子焼き、オレンジ、大根?とヒジキの和え物、高菜炒め
3泊のうちで最も品数が多く美味しかった朝食でした。鑓温泉は歩荷で上げやすいとうのもあるのかもしれないと想像。和え物も何となく手作り感がありました。

朝御飯をいただいて外にでたらサンライズが始まっていました。
絶景もいよいよ見納めか・・・シャバに帰る時がやって来た。
予約サイト:白馬館 予約サイト
宿泊料金:16000円/1人×2人=32000円
今日も朝の9時ぐらいまでしか天気がもたない予定で終盤は雨に打たれるかもしれない。

お世話になりました。また、来るんかな~~。関西からは遠いんよ・・・
この時はとにかく天気が良く大晴天しかないのに・・・。

下山路は足湯の横についています。
鑓温泉から猿倉荘まで標高2100mから1200m付近まで4時間の下山。下山が苦手な我が家にとっては地獄。

この晴天やで?ほんまに雨ふるんかいな?

木々が深くなってくるので低山帯の雰囲気がもう出始める。

右手を見ると鑓温泉小屋上でも見られた・・・雪渓ではないが谷川に残った雪は、谷川を覆うように雪が残った雪庇のような物。
この上に身体をあずけると間違いなく谷川へ滑落することだろう・・・。
雪には馴染はあるが、このような情景は見た事がありませんでした。

クルマユリが元気に照り照りに太陽光を反射して咲いていました。
上層でも僅かに目にしたのですが、鑓温泉小屋のこの周辺は群生というには心もとないが沢山咲いていました。

ここでもこれまで見た沢山の花が咲いていました。
儚い終わりを迎える8月末では秋の入り口、オニシオガマが終焉。

分岐はないのですが、案内の標として鑓と猿倉の表示があります。
一本道だがありがたい。

鑓温泉から100mぐらい下りました。
が・・・このあと標高は変わらないのに、樹林帯を1時間ぐらいは上りと下りを繰り返すという修行が待っています。上りなら気にならないが下りだと私的には正直面白くない本当に修行道。

白馬大池山荘の従業員のお兄さんが他の従業員さんと会話していたのですが、鑓小屋は3つの谷に挟まれた所にある珍しい小屋なんだそう。ウィスキーを呑みながら聞こえてきたPUBの片耳話のような会話。実際に橋渡渉が3回ありました。
その話を聞いていた20代前後と思われる従業員さんは「行ったことがないです」と言っておられました。
自分的には山小屋で働く人って山が好き好きで・・・1泊2日で行ける近隣ぐらいは全て歩き尽しているイメージを持っていたのですが、人に依りけりなのか・・・。

足元には1人ずつとある・・・。
確かに豪雨があると冠水・浸水が余裕の状態で安易に流されそうな簡易の橋。
コスパを考えると、お金を掛けてしっかりとした橋がいつ流されるかと架けるより、ランニングコストは安価で木造資材で作れる橋のようが流されてもエコです。

1人で渡れとあるので、川ポチャは避けたいので1人ずつ。
強度は2人乗っても問題ない感じでした。

朝一から遭難でもあったのかヘリが3往復ほど上空を飛んでいました。

木の背が高くなってきた上りのトラバース道。いよいよお楽しみタイムが終焉。

また、少し開けた。
沢を3回渡渉するのでそれまでは、樹林と谷のUP/DOWNを繰り返します。

そして、二度目の渡渉。

橋の手前には「湯沢」と書かれた看板が置いてあります。
湯とあるのは温泉が流れている沢ということかな? 否、湯沢谷ということかと。

終わり掛けのコバイケソウ畑をやはり上り返します。
1800m付近から全く標高が下がらず景色も少なくなってくるとテンションが下がり始める。

再度、樹林のトンネルを潜る。ひたすら山肌を斜め斜めのトラバース。

トンネルを抜けると結構足元が悪いガレをまたもトラバース。

谷筋を見ると木の繁りが強くなってきたが標高は変わらず1800m。

名残の花は何だろう?
グーグルレンズに調べてもらうとヤマトラノオちゃうか?と言う。

谷筋には3度目の渡渉橋が掛かっている。
実はこの手前で鑓温泉小屋から一緒に歩いてきた女性が谷に滑落しそうになっているところを引き上げた。むしろ半分落ちてた。縦走で疲労が溜まっているのは間違いなく、自分らも他人事ではなく休憩をたくさんとって下山。

