いい温泉宿、おいしい料理宿

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再び訪れたいお宿探訪と趣味のブログ

七釜荘【兵庫県 七釜温泉】~昭和を感じる鄙びの七釜温泉、源泉かけ流しの濁り湯に、日本海と但馬の季節料理を味わう田舎に帰ったようなのんびり宿泊~

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 兵庫県では珍しい濁り湯が楽しめる七釜温泉。関西の方でも湯村温泉や城崎温泉は蟹を食べに訪れたことがある、同じ日本海にありながらも七釜温泉はどうかというとあまり周知されていません。昭和30年に井戸掘りをして偶然に沸いた温泉が七釜温泉の始まりだそうで歴史は浅い温泉地です。しかし、湯量の多さと源泉温度の高さから、源泉かけ流しの湯を、多くのお宿で楽しめるというが七釜温泉の素晴らしいところです。11件のお宿と日帰りの共同浴場がある小さな温泉街の一軒が七釜荘さんです。

 七釜荘さんへ訪れる前に、兵庫県神鍋高原にある「阿瀬渓谷」を歩いてきました。その時の記事も良ければどうぞ。

旅情

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 七釜温泉は日本海に近く、田園風景が広がる兵庫の田舎の地にあります。湯村温泉、城崎温泉と比べると知名度は低く、正直なところ同じ県内でも知らない方が多い。外観は昭和館漂う鉄筋コンクリート造の安定感です。駐車場は建物の後ろにあり、そちらへ停めてチェックインです。

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 大きくはない玄関ですが、雪国らしく二重扉となっています。

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 玄関を上がって正面にロビーがあります。新聞が置いてあったりと余暇を過ごすには気兼ねなく、人の往来も少なくゆったりと過ごせます。館内もやはり昭和です。

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 七釜温泉らしく鉄釜のモニュメント。釜には銘酒とあり寄贈物?近隣のお宿に泊まった時には水揚げされた蟹を大釜で茹でていたともありました。

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 周辺には商店がないにも関わらず、ロビーの自動販売機は通常料金での販売価格でした。自販機の隣のエスプレッソマシーンは使用禁止となっていました。

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 一回ロビー奥には男女別の浴場があります。

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 浴場をさらに奥に行くと謎の扉があります。

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 扉をゆるりと開けると宴会場がありました。流行り病がなければ宴会が開催されたりするのでしょうか。全く使っていないというわけでもなく、団体さんが入るとお食事会場として使用されているのかな。

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 昭和レトロなパチンコ台が宴会場前に置いてありました。小さい頃、家族旅行で訪れたホテルなどにはルーレットのゲームとセットで必ず置いてありましたねぇ・・・。懐かしい。

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 玄関まで1度戻ります。玄関上がって左手には帳場と2階への階段があります。近隣のパンフレット類も置いてあるので旅の参考に。帳場前にはいつでもいただけるウォーターサーバーの設置もあります。

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 そしてフロント奥は調理場なのでしょう。水槽には松葉ガニのタグを付けたカニが待機していました。漁は3月末までのようですが、シーズンでなくても水揚げされれると食すると聞いたことも。宿泊人数に制限を設けておられる所も多く、蟹余りの年となってしまったそうです。

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 階段を上がっていくと2階は客室と個室食のお部屋があります。

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 2階に到着です。仲居さんが忙しく夕食の準備を進めておられました。宿泊者数に制限する代わりに、一般客室を個室食処として使っているようでした。

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 客室は全17室ぐらいだったと思います。赤矢印の方にもお部屋が並んでいます。

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 赤矢矢印の廊下の上には瓦の庇(ひさし)がワンポイントを添えています。

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 赤矢印を進んですぐに団体客用の大部屋があります。

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 大きなお部屋には真ん中に2名の夕食のセッティングが見えました。他の旅館さんもそうですが、夕食はやはりお酒が入ることもあってか、個室食にされている所が多いように思います。

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 朝食は別の大部屋のこちらで、距離をしっかりと開けて3組ぐらいのお客さんと一緒でした。

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 さらに大部屋のある廊下の奥にはさらに数部屋があります。こちらの方が田園風景に面しているので眺めはいいのかもしれません。

 

