いい温泉宿、おいしい料理宿

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再び訪れたいお宿探訪と趣味のブログ

須賀谷温泉【滋賀県 須賀谷温泉】~戦国時代から湧出しているという湯元は、滋賀県では2本の源泉が楽しめる希少な源泉かけ流しの秘湯湯宿。温泉だけでなく地物旬彩の美食懐石は予想外の再訪が約束された内容でした~

 戦国武将である浅井長政やお市の方が好んだとされる温泉。滋賀県北東部にあり国道365号線から一本山側へ入る道を進むと、ひっそりと佇む須賀谷温泉さんが見えてきます。訪れた日は春先にはよくある大春雨だったので、グランスノー奥伊吹でのスキーは中止し早目のチェックインとなりました。

旅情

 車を建物前に停めて荷物を持ってお邪魔します。泉質の良さから温泉利用の日帰り利用客も多数訪れているようでした。スキー後に何度か日帰り利用もトライしましたが、宿泊客を優先するためか、日帰り客の利用時間に制限を設けておらえるようでした。宿泊客を大事にしておられるのは好感が持てます。

 失礼ながらも思っていたような旅情感のある雰囲気はなく、大丈夫だろうかと不安になるお出迎えです・・・。(後からこの不安は覆されるのです)

 エントランスからお邪魔するとロビーは広々としています。正面のフロントで記帳してチェックインです。

 ロビーには日帰り入浴客用の発券機があります。

 雑誌や新聞などの読み物も置いてあります。

 エスプレッソマシーンもありました。通常は200円ですが、宿泊者は無料で利用することができました。ロビーでは有料のソフトドリンクの提供もあるようでした。

 エントランス横には売店があり、その奥が浴場になります。周辺には商店がないので、売店には酒類・つまみ類の販売もありました。素泊まり・after dinnerの二次会にも対応したラインナップです。もちろんお土産用の菓子類も置いてあります。

 お土産処の隣にはお食事処になる大広間への道筋があります。

 ロビーから奥に進むと戦国武将である浅井家の家紋暖簾が最奥に見えます。暖簾の向こう側に浴場があります。

 浴場までの間には酒類、タバコ、ソフトドリンクの自動販売機コーナー。

 マッサージチェアの小部屋。

 中庭を眺める小窓スペースもあります。

 浴場手前には日帰り利用のお食事処もありました。夜には電気が付いていたので宿泊客のお食事処にもなっているのかも? 夕食前までのお客さんの出入りは、ほとんどが日帰り温泉利用のお客さんでした。滋賀県ではとても珍しい良泉を有しておられるので、その人気の高さがうかがえます。

 浴場前には湯上がり処の休憩スペースもありました。

 2階以上の客室階はエレベーター完備で移動はバリアフリー、特筆することもないほどにシティホテルのように客室が並んでいます。特別変わった部屋へのサービスはなく、お風呂付のお部屋も温泉ではなく薬湯のようです。

 

お部屋

 案内して頂いたのは212号室です。

 間取りは本間10畳+次の間6畳+広縁4畳程+踏み込み+トイレ+洗面+浴室です。流行り病のためかお茶出しはなく、サービスは必要最小限と言ったところです。

 お部屋は最も安いお部屋で予約したのですが、とんでもなく広々としています。余裕があり過ぎて2人で使うには持て余すほど。踏み込みは完全に一軒家玄関の広さです。

 手入れは面倒があろうかと思うのに、玄関にある枯山水のような一画は時代を感じます。

 複数人で泊まってもゆとりがあるようにか、次の間or控えの間も広く6畳を取ってありました。本間との襖を開けていると暖気が逃げてしまうので、寒さ対策に締め切りとなりました・・・。

