いい温泉宿、おいしい料理宿

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再び訪れたいお宿探訪と趣味のブログ

弥山-八経ヶ岳【奈良県 関西最高峰】~関西最高峰は2000mも満たないのに神々が宿ろう山容を見せ、ふかふか芝生のテン場で心の安らぎリラックスタイムを過ごす~【2021年7月】

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アルプスに行く予定だったが、どうやらあちらは雨の模様。テント泊が久しぶりにしたくなり路頭に迷っていたら、西日本は晴れの山が多いではないか。手軽にいけるのなら1つしかない。日本百名山でもある関西最高峰の八経ヶ岳を目指す弥山でテントを張ることになりました。

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オレンジの「行者環-弥山登山コース」のピストンです。テント場まで赤線の登りが3時間、テント場から青線下りが2時間、弥山から八経ヶ岳の往復が1時間と計6時間+αで日帰りで行けないこともないコースタイム。そこを敢えてテント泊でライトに楽しめるのが弥山のいい所。しかし、実際には猛暑と運動不足で2年ぶりのテント泊装備により体力の消耗が激しく大幅に遅延。休憩込みで登り4時間20分、下りが3時間10分、八経ヶ岳は空身なので往復40分での山行となりました。ちなみに、無駄な物を持って上がらないので、1泊2日の行程で、我が家は自分が14kg、相方が7㎏ぐらいの総量です。

一日目

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西から「みたらい渓谷」を抜けてくると、世界遺産と弥山登山口の記しがある看板が見えてきます。すでに標高1100m近くあり、気温は26度と下界に比べるとかなり涼しい~。赤矢印が登山口、青矢印にはそれぞれ駐車場があります。

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行者環トンネル出入口に登山者専用の駐車場があるのでそちらへ駐車します。公式HPによると100台駐車が可能だそうですが、訪れた10時10分にはすでに満車で大盛況のようです。前日はかなりのテント泊の登山客がいたようで。到着した時点では今日の幕営登山客はまだ10組程ないぐらいと駐車場管理のご主人から聞く。「今2組の下山客がいたから、すぐに駐車場空くから待っといて」と言われ、5分もせず停めることができました。一日1000円なので1泊する場合は2日分の料金の2000円を支払います。

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登山口は道路を挟んで駐車場の反対側すぐの所にあります。準備をして出発は10時30分、登山届を出しておじゃまします。

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最初の数分は林道のような砂利道を進んで行きます。出発地点が1100m、テント場があるのは1900m程で高低差800mの山行。

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右手に沢を眺めながら進むと、とても特徴的な△な橋が現れます。4年前に来た時と変わらない景色です。ただ、他に憶えているのは山頂手前の階段がかなりきつかったことぐらい。ほとんどの行程は忘却されている。

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金属製の階段の踏み場には握りこぶしぐらいの石が詰まっており、安定しているはずの階段がガレ階段になっていました。

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しょっぱなから葛籠のダートと木の根の急な登りが息を乱しにかかってきます。なのに思っている以上に上がらない標高。

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いや~、出だしからこんなにアップ基調だったかしら・・・。前回へばった後半に備え、ゆるりゆるりとペースダウンの作戦です。

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難箇所特にありませんが、張り出す根っこと直径15㎝ぐらいの石を地味に跨ぐ作業がきつい。この最初の直登の何がきついって、急斜なのに木の根とガレを微妙に大きく跨がないといけない。ただただ体力勝負。

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もともと一本道なので道迷いはなく、ちょくちょく登場するこの看板でルートの外れはほとんどないと思います。

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垂直まではいきませんが、体感的に60-70度ぐらいの急坂を上がっている感覚です。跨ぎがきつい1415mは、駐車場から300m程度上ってきたところ。笹と苔むした様相に変わってきます。

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単調で普段はきつい木造階段も急登ではありがたいこともあります。前に来た時より登山道がより明確な気がします。

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空はまだ樹林に覆われてはいるが、光の刺し込みは多くなってきて、空が広がってきているのが分かる。尾根が近い。

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登山口から300mぐらい上がってきたところの1400m付近に到着です。

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1400mを越えてきたころから雰囲気が変わり始め、急登りの樹林帯から平らな登山道となりそろそろ尾根の予感です。