お部屋

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 案内して頂いたのは201号室です。

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 間取りは踏み込み半畳+本間8畳+広縁2.5畳+洗面です。

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 小さいお部屋ながらも踏み込みはちゃんとあります。

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 古い趣きのお部屋はやはり昭和の香りがします。空調は新しく必要な備品はちゃんと揃って不便はありません。テレビがカラフルグリーン。

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 広縁はちょっと窮屈ですが、日が落ちると夜気がとても気持ちよかったです。

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 広縁からは以前お世話になった「みつわ荘」さんが目の前にあります。超絶熱々の源泉かけ流しを味わいにまた泊まってみたい。

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 昔ながらの蛇口が付いた小さな洗面はお部屋にあると何気に有難い。壁は懐かしい水色のタイルです。

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 広縁にある冷蔵庫は有料の飲料が入っています。

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 申し出るとお部屋にセンサーで噴霧する消毒液が用意してもらえます。高級宿でもさすがにこのタイプはこれまで見たことがありません。盗られてしまう可能性もあるので、なかなか置きにくいのかと思いますが、これは大変助かりました。

 バス・トイレは部屋内にはありませんが、部屋を出たところすぐにあります。気になる方は(+2000/1人)程度でトイレ付のお部屋もあるようなので、そちらでの宿泊をお勧めします。ちなみに共同トイレはシャワートイレとなっています。その日の客層にもよりますが、訪れた時は御宿サイドで、常に綺麗に使えるように気を使っておられるようでした。

 アメニティ類は最小限です。歯ブラシ、タオル大小、お茶セット、冷蔵庫、洗面あり。金庫、トイレ、化粧水等はなく。ただ、お布団敷の時にお茶セットとお湯の入れ替えをしてもらえるのは宿泊料金からすると大変ありがたいサービスです。

 

お風呂

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 男女別の内湯に露天風呂が付いた浴場は、翌日に男女入れ替え制となっています。夜は23時まで朝は6時から9時までと時間制限があります。湯使いは湯量豊富な七釜温泉では当然のように源泉かけ流しです。僅かに鉄錆臭とエグ味を感じられ、関西では希少な緑黄土色の濁り湯です。泉質は画像にあるようにナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉ですが、特徴的な肌触りはなく、強いていうなら湯上がりは少しツルりとした肌触りがあります。七釜温泉の湯は私的感覚ながら、源泉の温度が高く湯冷め感が全くないのが最大の特徴かと思われます。

浴場 その1

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 往訪時に男湯になっていた浴場です。客室数からすると少し小さい湯舟に、数が少なめの洗い場です。客室数が搾ってあるというのもありますが、他のお客さんと会うことはほとんどありませんでした。

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 一番風呂では湯張りが満タンではなく、オーバーフローはありませんでした。

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 湯口からは湯舟を満たそうと見た目以上の源泉が実は注がれています。源泉が50度以上なので、内湯のかけ流し口はあらかじめ適温に調整されていました。

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 捨て湯口は洗い場にではなくこの排水口です。まだ水位に達していません。つまりお湯をちゃんと入れ替えてくれている証拠でもあります。そして、内湯の排水口から露天側にある捨て湯口の塩ビ管へ流れ出ます。この時はまだ溢れ出しなく。

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 お湯の透明度は湯舟の底に達すると身体が朧になります。

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 内湯から露天風呂に出ると七釜温泉らしい釜風呂があります。一番風呂では溢れ出しはありませんでした。

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 えらく現代的なおしゃれな源泉湯口と思われるところからはちょぼちょぼ。ちょっと寂しいほどの源泉か?析出物を剥がしとった跡が見受けられます。

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 湯量は少なくとも、釜に身をゆだねると溢れ出す源泉は気持ちのいい物です。

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 露天には小さな木庭があります。あるのと無いのでは気持ちが違う小庭。

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 夕食を終えてお風呂をいただきに行くと、内湯は昼間になかった排水口に達した源泉が露天側にどんどん溢れ出ていました。当日のお客さんは2回目の入浴はなかったようで、夜間の終わり湯まで終始貸切風呂で最高に楽しめました。

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昼間ちょぼちょぼの源泉湯口は・・・ダバダバと激熱の源泉がドボドボと注ぎ込まれています。夜間は終始この湯量で止まらず。お宿側の源泉の調整の具合でしょうか。

