いい温泉宿、おいしい料理宿

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再び訪れたいお宿探訪と趣味のブログ

弥山【島根県 出雲北山】~出雲の海岸を一望できるお手軽ハイキングと思いきや、短時間で急登と登り返しがあるタフな裏山~【2021年初夏】

弥山と言えば百名山なので奈良県大峰山系、鳥取県大山イメージが強い。泊まるところを決めてから登る山を決めることが多い我が家。お宿は楽天スーパーセールでお得に予約をとった「佳雲(けいうん」さんにすでに決定。さてさて、周辺にいいお山はないかと探していたところ、あまり良いお山が見つからない。弱小ハイカーとしては標高にばかり目が移ってしまうのは、やはりいただけませんね。低山でもいいお山というのはあるもので、佳雲さんの道路を挟んで目の前に!!神々が宿る出雲の街並みを一望できるというお山があるというのです。灯台下暗しとはこのことで、地元の方々に愛されたお山にお邪魔させて頂くことになりました。

「みせん広場駐車場」という登山用ではないと思いますが、無料の駐車場があります。緑矢印を含めて周回すると3時間ほどの行程です。周回予定ながらも梅雨時期の強烈なモイスチャーと高温にやられて消耗激しく、休憩を沢山とって赤と青矢印のピストンで2時間20分ぐらいの行程でした。

無料の駐車場に停めはしましたが、道路挟んで見える建物は本日のお宿「佳雲」さんなので、連絡を入れておけば駐車場に停めても問題ないかと。

駐車場裏手からは山間部の住宅街を登山道まで進みます。画像中央の電柱に登山口への案内があります。

交通安全祈願の「無事カエル」は登山の祈願もしてくれているようにも感じる。

しかし、このカエル。カッパにも見えるし、ゆるキャラ感が全くない。時代を感じる。

歩みを進めて行くと、やはりしっかりとした登山口への誘いがあります。

案内と地図を見ながら歩みを進めると、未舗装路に変わり真新しい獣害柵が現れます。

獣害柵は開けたら麓の田畑を守るためしっかりと施錠します。舗装された細い側溝の水路道を緩やかに上がっていきます。

やがて分岐に到着です。左は林道で右にある階段が登山道です。駐車場からすでに10分程歩いているのではないかと。

ゆるゆると階段を上がっていきます。しかし、何という湿度か!!すでにしんどさはMAX!!汗の掻き方がかなりヤバい。

赤矢印が中級者コース、青矢印は初心者コースです。すでに発汗と風がない登山道で熱による疲労で、かなりしんどい。予定はすぐに変更で周回は無理。迷うことなく初心者コースで山頂を目指すことに。

一合目まではひたすら葛籠折りのややガレたような足元だが歩きやすい。しかし、急勾配。

一合目に到着ですが、なぜかすでに疲労困憊。蒸し暑すぎる。

いつも通り顔がもう死んでいる相方は、かなりゆっくりペースで体力を温存。

少しずつ出雲の街並みが遠巻きに見え始めます。

妙な拓け具合の三合目はザレて滑りやすい。

拓けたザレから再び傾斜のある樹林帯に入っていきます。季節が変われば楽なのだろうか・・・かなりきつい。

しばらくすると空が開けた明るい光が差し込む!

再び開けた場所に到着。三合目と同じようにベンチが置いてあり補水の一服です。

海抜はほぼゼロからのスタートで、やっとこさ山行の2/5終えたところ。液晶上部にある時間と高度のグラフは直登に近い状態になっている。

相方はいつもベソ掻きで、今回もベソベソしているが「とにかく暑すぎる、風がないのがほんまにヤバい!」と言う。いや本当に、止まるとサウナになるので扇子が手放せない。涼しい季節ならまだいいのだろうが、梅雨開けるか開けないかの季節で、この直登はかなり体力がもっていかれます。

何でもない小葛籠も暑さにより、がんがん体力が奪われる。

「いや~~まいった~~~!!」ついつい口から叫びが出ますわ。250mしか上がってないのに、まだ半分か・・・標高的には1000mぐらいすでに上がったようなしんどさww 常時脱水になっているので、補水してもすぐに汗で出ていく感じです。