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ぼちぼちかなぁと思っていると、尾根道との出会いに到着しました。ここは大峰山系の南北に走る縦走路の通過点です。縦走路とは山の頂上を繋いだ道のことを言います。

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青矢印が上がってきた行者環登山口、赤矢印が向かう弥山、黄色が大普賢岳・山上ヶ岳というお山への縦走路です。

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滝汗状態なので水分補給をして出発です。

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ここからは尾根道らしく緩やかなアップダウンが50分ほど続きます。このコースでは気持ちのいい尾根歩きのはずが全く記憶に残っていない。こんなに雰囲気よかったかな・・・。初めてのテント泊チャレンジで周りを見る余裕もなかったのかも。

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途中、景色の良い所があったので、この景色を見ながらお総菜パンをかじり15分程休憩しました。高カロリーを摂取して先に進みます。

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休憩をとって軽い苦にならない上りを、時折吹いてくる具合のいい風と共に行きます。さすが尾根というだけあって風がよく通り身体が冷却されます。

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立ち枯れの木が、ちらほらと見えます。山の旅に風情を添えると、お隣の大台ヶ原ではこのような立ち枯れは鹿の食害による物だとも言われています。

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小気味のよい森の中へ、低木の針葉樹の間を入っていきます。

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ランドマークの「弁天の森」までは50mほど緩く標高を上げて、また50m下るという尾根道あるあるです。本当に青々しさが爽やか・・・だが森の中は風がないのでかなり暑い!

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針葉樹の森を抜けると人だかりが見えてきました。

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どうやら弁天の森に到着したようです。ここで前日テント泊されたと思わしき、中年からご老体ぐらいの方々の話に聞き耳を立てていると・・・。「山小屋は3組ぐらいやったらしいけど、テン泊者ばっかりやったで~」と聞こえてきました。どうやらかなりのテント村があったようです。今日はどうでしょうか。

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弁天の森からは、もったいないですが上ってきた50m下ります。

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何故か突然記憶がよみがえり断片的に思い出される景色。確かにここ歩いたわw むっちゃ憶えてる断片的な記憶。

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一度開けた場所に出ました。暑いが吹く風は気温以上に涼しく、この時点では疲労感は40%ぐらいで余裕がありました。気持ちのいい尾根歩きではあるが、標高がまったく上がらないのがもどかしい。ここでもテント張れそうです。しかし、決まった場所でしかテントを張ってはいけない日本の山。ビバークぐらいならok?

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ガレの足場をトロトロと下るのですが、50mとは言え下がるのはやはりもったいないが、どうしようもないw

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木々の間から目指す赤印が八経ヶ岳、青矢印が弥山、右矢印は未確認浮遊体ではなく遠近法を無視して移り込んだa fly。

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突然、登山道のど真ん中に倒木して伐採された朽ち木が現れます。RPGではイベントが起こりそうな意味ありげなシチュです。

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木の妖精が現れるようなイベントが発生するわけでもなく。だが、朽ち木は他の植物の苗床になって小空間に幻想的な光景を魅せています。こういうのが至る所にあり登頂は目的の1つですが、しんどいながらもこういう癒しも楽しみたい。

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ブナのカーテンを再び緩く下っていきます。木々の間からは目指す弥山が見える。お世話になっているprotrekを見ると、ここからさらに400mぐらい上がるんか・・・。

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天理大学のワンダーフォーゲル部の方の有りがたい標識。

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最後の直登まではゆるかな平坦道が続きます。

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標識にはまったく距離や時間などの表記はありません。しかし、愛好家の方か天理大学の学生さんなのか、山小屋の方なのかは分かりませんが、ビニールテープに距離を書いてくれてあり精神的な助けになります。

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暑いけど定期的に涼しい風は吹くし、緑は豊かで心が癒されるし、このまま山頂についてくれんかなぁ。と思うのも、嵐の前の静けさというやつです。

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ランドマークの1つである理源大師さんの像がある所までやってきました。ここでおおよそ2/3地点です。出合いからここまでは、休憩を除けば移動時間はほとんどコースタイム通りで疲労感も変わりなく40%のままです。それぐらい緩やかな尾根道でした。