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 淵一杯に張られた濁り湯はかなり熱くなっていました。が、薄めず少々集めの源泉を楽しみます。

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 注ぎは止まらずザブザブ溢れ出す源泉は浴感を駆り立てます。あつ湯になっているので長湯はできませんが、短湯で入ったり出たりでお湯を堪能しました。七釜温泉はやはり冬に訪れて「あつ湯」を楽しみたいが今回も前回と同じく初夏w

浴場 その2

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 男女入れ替え制ですが内湯は左右対称で趣向は同じです。

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 チェックインの時に女将さんが「お風呂も準備できてますよ~~!!」と案内してもらいました。相方が「風呂だ風呂♪」と向かうと「???」となったようで、どうやら栓がしっかりと閉まっていなかったようで内湯は溜まっていなかったそうです。その旨を伝えると「すいませ~~ん!!」と女将さんが頭を恐縮するほどに下げられまして、たまにはそういうこともありますよ。自分はこういうハプニングはレアケースなので、憤慨するよりも楽しみながら感じたほうが旅は楽しい。

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 露天風呂は2人くらいは入れる石造り露天風呂です。七釜温泉なのに釜ではなく趣きを変えてきているのには何か訳があるのか。

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 こちらも殺風景にならないように小さな木庭を設けてありました。

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 溢れ出す湯口からは相当量の注ぎがありました。黄土色の析出物が素晴らしい。

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 右の塩ビ管は内湯からの捨て湯で、左が露天の捨て湯ですが茶褐色の鉄成分が温泉の濃さを語っています。兵庫県下では濁り湯としては有馬温泉が最強湯です。ただ、湯量は多く希少な濁り湯の七釜温泉が、周知されていないのは温泉好きからすると逆に有難い秘湯です。

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 体重計があったりしますが、脱衣所には無駄な物はありません。洗面には消毒用品の一色だけです。

 

お料理

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 夕食はお部屋食でした。このお値段でこのお料理をいただいていいのですか? というぐらいに豪華な海の幸が配されます。高級旅館での高級食材はもちろん良いのですが、旬の幸を日本海から直接お皿に水揚げしたような、スーパーフレッシュ食材というのも贅を極めます。むしろ高級旅館では味わえない産地直送の料理を味わえます。ロビーに大漁旗があったので漁師として船も持っておらえるのか。

 お品書がなかったので、給仕係の方から聞いた内容と、実際に食べた感触から献立を作っています。説明はほとんど無かったので、個人的な感想と調べた物ですので、ご参考程度に見ていただければ幸いです。

夕食

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【先付】:蛍烏賊の沖漬け、菜花と南瓜素麺 飛子和え

 ホタルイカは生のままに醤油と酒、風味はサンショウで漬け込んだ物。ホタルイカのスルスル触感に醤油がグッと滲み込んでしょっぱさと磯味は最高の珍味。漬タレを口にすると以外にも醤油は強くない。 もう1つの小鉢には菜の花と細切りのかぼちゃを、黄金のとびっこと輪切りの唐辛子で和えてあります。下味は醤油だがとびっこのプチプチ食感に、唐辛子のピリリとした、それぞれにいい仕事をしたお品です。

 

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【前菜】:モロコの甘露、空豆、栄螺壺焼き

 川魚と思うのですがモロコのような顔立ちと味。こんなに小さいのにワタをしっかりと抜いて醤油とサンショウで甘露に炊き上げてあります。季節の緑にソラマメを。サザエは市場で買うとLサイズぐらいあるビックサイズ。意外にもワタの部分は海藻のような青臭さいエグさはなく口にできるのできます。味付けは濃い口に仕上げてあります。

 

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【向付】:4種盛

 お造りはスルメイカ、サワラ、ハマチ、モサエビ?の4種盛です。スルメイカは緩くスルリスルリと歯が入っていく、エビは尾っぽを引っ張るとエビ味噌まで一緒に付いてくる新鮮さ。ハマチはギラギラと活かり、サワラは皮に炙りを入れて香ばしく仕上げしっかりと噛める身の締まりに白身のサッパリ旨味も程よくあります。これを甘醤油のたまりで。つまは大根けん、大葉、ワサビ。