 本間は10畳。次の間と合わせると16畳と広く、次の間と合わせれば6人ぐらいは同部屋で泊まれそうです。鉄筋コンクリートのお宿らしく簡素だが無駄な物はなく。

 広縁には空の冷蔵庫やポットなどの備えがあります。広縁と本間の障子は雪見障子にしてあるのは少しでも粋をという趣向でしょうか。テーブルセットの椅子はゆったりとした座り心地だがが春先冬季はやはり広縁は寒し。

 踏み込み廊下を進むと右にトイレ、奥に洗面所と浴室があります。お部屋のお風呂は温泉ではなく白湯です。

 アメニティ類は化粧水から乳液、空の冷蔵庫、金庫、500mlの天然水のペットボトル1人1本と不便の無く揃えてあり、高級旅館の備品と遜色はないほどです。

 

お風呂

 同じような造りの男女別の浴場が1ヵ所ずつあり入れ替えはありませんでした。敷地内にある湯元は自家源泉と思われます。豊臣秀吉が存在していた1500年代後半の戦国時代からある温泉だそうです。泉質は含鉄-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉=ヒドロ炭酸鉄泉とあります。透明な湯と茶濁り湯の2色の湯があり、これはどう考えても同一源泉ではないぞ?と思い、ご年配の夜間フロントの御仁に聞いてみると源泉はやはり2本あるそうです。透明な湯舟は鉄泉、茶褐色なのは炭酸鉄泉となっているそうです。味はなく僅かに鉄錆臭が感じられ、浸かっている分には浴感に特徴は無いな、と油断していると、湯上がりはお肌がカサカサになるほどに皮脂をもっていかれます。とにかく、身体全体がすぐに温かくなり、日帰り客が多かったのにも納得の湯感を楽しめます。湯使いは循環加温に源泉を新しく投入した放流型ですが、循環であっても入浴すると湯力の強さがすぐに実感できます。

 脱衣所には日帰り客用の鍵付きロッカー、ウォーターサーバーがあります。化粧水等はありませんでしたが綿棒などのアメニティは配備されてあります。

長政の湯

 戦国時代に滋賀県を治めていた浅井長政さんの名前にあやかった男湯。内湯は2つの湯舟があり、前述したようにそれぞれで源泉が異なります。あつ湯とぬる湯に設定されており交互入浴ができるようになっています。

 小さな湯舟はぬる湯にしてあります。こちらは循環放流となっており、真ん中にある源泉湯口の両サイドから気泡と共に循環湯が放出されていました。秘湯と書かれた板が置いてある湯口は、湯量は多くないものの緩やかに匂う鉄錆臭の源泉が注がれています。

 大きな湯舟は濁り湯なので、調べてみるが吸い込み口や循環湯口は確認できず。掛け流し? 炭酸泉らしく湯舟の底を指でなぞると手が茶褐色に染まり浴感は極まれり。関西圏では有馬を除いて茶色の濁り湯は希少です。かけ流し口からは、手で受けると火傷しそうなほどに熱いお湯がゆるりゆるりと流れ出ています。一方、翌朝には源泉の温度は適温になっていました。湯守さんによる調整でしょうか。

 大小の湯舟からはじゃんじゃんとお湯が捨てられます。循環しているようですが、ほぼ源泉かけ流しに近いぐらいのお湯が投入されており、相当数の日帰り客がいたにも関わらず、湯のへたりはなく質が良い状態に保たれているのは須賀谷温泉さんの湯力ではないでしょうか。

 注ぎ口の蓋を開けると金属のパイプが2本。泉質の違いがよく分かる図です。左は小さな湯舟に注ぐ源泉口。右は茶褐色の炭酸泉の湯口です。左は鉄成分のみの鉄錆成分ですが、右の炭酸泉は茶色の湯の花がびっしりついています。