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像の足元にはたくさんの護摩木がおいてあります。比較的新しい物もあり、奈良や和歌山にある山々の信仰深さが伺えます。さらに下には聖宝ノ宿跡とある。こんなところに本当にお宿があったのかと信じられないが、信仰者や修行僧の方の宿場だったのか。

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像の前を抜けて石の階段に歩みを進めす。

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ここからは地図の等高線ピッチが少し短くなっているので、急登かと思うと出だしはそうでもない。

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1550m付近を越えてきた辺りから徐々に傾斜がきつくなってきます。

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序盤と同じく葛籠の中等度の上りで疲労度は高くなってきます。

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時間的に2陣の日帰り登山客とすれ違うことが多くなってきた14時頃。気温は25度前後で汗はかくが、下界のような猛暑による疲労感は薄く余裕はある。

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!!!  ついに始まったか・・・。前回苦しめられた木造の階段地獄。1650mからあと200mほどの標高差。覚悟を決めて上がる。

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見た目は完全に修行の階段です。前に来た時にも思ったのですが、この階段のおかげで悪路を歩かなくて済むはずです。だが、自分のペースで足を出せない人工物の階段が、脳裏にはしんどいというふうに刻まれています。ここだけやけに鮮明に覚えているw 上る前から「もうしんどいんですけど・・・」と脳が語っています

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いつもなら「まだか~~?」「あとどれくらい~~?」「背負ってクレメンス」とかのcallが相方から掛かるのだが、実は相方は3回目の弥山なので行程は熟知しており、珍しく自己配分のペースでcool, sweet and sexy.に上っていきます。ぼやき一切なしのストイックな相方はとんでもなくレアです。

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標高上がってきました。樹林帯を抜けつつ他の山々よりも目線が高くなってきます。

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天は近くなってきたが、標高はまだだと言う。

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1つ目の展望所へ着きました。そうだそうだ、思い出しました。ここまでくるとテント場のある弥山小屋までもうひと踏ん張り。

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景色を一望して、補水をして最後の上りをがんばります。

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雲と山の間に立ちながら目に入る風景と風を感じます。夕方からは雲が張り出してくるので、この日の景色はこれが見納めか。

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展望所のある登山道は登山客の往来が激しくなってきました。日帰り下山ラッシュに宿泊上山ラッシュです。

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岩場と木造階段を交互に上がるような最後の上りは、記憶にあるほどにつらくはなく「あれ?」もっとしんどかったようなと錯覚を起こす。最初の上りで体力を温存したのが功を奏したかもしれません。

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再び展望が開けた所へ到着です。先ほどと眺望はあまり変わりはなくスルーして、テント場へ向かいます。

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木造階段。まぁ、しんどいよね。でも前ほどにつらさを感じない。年齢の衰えはあるが、スキルはアップしているのかもしれません。

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土の流れを堰き止めるような丸太階段に変わり、ここでも「まぁ、歩きにくいよね」で、こんなに楽だったか?と困惑。当時はコースタイムに縛られていたのかも。登山を始めたのは若くないが、改めて年齢を重ねて思うのは如何にして安全に山行を楽しむか。

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困惑しているうちに人工的な建造物が見えてきました。最後の上りも、こんな感じだっけと思っていたら到着です。暑さに打たれているが、前回よりも確実に体力に余裕がある。

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14時30分過ぎに今日のお宿に到着。整備が行き届いたこの景色は変わらず鮮明に憶えています。

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日帰りの方はギリギリの下山に備え、泊まりの方はスリッパとビールでスロータイムを楽しんでいます。青矢印がテント場と八経ヶ岳への道筋。赤矢印がトイレです。

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到着してすぐ右手にトイレがあります。一応水洗ですが、なにせ雨水で運用しているようなので無ければ手動洗浄です。男性は小は2つで大の方は和式1つ、女性側は洋式2つと和式1つあります。男性に関して大が漏れそうなら女性側も使用OKのような説明書きもあったので小屋の方に聞いて下さい。ちなみに拭き拭きしたトイレットペーパーは、便器に流さず別容器に入れましょう。テントの幕営地が限られているので、レイトチェックインの登山客はこの周辺にもテントを張っていたので、かなり自由に幕営できます。トイレ近いですが一番平らな幕営地です。