 

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【炊き合】:若芽と筍、いんげん、縞海老

 ワカメとタケノコは相性の良い食材で、それぞれの旨味を分かち合う味が沁みます。生ワカメは海藻独特の磯風味は控えめに、歯応えがよくタケノコの風味が移っています。タケノコも一方でワカメに引き立てられて味がまとまった春の味。

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 シマエビは紅白の色彩が鮮やかです。仕上げがいいのか、よく口にする甘えびや車エビよりも子持ちでエビ味噌まで甲殻香ばしさが濃厚で凝縮されています。

 

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【地物】:茹でセコガニ

 山陰でいう松葉ガニ(ズワイガニ)のメスをセコガニと言います。セコガニの旬は1月ぐらいまで。何故にこの季節にセコガニが?別のお宿で聞いたお話では「ある所にはあるんだよ・・・」と意味深げに答えてくれたご主人がいらっしゃいました。

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 内子と外子をびっしりと蓄えています。カニの前では上品さなんて不要です。かぶりつくと確かに美味いが、やはり最盛期のセコガニに比べると味は劣ります。といっても内子はやはり深みとコクがあるマッタリとしておりカニ味噌と合せると磯甘うまい。足は飾りのような物なのですが、せっかくなので胴身と足もしっかりと味わいました。

 

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【焼物】:のど黒、モサエビ、蛍烏賊佃煮

 最近では日本海のお宿に泊まると必ずでるノドグロです。最初からの配膳なので温かくはなかったのですが、冷めて尚も脂加減はかなりジューシーです。一品一品の量が多いので食べきりサイズなのも丁度よく。

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 ホタルイカは煮詰められてもプリプリ感は失われていません。付け合わせはじかみ、ワカメとカニの砧巻き、ヨーグルトのムース?です。こういう商品がもともとあるのか手作りなのか。きぬた巻きのカニはカマボコではなく本物のような触感に甘い玉子で巻いてあります。ピンクゼリーと白いムースはしっとり感があり、ピンクの花びらと香りはカーネーションのゼリーかな。

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 モサエビは日本海にくると市場でよく見かけましたが、手に取ることはなく、またお店で食べる機会もありませんでした。お味や食べ口はエビというよりは、シャコとカニの準ハイブリッドな感じです。子持ちでこれがまたカラスミのようなコクがあり、身と味噌は完全にカニ依りでエビらしくない独特な美味さがあります。

 

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【強肴】:但馬牛、季節の野菜

 但馬の名物である但馬牛は外せない代物です。綺麗なサシがはいっているのはロースでしょうか。うっすらと胡椒を振ってあります。お野菜はトウモロコシ、エリンギ、アスパラです。

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 お肉の下には牛脂が敷いてありバターではないところが粋です。アスパラが太く生だったので火が通るか心配だったのです。しかし、牛脂で焼き揚げのようになり一気に火が加速してほくほくに。もちろん牛も疑いようがない滑らかな品のある脂がたまらない。火力が強いので表面だけ焦がして中はミディアムレアが美味。味付けはタマネギとニンニクが薫る醤油ダレ。

 

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【揚げ物】:カレイの唐揚げ

 切り身はほっこりサクサクで熱々に配膳してくれます。カレイ味を衣で閉じ込めて味が濃い。切り取られた粗は骨煎餅ならぬ姿揚げで、無駄なく食材を使い盛りに利用して見栄えも迫力があります。パリパリボリボリと全身丸ごと頂戴しました。青味には青唐、味付けは蟹塩?、レモン。お塩は甲殻類を混ぜ込んだ香ばしさがあり、恐らくカニの甲羅を粉砕した物を混ぜ込んだものかと。

 

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【酢の物】:はたはたの南蛮漬け

 酢はかなり強く醤油と甘味は緩い、強甘酸っぱさが清い南蛮酢へ、身がしっかりと締まったハタハタをカラりと揚げて漬けこんであります。新タマネギのマイルドな風味が酸味を優しく包みます。

 

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【食事】:白米、味噌汁、香の物

 フロントにお米の販売があったので自家製米でしょう。もっちりと炊いてあります。味噌汁は渋みもなければ甘味もなく、えらくまろやかな飲み口の赤出汁です。お味噌も自家製なのかも。香の物は自家製のような沢庵とキュウリピリ辛醤油漬けです。