谷を渡り終えて振り返る。

鑓温泉小屋方面も振り返る。
これで見納めか・・・雲も出てきた。

まだまだ続くトラバース。
最終日が苦手な下りだけというのもあれだが、標高が下がってくれないと精神的疲労感が強くなる。

白馬村方面はかなり雲が出てきた。

足元に目をやると真っ赤な実を発見。
ニワトコ? にしては茎はウドとかに似ている。
花は生薬に、実はジャム、若芽は山菜として食せるらしい・・・

ここで相方がズルっと滑る!!
幸い相方は踏みとどまったが、カメラを持っていた手で助けようと右手を伸ばすとカメラが「すぽ~~ん」と手から抜け出し地面に落ち「ガッ!ガガ!!」と2度転がる。
9万円のカメラのレンズカバーが開かなくなる (´・ω・`)
5000円の3年間保証に入っていたが、修理に持って行くと「これは保証対象外です」とハッキリと言われる。まぁそらそうだろうなぁ・・・と思っていたらほぼ新品になって返ってきた!!
すげ~~~!!ありがとう!!YAMADA電機さん!!
※相方のカメラをザックから取り出すまでの次の休憩地点まで30分程の画像はありません。

相方のアウトドア用のカメラを取り出して、行動食と水分摂取で小休憩していたら予報通りガスってきた。

そしてまた結構登り返す。
相方の背中もだいぶウンザリ感が漂う。

突然「キノコーーー!!」と叫ぶ相方。
この人いつも何で叫ぶんやろと思うが、「叫んだ方がよく分かるやろ」とのこと。
まぁ、そうなんだけど。
もちろんマッシュルームの種類なんていつもどうり分からない。が、他の山域と違って明確にキノコとわかる物はこの山行では3つしか見なかった。
白い物は危ないやつが多いとどっかで見た。

普段なら沼になっていそうなところに木道が掛けてありました。

小日向のコルに到着。

タイム的に丁度半分だが標高はやはり2時間ずっと1800m。いやまじでww
ここから2時間かけて600mを落とす?直下りの方が簡単だが2時間をだらだら600mはつらす。

ガスが張ってきたが、びっくりするぐらい登山道の整備がされているので道迷いは皆無。

周辺にはたくさんの紫の花。ツリガネニンジンの高山型であるハクサンシャジンという種なのかも。シュッとしたツリガネニンジンとは違い花は丸みを帯びている。

砂利の道が続く。
この葛籠折りで最も標高を下げて行く。

葛籠折りを下り切ると足場の悪い岩場。

鑓温泉の鎖場ほどではないが、ここもよく滑る。

初夏も終わろうかというのにヤマアジサイが元気一杯に咲いている。
旬は5月6月。下界よりもやっぱり気温が低いから咲き誇れるのだろうか。

アジサイの葉っぱに白い蛾が一羽。
ヒトツメカギバという名前だそうでどこにでもいる種
チョウ目カギバガ科に分類されるそうで舌を噛みそうな科目だ。

残り1時間ぐらいのところで、ポツリポツリと雨が肌をうち始めた。
天気予報通りになってきた。
そして、相方が全くしゃべらなくなっている。

ひたすら平坦だがゆっくりと下がっている道を進む。

標高は確実に下がっているが時間とのミスマッチがとても気になる。
コースタイムで4時間。到着時刻が10時。
小休憩が多いとは言え9時50分で残り標高差350m?まだ2/3しか下りてきてないことになる・・・コースタイムでは到着していないと。

さらに雨が大粒になってきて、いよいよかとレインウェアを着こんでしばらく歩くが雨は全くこず暑すぎて体力を奪われるのですぐに脱ぐ。
ただ、足元が石ガレから「土」に変わってきました。
しかし、地図ではもう着いているはずなのに標高落ちねぇ!!