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トイレを出たところにある樽には雨水を溜めてあり、青円の蛇口を捻ると手洗いに利用できます。肉を焼いたあとのコッヘルやスキレット等を洗浄してる人がいましたが、こういう使い方は絶対にあきません。直接注意できない自分もへたれであきまへんが・・・。

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トイレの反対側には青矢印にテント場があります。こちらの案内は後程。赤矢印が八経ヶ岳への登山道でこちらも夜明け程に。

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避難小屋は一泊500円という格安です。通常の避難小屋は無料ですが、弥山は管理が最良なので維持費に料金をとって余りあるかと。弥山から1つ下にある狼平という所にある雰囲気美人の避難小屋は密々でテントも一杯だったそうで、弥山の避難小屋に避難して泊まっておられる方もいらっしゃいました。

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小屋の正面にやってきました。左赤矢印が弥山頂上、右青矢印が弥山小屋の玄関になります。

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弥山の標識1895m。駐車場から標高差おおよそ800m。

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テント場はとても自由な感じで、植生保護のロープが張ってなければ、空いているスペースがあればどこに幕営してもいいといった感じです。建物の傍だと何となく初心者でも安心できます。前回は小屋前に設営しました。実は赤〇の森の中にも幕営場所が確保されています。

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小屋前の一番奥の幕営地は、とても雰囲気の良い森の中にテントを張ることができます。まさに野営!!ですが、夏は虫がヤバそうです・・・。トイレも遠いです・・・。でも、静けさとサバイバル感はハンパなさそうで幕営してみたい・・・。

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小屋前から弥山の山頂へお散歩してみましょう。

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小屋前の鳥居をくぐるともう1つ鳥居があります。赤矢印は狼平への道筋です。先ほどお話しした、雰囲気美人の避難小屋のある方面です。

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弥山小屋をぐるりと巻くように、なだらかな坂道を上っていきます。

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弥山神社が見えてきました。ここにテントを張っている登山客もいました。嵐になると吹きさらしになりそうなので、個人的には荒天時には避けたい。ただ、満天の星空観測をするには最高のロケーションではないかと。ただ、トイレが遠いですわ。

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上って来た日には曇天とガスが張り出して景色はほとんどなく。夕刻には弥山からは少しだけ夕焼けを見る事ができました。

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Sun setと同時に反対を向くと八経ヶ岳の御姿がうっすらと雲の中に見えました。明日は晴れになっているのか心配になってきます。

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この旅の幕営地は登山道上がってトイレ反対側にあるテント場にしました。しっくりくる設営場所がなければ、平らな避難小屋周辺やこの苔の上などにも張っている方もいました。この苔上に張っていいのか?自然のふかふかベッドですやん!?

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色々と探してみるが平坦な場所はほとんどなく、先着順でよさげな所から設営されていきます。

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さらに奥にも幕営地があり「ここ入ってもいいの?」という場所にもテントが建っています。ほんとに自由。

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2年ぶりに設営した本日のお宿、モンベルの「ステラレッジテント3」。さすがに細かい所は建て方を忘れていました。地面は結構ボコボコとしているが、まぁ寝れないことはなさそう。

軽量で最大3人まで入れるので2人利用だと重量は重くなる。ただ、荷物も靴も全部中に収納でき、中も広々と使えるので雨天などは余裕をもって準備ができるので、敢えて大きいものを担いで上がります。軽量、お値段、広さを考えると、他のテントに買い替えようとしても、トータル的なパフォーマンスとしては、ステラレッジ3に何故か落ち着きます。

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設営して一段落していると、アキアカネが飛び始めて針葉樹の若葉に着地。下界は夏、上界は初秋と季節はめぐっております。

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時間はまだまだ早く15時過ぎぐらいで、ガスが多くかかっているので、景色もいまいちでやることがないのでお茶でも始める。普段お泊りしているお宿でもらう、紅茶やコーヒーをいただきます。

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テントの中でごろごろしていると、空の向こう側にはやけに盛り上がってきた入道雲。何かゴロゴロと雷様が騒いでいるようです。天気予報は曇り、雨雲レーダーではこちらまではこないようですが油断はできません。そうなんです。弥山小屋周辺は携帯の電波が届く珍しいテント場です。苔の地面に囲まれて自然の癒したっぷりでマイナスイオンで普段の疲れを浄化。