 洗い場は日帰り客がくると少々頼りないシャワー数ですが、訪れた時には混雑はありませんでした。

 内湯から屋外に出ると趣きのある露天風呂がお出迎えです。

 石造りの湯口から注がれるのは炭酸泉ではなく鉄泉でしょうか。あまり風味は感じませんでしたが、湯口の温泉成分は鉄と塩化物の析出物。

 緩やかに湯舟の狭間からサラリと流れ出すお湯は爽快です。訪れたのは冬。外気は寒く少し熱めにしてあるいつまでも浸かっていられる湯温は至極の時間です。

 5人ぐらいは余裕を持って入れる湯舟は、暑さはどこも一定していて循環併用なのかなと思うが、吸い込み口等はなく湯量からすると掛け流しかと思われます。朝食前は他のお客さんもいましたが、夕朝食後は貸切で入浴できたのは大変ありがたく。

お市の湯

 こちらは浅井長政さんに嫁いだというお市さんの名前が付いた女性湯屋。炭酸泉の湯舟は男性の「長政の湯」よりも少し大きく隔たりを設けてありました。湯舟に満たされた湯は緑黄土色で茶色ではなかったようです。酸化が進むと黄土色になりそうですが、ある意味新鮮湯ゆえに黄土化になってないのかも。

 鉄泉の湯舟は男性浴場と同じように、「秘湯」と書かれた瓢箪型の表札からは、透明の源泉が注がれています。循環ながらも溢れ出しがあるのはやはり気持ちがいいものです。

 露天風呂は男性よりも目隠しが、かなり高くとってあります。しかし、男性側露天よりも空が広く開放感は女性側に軍配が上がりそうです。

 湯舟の大きさは男性側と変わりはない程のようで溢れ出しも同じようにあったそうです。

 女性の悩みである洗い場のシャワー数は男性側より多いようです。が、シャワーのパワーは弱く人が密集する時間帯は避けるほうが良いようです。

 

お料理

 食事は朝夕ともにお食事処での提供でした。お土産処の横にある通路を進むと宴会場の表札が見えてきました。

 通路を進むと宴会場らしき広間が見えてきます。

 客室数の制限もしているのか、密にならないように、かなり間隔を開けた配置にしてくれています。お料理の内容は滋賀県の郷土感を持たせながらも、お隣の京都を意識した繊細な京懐石となっています。常にお客さんの食べ進み具合をみながら、熱い物は熱く、次の料理を配する素晴らしいベストタイミグのサーブです。また、器と料理の相性が良く、目でも美味しい会席となっています。

 献立は頂いたお品書きをもとに書いてあります。内容に関しては説明して頂いたものと、実際口にした感想を交えて記してあります。個人的な感想なのでご参考程度に見ていただければ幸いです。

夕食

 会場に入り並べられているのは、前菜一式に食前酒、台の物を用意。

【食前酒】:日向のへべす酒

 滋賀県で何故か宮崎の「へべす」という柑橘のお酒です。旬の良い物には合う食前酒を、ということでしょうか。ハッサクのようなサッパリ爽やかな柑橘の風味がありながらも、くせのない酸味はとても口当たりが良い。

 

【前菜】:菜の花白和え 子持ち昆布 久和井煮 梅人参 鯛の身福砂焼き 諸子甘露煮 猪ハム

 年明けということもあり正月のめでたい物を意識した丁寧な味付けの前菜です。 白和えには早物の菜の花。会席料理に盛り込むために、わざわざ冬に菜の花を栽培している業者がいると聞いたことがあります。練り胡麻と豆腐を合せてねっとりとコクを持たせ、滋賀県の名産である赤コンニャクと和えてあります。 子持ち昆布はニシンの玉子で豊かな数の子の味と昆布旨味を足して細削りの鰹節で薫り高く。 クワイは僅かに歯応えを残しながらもクワイ本来の味を活かして炊いてあります。 梅ニンジンは春の訪れを示すように金時ニンジンで真っ赤に炊き上げて、下で潰せるぐらいに柔く炊き人参の甘味が深い。 福砂焼きの福砂(袱紗:ふくさ)とは柔いを指します。パサリとした歯切れなのに、口に入れるとジュわっとタイの旨出汁が滲みだします。盛り込みはニンジンと近江の名品赤コンニャクか。 他の地方でも獲れるようになりましたが、諸子(もろこ)はもともとは琵琶湖固有種の淡水魚だったそうです。醤油も甘味もほどよく淡水魚独特のモロコ味が沁み入ります。