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 赤出汁の具材にはタコのさつま揚げ、根昆布?。まろやかな正体はこの根コンブのトロミかな。

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 今時もう見ないであろう、七釜荘さんの名が入ったお茶碗でした。

 

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【水菓子】:メロン、わらび餅

 メロンは超絶に完熟になっており、一口食べるとメロン汁が口の中で溢れだします。味も豊潤で鼻に抜ける匂いと甘味がメロン一色になります。添え付けてあるのはイチゴのわらび餅です。イチゴの香りが豊かに弾力タップリでもちもちです。自家製のような手作り感で、なかなかに変わった面白いお品でした。

朝食

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 朝食は2階の広間でいただきました。お味噌汁以外は一気出しです。

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・切り干し大根(コンブ、人参、ひじき)

・ちりめん山椒

 切り干し大根は海の物も一緒に甘く大根風味と一緒に炊いてあります。ちりめん山椒はお取り寄せでは出ないほどに旬の山椒が香り高い。

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・温泉玉子

・小松菜胡麻和

 朝ごはんに醤油濃い目の胡麻薫る青味は小松菜です。温玉は源泉の温度が高いので七釜温泉の源泉でそのままできそうです。地物なのか黄身が濃厚でした。

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・水蛸、茹で蛍烏賊、大根けん、大葉、山葵

 とんでもない大タコ足の輪切りです。色合いからしても茹でタコかなと思って口に入れると、なんと表現していいのか噛み切れない弾力がグモグモ。たぶん生タコではないかとiいう食感に確かなタコ旨味が深い。ボイルホタルイカも付いて季節の名物を外さず豪華です。

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・カレイ一夜干し、浜坂ちくわ

 初夏という季節柄もあり、少しだけ暖かさが残っていた脂をよく含んだカレイ。冬だと冷たくなっているかも・・・。ヒラメかと思うほどに口が大きい。そして、地物名産の浜坂の太ちくわの添え付けです。

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・白米

・お味噌汁(白身の真丈、青さ海苔、葱、揚げ、えのき)

・香の物(大根とキュウリの浅漬け、梅干し)

・焼き海苔

 夕食と同じく自家栽培のお米とお漬物でしょう。お漬物は少々塩が濃く田舎のお味です。青さの味噌汁もほっこりとやさしい。

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 お味噌汁には手作りの白身魚の一口真丈が盛り込まれていて丁寧。お味噌は青さの香りに山陰白味噌仕立てかと。晩御飯でかなりお腹一杯になりましたが、不思議と寝起きにはお腹が減り御櫃のご飯をぺろりといただいてしまいました。

 チェックアウトまで行こうか迷っていましたが、晴天がもったいないので「シワガラの滝」に寄ってかえることになりました。

まとめ

 七釜荘さんだけでなく七釜温泉に求めるものは、温泉!料理!に尽きると思っています。お宿は昭和館溢れる鄙びのお宿でくつろげる方にはハマります。七釜温泉には高級宿もなければ、民宿と旅館の間をとったようなお宿が多いです。山海のお料理が苦手な方はかなり難と思います。ただ、旅情と食に好き嫌いがなければ但馬の海と名物が惜しみなくなく堪能でき、源泉かけ流しの黄土色の濁り湯を楽しめるにはコスパが良すぎると言えます。実際にはご時世柄もあり、同日泊のお客さんのほとんどはリピーターさんだったようです。旅館というよりは民宿のようなアットホームで、お客さんしかりお宿の方は皆気さくで親しみがありました。

宿泊料金

 ポイントの期限が切れそうだったので急遽の予約です。スタンダードプランで平日23000円台、休前日で27000円~29000円台ぐらいの値段帯です。期限切れのポイントがあったので、3500p利用して宿泊しました。3万円でも温泉と料理のバリエーションからすると納得以上の価格かなと私的には思います。

宿泊日:2021/初夏

旅行サイト:じゃらん

プラン:地の食材を満喫★会席10品スタンダードプラン

部屋タイプ:和室8畳

合計料金:29700円(2人)

ポイント利用:3500円

支払い料金:26200円

加算ポイント:742p