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苔の空きスペースには蜘蛛もテント(巣)を張っていて、そこに水滴がついてなんとも幻想的なミニマムな芸術です。

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青空が見えていたと思ったら、このようにガスが発生し雲の中に閉じ込められます。天候は翌朝まで安定せずこのような調子でした。早い人で昼前後に上がってきて幕営、遅い人で最終17時ぐらいの到着。小屋前に設営した人達は和みの時間を仲間と楽しんでいましたが、こちらのサイトではソロが多く人の気配を感じられないほどの静けさ。一歩もテントから出てこずトイレとかどうしているのか???というぐらい出てこず、お隣の八経ヶ岳のピークを目指すわけでもなく、何もしないスロータイムの満喫組みだったのかもしれない・・・。みんな疲れてるんやな・・・。そういうソロ登山もありですわ、と勝手に想像してみる。

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17時ぐらいになってくると、周りはバーナーの「ゴゴゴオゴゴオオオオーーー」という音がそこらから聞こえてきます。山登りに馴染のない方からすると聞きなれない音かと思います。火を炊いて皆さん夕飯の準備を始めたようです。小屋の売店受付が19時までなので水を買いにいきます。小屋の上にはこれまた見事な積乱雲。後光がさし美しい自然美。容器は持参する必要がありますが、水は1L100円で売ってもらえます。ありがたし。

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ビールのCMポスターのような一枚です。敢えて苔に埋めて、セ〇ンイレブ〇ンのナッツつまみと一緒に。水と一緒に購入した一番搾り350mlは500円で買えます。清酒も500円。下界ではとんでもなく高いお値段ですが、山の上ではとても良心的なありがいお値段です。重量をいかに減らして上るのかというのは登山の習いです。350mlぐらい問題ないっしょ(*'▽')、が重量という疲労度を分けるのです。この重さも登山ならでは。前菜は某コンビニでかった100円のおつまみナッツ。こいつがなかなかにいい内容でピーナッツ少な目で他のナッツの量が多かったです。次も買いたい。

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よく分からないが無事到着したので相方と乾杯

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スープは長野県のスーパーつるやさんで買ったインスタント信州味噌汁です。顆粒なので重量を減量できるのもよいところ。汗をかいた後には美味いです。

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メインはケッチャプライス。コッヘルにお湯を沸かしながらミートソースを温めます。沸いたらミートソースは保温バックへ、沸かしたお湯はアルファ米に注ぐと無駄はなく。

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マ・マーの味です。それ以上の感想はありません。次回は黒コショウ、塩、パセリ、パルメザンチーズを銀ホイルに包んで持って上がりたい。

お腹が程よく満たされてゴロゴロしながらスマホで天気予報と睨めっこしていると、散歩をしていた相方が「出た出た、早く来て!!」というので「何で?」と返すと、「取り敢えず来いや!!」で付き添いますwww

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日が傾いてきたので夜行性の野生鹿が食事にやってきたようです。前回も避難小屋周辺まで出張ってきてました。同じ奈良県の奈良公園にいるような生体ではなく、近づくと野生なので逃げます。ですが、人を恐れているという訳でもなく、あわよくば人間食おかずにのおねだりにきているのかも?

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19時にはテント場は「おぼろ月」と共に静寂となり夜の帳(とばり)が下ります。今日の幕営地はリラックスステイの登山客が多く、テントから一歩も出ない登山客ばかり。翌朝も御来光を求めるでもなく、俗世に疲れて癒しを求めて登ってきた方が多かった印象です。19時時点で周辺のテントからは「いびき」の大合唱ですそして、鹿が再び来訪したようで、myテントのかなり傍で、「ヒイィイインーーーーン」と鳴き散らし、ぶちぶちと苔をむしる音にぐしゃぐしゃという咀嚼音で寝れなかったと相方の報告。

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さすがに星空を求めて、皆さん起きてくるだろうと思っていたのですが、小屋前の幕営地にも光は全くなく、マイハウスの周辺もテントの光が灯ることは一切なく。テント村ライトアップは皆無!!皆だいぶ疲れとるな!満月に近い月夜は星空観察には適さない。さらにcloudyなので天体観測するには不適切な夜。日没と同時にテント泊の皆さんは完全にご就寝タイム。やはり、動物もよらない程に猛獣のいびき合戦で安全です。自分は持参の焼酎をテント内でちびりとあおりながら、星空の機会をテントのベンチレーションから、ちらちらと夜空を覗いていました。