 イノシシのハムは始めて口にしました。やや粗い歯応えは豚よりも大胆な香り。二枚の用意があり、間にはプロセスチーズを挟み、サラミのように一緒に食するとワインが欲しくなります。

 

【御椀】:鯉こく あしらい 白味噌利休仕立て

 鯉こくはコイを使った味噌料理を言います。また、利休仕立ては酒とゴマを使った調理法です。コイは独特の匂いやゼラチン質は全くなく、塩で揉んだり着けたり下ごしらえに工夫があるのでしょうか。どちらかと言えば淡水魚というよりも、タイとブリの間のような食感と味は完全な白身魚。汁は京白味噌を使用しているようで、ほんのり甘くコイによく絡んで美味い。後々からゴマ香ばしくとユズ風味が手伝い二重に美味い。今までに味わったことのない食べ心地です。あしらいはニンジン、大根、せり、赤コンニャク、風味付けにユズ皮を浮かべてあります。

 

【御凌ぎ】:近江牛のにぎり寿司

 「味が付いているので、そのままでお召し上がり下さい」と配された握りは、ブランド国産牛でも常に上位に来る近江牛です。滋賀ブランドの確かな和牛味は、フィレと思われる強赤身で、表面を焼いてローストビーフやたたきのように仕上げて切れ込みを入れ、ゴマを混ぜ込んだほんのり甘味お酢飯に背負わせてあります。酢飯との相性がとんでもなく絶妙で、牛が飯を包むのではなく酢飯が牛を押し上げています。薬味はおろし大根と刻みネギ、お口直しは甘酢生姜のガリと大葉。

 興味が無ければスルー案件ではありますが、握りの器は上段皿と下段器にそれぞれ盛れるようになっています。岐阜県下呂温泉の湯之島館の前菜で同じような器に出合いました。

 

【御造り】:本日の市場より

 4種盛りの造りは甘エビ、マグロ、イカ、ニジマスです。山深いお宿であれ日本海は近所ということもあり、どれも新鮮な山海のお刺身。ただ、お値段相応で至って普通・・・。悪いというわけではなく、美味しいのですが変化球はないという意味です。甘エビは醤油要らずの甘さがありエビ濃厚味噌に、いやな甲殻臭さがなくやはり新鮮。色合いは本マグロですが味はやや劣るようで他の鮪種かもしれません。イカはスルメイカのようでコリコリスルスルとした歯ざわりは甘味が濃い。ニジマスは雑味のない透明な紅身味。加味は純粋な薄口たまり醤油。つまは大根けん、大葉、本山葵、蓼。

 

【台の物】:近江牛のしゃぶしゃぶ

 他のブランド牛は食べたことはあるのですが、近所過ぎて滋賀県に宿泊することがないので近江牛を口にする機会はあまりありません。綺麗なサシではないものの部位は脂身が多めの肩ロースとかでしょうか。

 一枚10㎠ぐらいの大きさがあり、さらに1.5mmぐらいあるという肉厚です。これを3枚。しゃぶしゃぶというよりは、焼き肉での厚です・・・。

 そんなお肉を贅沢にお鍋へダイブさせて、酸味と塩味が強くない優しいポン酢に潜らせると、殺さず邪魔せず近江牛の旨味を堪能する至極の瞬間です。噛めば噛むほど上質の肉汁が溢れ、やはり肉厚がしゃぶしゃぶの食べ応えではありませんw 部位にも依るかと思いますが肉質はA4ぐらいか?付け合わせは白ネギ、水菜、エノキ、シメジ、マイタケ、豆腐です。この豆腐もまた大豆が濃い。

 