麓には今日のお宿「佳雲」さんの建物が見えます。早く下山して源泉かけ流しの湯に浸かりたい。夏の低山登山は毎回「何で俺はこんな苦行してるやろ」って自問自答です。

半分超えて来たので、引き返すには勿体ないので、取り敢えず頑張りましょ。

樹林を進むのでやはり風は吹かず、蒸し蒸し蒸し、服の中の熱気が逃げないからさらにムンムンと蒸気が体に纏わりつく。

ふと、登山道脇に目がいくとマムシグサの果実はまだ青い。低山だと普通に実がなっているのですが、一応毒草なので注意。汁も炎症を起こすことがあるようです。

前日雨だったこともあり無数のマイマイを目撃しました。

なにやらガスってきましたな。雨雲レーダーでガスに巻かれる可能性はあるのは知っていたが登頂時景色が無いのは心的ダメージがでかいなぁ。

六合目に到着するとガス効果か、湿気は強いが気温は下がり身体のほてりが減少。

相方のストックつんつんタイムが始まりましたわ。今日はなにを突いているのやら。

調べても全然分からないのはキノコというやつです。この色合いのキノコは基本的には口に入れてはいけない。

弥山を整備されている愛好家の方々が作られたのか、お手製の案内板がありました。ありがたし。6合目からは緩い道のりです。

言うてる間に七合目を過ぎ。

八合目までもすぐに到着。6合目までの疲労感とは全く異なります。ガスは出たり引っ込んだりしますが、ほのかに風が吹いてくるので体感的には身体はかなり楽に感じます。

八合目からはロープ場に前日の雨によりツルツルに滑りそうな岩肌。

九合目からは50度から60度ぐらいありそうな岩登りがやってきます。しかし、ここから山頂までは単純な葛籠折りに比べると変化があるので早い。

相方がポールをしまわずに上がれているので、見た目は急でも岩への取り付きがよく安定した足場です。

山頂手前のレンゲツツジは今回唯一のお花でした。

頭の上を遮る物は何もなく、いよいよ山頂です。

山頂には祠があり、丁寧に手が入った気持ちの良い庭の様です。ただ、登頂と同時にガス!! これまでとは違い湿度90%ぐらいのミストですが、風が吹き身体を撫でて実に気持ちがいい。昼も大分過ぎていましたが、大量の発汗と熱にやられたので、おにぎりを頬張ります。

丁度、赤矢印ぐらいから1つ上の画像を撮りました。赤矢印先には縦走路があります。

山頂には暖かい地方でよく見られるツマグロヒョウモンのオスが一匹だけヒラヒラと。キザキザ尾羽の模様が美しい。自然界では珍しくメスの方がさらにカラフルな種です。

お社に参拝して、いつも通り「無事に下山させてくたさいまし」と願を掛けます。こんなけ頑丈なら風化も相当防げそうです。

祠裏手には縦走路が見えますが、景色は今一つどころか何も見えません。

同じく祠裏手からの出雲市街地は、うっすらと見えていますが全容はなく・・・。

出雲大社と海岸線沿いの景色はガスがなければ、海岸線をずっと一望でき、低山ながらも火山によってできた珍しい独立峰である三瓶山という山もしっかりと見えるそうです。以前、登ったことがあるのですが、小火山のお鉢巡りが楽しいお山です。

20分ほど休んでみたが、ガスはますます強くなるばかり。佳雲さんで早く風呂を頂きたいということもあり、景色は断念して元来た道を下山開始です。

そして、下山途中で見えた景色は快晴で、海岸線がばっちり見ました。特に日帰りの登山って登頂時は晴れないが、下山して山頂見ると晴れてるという事が多い。この日も天気予報は雨だったので、到着して降っていれば中止のつもりながらも、このような景色を眺められるだけ有難い物です。

下山したらすぐ目の前にある「佳雲」さんが本日のお宿。早くだくだく汗を流したく急ぎ足に下山です。





 

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