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ベンチレーションから空をみると、星が見えて来たやんけ!?これはスカッと晴れるかも!!と期待してテント外へ。21時の頃でも蒸し暑く半袖で上着入らずの夜間徘徊。

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星空はすぐに失われ・・・落胆していると・・・テント場の奥を見るとなんともファンタジーな景色が広がっているではないですか!!!写真の腕はないので、Autoそのままで撮りました。鳥肌を抑えつつ寝ている相方を呼びに行くと、「この世の終わりを見たいなら起きるか!?」というと「行く!」と珍しい反応。いつもなら「ええわ・・・」とご就寝なのに・・・。

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幕営地の最奥に行くと、この時がベストショットで、ゆっくりと蠢(うごめ)いている深い雲海は滝雲となり流れ落ち、上層の雲は月夜に朧と成りて霞みを。最高に美麗な月光雲海。他の登山者は夢の中です。「すげーですよ!!」と起こしてあげたいほどに幻想的でした。左に見える一段と輝く一等星は、「角度的には金星やな」と天体の知見のある相方のお言葉。金星で合ってますかね?W よく見ると他の星々も小さくきらめいているのが見える。

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ものの数十秒で厚い雲が月光を遮(さえぎ)り、いくら待っても再び月光は還らず。最も良いタイミングは一瞬でした。これに満足して、今回のハイライトは終了と判断し、焼酎をちびちびやって22時には就寝しました。一瞬の奇跡があるから、山はやはりやめられない・・・。

二日目

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雨雲レーダーとの睨めっこで天候は悪くないので、日が上がってから八経ヶ岳の登頂を考えていました。しかし、テント場では午前4時前から周りが騒がしくなって目が覚める。Sun  riseが5時前ということあり、迷っていたが空身で八経ヶ岳でのご来光を単独で決行。相方は誘っても絶対に起きないのは分かっていたのでデポ。画像は別時間に撮ったので明るいですが、出発した時はライトがないと真っ暗闇でした。

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いきなり八経ヶ岳に登頂です。夜明け前の真っ暗闇だったので行程の画像は撮っておりません。そして、ダッシュして30分の行程を20分で、ご来光前の15分前に到着。朝一から汗だくです。気温は体感的には15度から20度。

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明るくなってきているのに、お天道様はなかなか姿は現さず。到着して15分ほど待機していると、太陽の上弦がうっすらと雲の中から見えてきました。前回は弥山小屋のトイレ裏から見ましたが、八経ヶ岳からの方が山波の陰影が美しく天が開けている。

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雲の切れ間に顔を覗かせながら上がってきますが、最初に見えてからは1分も経たずどんどんraiseしてきます。

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下層の雲から抜け出して天にオレンジ色が溢れ出します。光量は多くないのに凄くまぶしい。

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朝日が誕生すると景色は一変します。混沌から浄化へ。奈良や和歌山で見る山波は神々しく、かつての人々が神が宿ると行って信仰の対象となった理由が分かります。樹林が広がる山であることが逆に山の深かさを際立たせ、アルプスにはない魅力を持っています。

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八経ヶ岳の山頂は大岩のガレで、周辺は立ち枯れ樹林に囲まれています。眺望はさすが百名山!360度パノラマとなっています。この時点で早朝5時30分ぐらい。山頂はさほど大きくはなく賑わいも10名程度。聞き耳を立てていると、アルプスが雨の予報なので逃げてきたという登山客もおられたようです。実は自分もアルプスの天気が微妙だったので、こちらにお邪魔した口でございます。

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東側の伊勢湾方面を見ると雲海が広がり、手前には立ち枯れの森と薄いオレンジのsky。

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縦走路の明星ヶ岳と釈迦ヶ岳方面は、立ち枯れを行く独特の美しい山容にプチモルゲンロート。自分にはこの縦走路を歩く元気はもうないなぁ・・・でも歩いてみたい。

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最後にもう一度、頂上の錫杖と共に朝日を眺めました。いつまでも眺めていたいですが、テントのチェックアウト時間が迫ってきます。