【焼肴】:鰤味噌柚庵漬け 梁おろし

 お重がテーブルに置かれる前からブリとユズの香りが豊満に漂います。配されるとピカピカの金箔の重が眩しい!! そして、ブリの下ごしらえが込んでいます。旬の寒ブリを味噌で漬けることで麹で旨味を閉じ込め、さらに柚庵地で漬け込みユズ風味を付与して焼き上げてあるんだとか。2度漬け熟成は試したことがありません。ブリの余分な脂分と水分が程よく抜かれ、意外にも塩加減も控えめでブリの良い所だけがギュギュっと濃密になっておりブリ香味豊か。歯ざわりも緩くはなく硬くもなく、口に残らないほどに解けてゆき唸ります。付け添えの梁(はり)は建築用語ですが、大根おろしをブリの主梁と見立てた意味でしょうか。添え付け物は、ほうれん草とシメジのゴマ菊花和え、キンカン蜜煮もよく漬け込まれている。

 

【揚物】雲子湯葉茶巾 近江海老の天婦羅 あしらい

 熱々で運ばれてきたのは天婦羅4種盛。近江エビは最近出てきた新しいブランドだそうです。調べると、海に面していない滋賀県ですが、琵琶湖で育てたのではないそう。バナメイエビをクリーンな環境で厳重管理のもと日本海?で育てた物だそうです。独特の甲殻香ばしさは少なく頼り無い感じがする。しかし、水臭いとは違いアクがなくクリアなエビのいいところだけを上品にした感じです。ただ、甲殻香ばしさが好きな方は水臭く感じるかも・・・と言ったお味です。

 そして、変わり種の揚げがこれです。雲子(くもこ)をしっかり湯葉で茶巾に包んでカリカリに揚げた物です。中を割ってみると、雲子とあるように中から出てきたはタラの白子です。温度が高くなると破裂しそうな気もしますが、そこは職人さんのお仕事でしょうか。口に入れるとプリプリプリ!じゅわわあああ~・・・白子の実が滲み出てきて「あっつ!」けど「うっま!」白子が濃い! これをカツオが香る天出汁とおろし大根に潜らせてちょうだします。

 

【蓋物】:海老芋煮 蟹しんじょう あしらい

 蓋を開けると甘い薫りが顔を撫でていきます。そして、なんと美しい彩盛り!立体的な造形もそうですが、白、赤、緑、茶と彩りもバランスが良すぎです。

 カニしんじょうは、ふわっふわっで舌で潰せるほどに柔くほどけてしまいます。何という繊細さ。繋ぎには恐らく白身のタラすり身、旨味はタラの次には風味高々なカニだけが余韻を残します。

 エビ芋はサトイモ程のねっとり感はなく、ほっくりと炊き上げ甘く仕上げて濃密。浸し出汁はエビ芋の炊き汁かと思いますが、とても甘くピンク掛かっている。椀には入っていませんでしたが、風味とピンク色から察するに小豆と炊いたのではという名残があります。あしらいの、シメジも味濃く、青さはキヌサヤ、梅生麩で春の赤を添え、木の芽の山椒で締めてあります。

 

【留椀】:赤出汁

【御食事】:近江米 香の物

 香の物は壬生菜の浅漬け、大根甘酢漬、ひょうたん糠漬?ひょうたんは若瓢箪なのか中々の珍品です。近江米は甘く漬物は塩が効いて対比で米が進みます。

 留椀は渋みが無い、とてもまろやかな京赤味噌仕立て。鯉こくの西京白味噌風も美味く品がありました。お隣が京都ということもあり、具材にはしっかりとグモグモとした湯葉の盛り込みも外せない一品です。

 

【水菓子】:季節のフルーツ

 完熟のメロンは果汁が沁み出て、すでにお皿に泉ができておりとんでもなく甘い。 抹茶ロールは甘すぎず、自家製?お取り寄せ?は分かりませんが抹茶の香りに品があり高香。宇治抹茶かと勝手に想像してみる。 苺も糖度は高い旬物だが食べる順番を間違ってました。メロンとケーキの後に食べると甘味負けしてしまい・・・。最初に口にするべきでした。それぐらいメロンとケーキの糖度と風味が勝っているということですが。