あれ?林道じゃね?
まだ250mほど下る予定やんな?
どうやらプロトレックに一喜一憂してたようです。100mの誤差はあっても200mはさすがに始めてです。物に頼り過ぎるのもいかんですな。

こちらが出てきた分岐点。下山路最弱の我が家からすると、鑓温泉から4組同時出発で2組先行してきましたが、足とか痛くならんのやろか・・・と問いたい。
みんなのザックぺったんこなんだけど何が入っているの?
エマージェンシー関連とか着替えとか持たないのだろうか。

林道を下りて行くと猿倉荘への近道の案内板がありました。

テント泊のようなサバイバル感はないにしても、ゴールが見えてきたら何という安堵感。

猿倉登山口へ無事下山。
上りは追い越してあがる方ですが、下りはとにかく遅い我が家。
行程4時間の6時出発。10時半着だったので休憩を考えれば遅くはないのか。みんなが速いのか。荷物かなぁ・・・。

猿倉荘は山小屋といっても車で上がってことが出来る場所にあります。
到着したらすぐビールの方もいればアイスの方も。

最後に・・・
■初心者ハイカー&マイカー登山で縦走の方へ■
違う登山口に降りる縦走が始めてだったので、タクシーが捕まるか不安だったのでタクシー会社の電話番号を控えてきました。タクシー呼ぶと順番待ちとかになると時間が掛かるのかなと思っていたところ、白馬山荘でタクシーを呼ぶタイミングっていつ頃がいいんでしょ?って小屋番の方に聞いてみると、「大丈夫ですよ~猿倉は電波が入るので呼べば10分できます」とのご回答。うそんww登山客に呼ばれっぱなしで1時間とか待ちがあったりするんじゃないの!?
呼ぶどころかタクシーの運転手さんが「どなたか乗りませんか~」って営業を掛けに来るぐらいタクシーの出入りが多い。運転手さんに登山タクシーの事情を聞いてみたところ、下山後にタクシーが順番待ちになることがあるのかと問うと「ほとんどありませんよ、全ての登山口で空いてる車が順次行きますので」という。しかも北アルプスでも上中下と担当があるそうで?今回のように白馬岳の中域タクシー専属が有るかと思うと、上域では穂高から上って立山に下山で穂高に戻ってくれという客の相手をしたり、下域では定番の燕岳から常念下山ならまだしも、燕岳から蝶ヶ岳上高地下山ルートで中房温泉御帰還送迎もあるそうです。こういう情報ってベテラン登山者からすると当たり前になっているのか、どこまで送ってくれてどれぐらいの待ち時間があるのかは調べても全く情報がないで、今回の山行でタクシーの運転手さんと積極的に話してとても参考になりました。夏登山のタクシーは呼べば来る!距離が長くても走ってくれる!!というのが分かっただけでも安心してマイカー縦走登山が出来ます。
ただ、金次第ですけどね!?(´;ω;`)
夏シーズンの白馬では観光客がタクシーを使うことはほとんどなく、登山客に乗ってもらわないとむしろ夏の収入源が無くなるのだそうです。それ故に、タクシーの順番待ちはほぼなく予約がなくても心配ないとおっしゃっていまいた。
下山後、帰路に就く予定でしたが道の駅などで買い物をしていたら、思った以上に疲労激しく相方から珍しく泊まって帰ろうとの提案があり、急遽黒部観光ホテルを予約。
記事にはしていませんが、下山後に部屋が空いていたらギリギリまで予約が可能でした。
現に小屋泊で同じだった登山客を多く見かけたのであらかじめ予約していたというよりは下山後に予約したといった感じがありました。
温泉は循環濾過源泉追加なし。食事はバイキングですが夏はウナギ食べ放題フェアもしていました。何が凄いかというと、夕食時のお酒類も含まれている料金設定なのは驚きました。直前予約、訳アリ部屋で2万円という破格の安さ。時期により値段も左右するかと思いますが、下山後一泊に直前予約を利用してのステイとしては、かなり良いホテルでした。