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さて、テント場への帰路です。弥山と八経ヶ岳は下りと登り返しの往復1時間ぐらいを掛けて行き来します。

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八経ヶ岳までの最後の登り返しは急斜なところもありますが、歩きにくいという箇所はなく、暗闇であってもライトがあれば八経ヶ岳までは道は明確で迷うことはありません。

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弥山側からは2つの獣害柵があります。足元はガレていますが、しっかりと踏みしめられているので浮石などはほとんどありません。

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丸太の土停めの階段を急激に下がっていきます。真っ暗闇のなかでは、この上り階段の先が分からないので地味につらかったです。

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針葉樹と雑木の森には倒木も見えます。手入れされていますが、木々の植生の入れ替わりのような景色を感じます。

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この辺りは凹の鞍部付近です。歩きやすい道が続きます。

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道は細くなってきましたが弥山への登り返しが始まります。

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終始このような景色が続き、お隣にある百名山の大台ヶ原と少し景色が似ています。大台ヶ原は鹿の食害と言われていますが、こちらは人間への規制はあるが鹿への規制はなく。

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振り返ると八経ヶ岳の山容がくっきりと見えました。山頂付近をみると開けているようにも見えないのが不思議です。樹林帯の中のようにも見えるのに。

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弥山の避難小屋が見えてきました。帰りも25分を15分でこれまた汗だく帰還です。良い物が見れたが、夕食が早かったのと朝ごはんを食べていないので、血糖が下がった状態での運動は年をいくほどきつい。

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相方の山ライフの目的はいつもピークハントではないので、テン泊スローライフで満足したようです。せめて雲海出ているので、見て帰ったらどうかと促すと「景色そういやみてないなww」。最後に弥山からの雲海を愛でて下山の準備です。

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弥山からみた八経ヶ岳はガスの中。ご来光の時間が晴れていたのが不思議なくらいです。午前中は晴れたり曇ったり、遠望がなかったり隠れたりと、雲が忙しく騒いでおりました。

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弥山小屋前のテント泊登山者も、7時前にはパッキングを終えてそれぞれ下山していました。

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さてさて、マルタイの棒ラーメンで朝食をとって、我が家もテントをたたんでゆっくりと下山です。暑くなるのが容易に想像できたので、下山に必要な飲水も小屋で購入しました。案の定購入した2Lは空っぽに。

7時ぐらいには、すでに日帰りの登山客が上がってきていました。

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下山タイムになると、「早く下山したい気持ち」「いつまでも自然に満たされたい気持ち」が交錯します。日は登っているが、名残惜しく雲海に向かって下山します。

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大快晴の展望所を下っていきます。

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弥山からの二つ目の展望所も通り過ぎ。

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樹林帯に入り木造の階段を下ります。「なんかもう膝が痛い」と言い始める相方

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弁天の森まで早々に下ってきました。足が痛いと言いながら写真もとっており、まだ余裕がありそう。

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おおよそ残り1/3付近まで下ってきました。テント泊の皆さんガンガン下っていく。

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縦走路出合いまで下ってきました。ここから50分ほどですが、すでにコースタイムから1時間ほどの遅れ。相方の足の痛いが強い。荷物が多いとタイムロスは仕方がないしても、ケガをしないように下りることが重要。相方はもともと山歩きスタイルではなく、若さカバースタイルだったのが最近足にきているようでw

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気合で乗りきり最後の駐車場までの下り10分ないぐらいでクワガタを発見。持ち上げるとほとんど動かずかなり弱っていました。死んではいない。夜行性なのに日の当たる場所にいるのが変です。残りの命をやすらかに・・・。

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三角のアーチ橋を渡って無事下山しました。上りも下りもコースタイムから大きく超過しましたが安全第一で行程を終えました。改めて登ってみると、初めてのテント泊では意気込みで自然を満喫する余裕はなかったのだなと思わされました。これまで色々と登ってきて、2回目の弥山と八経ヶ岳は、アルプスでは味わえないテント場の雰囲気と山の深さが改めて身に沁み入りました。関西圏からするとアルプスは遠いが弥山は近い。是非にお山が好きな方は、アルプスにはない神々が宿る自然な味わいを是非に。