朝食

 朝食も夕食と同じロビーから通じる宴会場での案内でした。

 テーブルには白米と椀以外の料理は、あらかじめ用意されてありました。

・焼鮭、はじかみ 赤コンニャク

 席に着くと五徳に火が入ります。サケにはあらかじめ火が入っていましたが、お好みで炙れるようになっています。直前に暖かくいただけるのは有難い配慮です。

・大豆と桜エビ煮

・お麩酢味噌和え

・ほうれん草のお浸し

・南瓜の煮物

 小鉢類は特に大豆と桜エビの煮た物が甘辛く、米にも合いますが日本酒の当てにぴったり味です。しっかり麩の酢味噌和えも変わっていて面白い。どれも手作り感があります。

・湯葉刺し

 湯葉刺しは外生地はグモグモ食感でも、中身はトロトロに仕上げてあります。こちらは、刺身らしくわさび醤油で。

・温豆腐、出汁醤油 

 温豆腐は席に着くと火が入り豆乳から作るものです。火が消えたころが食べごろで、プルンプルンの出来立て豆腐は大豆は濃く、カツオがよく効いた出汁醤油でいただきます。

・出汁巻き玉子

・ヨーグルト

 後から配された出汁巻き玉子は、熱々でひたひたのお出汁に浸されていました。餡に仕立ててありお出汁はカツオと昆布?という風味。滋賀近江はアドベリーの産地でもあり、ヨーグルトのソースに合わせてありました。

・香の物(鰹桜漬け、壬生菜、白菜)

・味付け海苔

・白米

・しじみの味噌汁

 一品一品が独立して美味しいので、白米に合うおかずは実のところ程々なので茶碗1杯が適量でした。気になったのが味噌汁のシジミは小振りだったが、琵琶湖固有の希少種の瀬田シジミだったのでしょうか・・・。何回も買いに行ったことがあるが、水揚げがなく買えたことがない。尋ねてみるのを忘れてしまいました。

・食後の飲み物

 朝食をいただいて、お部屋に帰る前にロビーでコーヒーで一服。最後にお風呂を堪能してからチェックアウトをしました。

 

まとめ

 泉質の良さから、地元の方やスキー・ボード客から愛された日帰り温泉としての利用が多い印象です。ずいぶん前から須賀谷温泉さんの存在は知っていたのですが、温泉と食事の詳細が分からず、画像での風情は日帰り温泉のそれだったので、後まわしになっていました。さぁ、いざ泊まってみると、重視する温泉と料理は予想を越えていました。関西では珍しい鉄炭酸泉は源泉かけ流しに、食事は地食材を中心とし京風に仕立てた好みの会席で料金からすると大満足な内容でした。ただ、季節料理というよりは定番品+季節料理なので、前菜は内容が異なるかもしれませんが、メインなどは変更がないように思えました。

宿泊料金

 今回の宿泊のようなワングレード上のお料理での同じプランではおおよそ40000~50000円ぐらいの料金帯のようです。スタンダードの料理で35000円~ぐらいです。須賀谷温泉さんは楽天のスーパーセールや、じゃらんのセールにも積極的に売りに出されているのを見かけます。じゃらんや楽天のセール時期の予約がお勧めです。50000円だと少し高いか妥当かなぁと思いますが、グレードアップ会席で40000を切るのであれば即泊のお宿であることは間違いないと思われます。

宿泊日:2021/冬

旅行サイト:楽天トラベル

プラン:【楽天スーパーSALE】10%OFF★グレードアップ★季節の美味を単横する特選会席プラン

部屋タイプ:2間続きゆったり和室(10畳+6畳)×1部屋

合計料金:45540円(2人)

楽天スーパーセールクーポン:10000円

支払い料金:35540円

加算ポイント:355p

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