いい温泉宿、おいしい料理宿

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再び訪れたいお宿探訪と趣味のブログ

富士屋旅館 【神奈川県 湯河原温泉】~大正期の木造建築とクラシックホテルのような景観は和のオーベルジュのよう。レストラン瓢六亭で上質な創作会席を食す~

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 富士屋旅館さんは湯河原温泉街のおおよそ中心近くにあります。2002年に1度営業を休止されていましたが、2019年に融資を受け全面改修後に営業を再開されました。

旅情

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 川の対岸から見ても際立つ木造建築の旧館は、営業休止中に建物全体がだいぶ傷んでしまったようですが、大正時代の建物は改修により現役復帰を果たし、その当時の趣きを残しています。そして、令和元年11月15日に有形文化財に登録されたという何ともタイムリーな時に訪れました。

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 かつては本館であったと思わしき建物は、現代的だけども何となくクラシックホテルのような面影がある建物となっています。こちらは昭和43年築だそうですが、フルリフォームされています。

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 正面の建物向かって右にはレストラン「瓢六亭」が併設されていて、和のオーベルジュといった雰囲気です。宿泊しなくてもランチとディナーを楽しむことができます。パンフレットではウナギ料理の案内だけでした。日帰りの会席料理もしておられるのかな。

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 車を橋の向こうへ付けるとドアマンの方が荷物を取りに来て下さいました。そして、重厚な扉がある正面玄関からチェックインです。

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 ロビーに入ると外観にふさわしい品のある和洋レトロ風なフロントがあります。

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 フロント反対の壁には、辛うじて腐食を免れたであろう、襖から取り出された見事な水墨画が飾ってあります。このロビーのある建物は新館となっており、2階は宿泊棟になっています。宿泊棟は他に木造建築の旧館と洛味荘という棟があります。新館にお泊りのお客さんはここで履物を変えます。見た目はホテルだけど、靴を脱ぐというのは、やはり旅館スタイルなんですね。

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 富士山の暖簾反対側はおくつろぎ処となっています。こちらでチェックインの記帳をして、夕食の説明をして頂きました。アレルギーだけでなく、お料理に紹興酒などを使うのでアルコールに関するお尋ねがありました。ありがたい気遣いを受けつつ、お酒は好物ですとお伝えしました。

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 ウェルカム茶も同じ場所で頂きました。ほのかに甘い緑茶に、お茶菓子は「きび餅」です。湯河原温泉街には「きび餅」屋さんが数店あるので名物なのでしょうか。

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 お茶を頂いてお部屋へ案内してもらいます。宿泊したのは旧館なので玄関から1度外に出て建物沿いを右に進むと猪の剥製があり、その横の外廊下を下っていきます。この剥製が良く出来ていて夜はちょっと怖い。

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 外階段を下っていくと文化財の旧館玄関に到着です。

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 新館の玄関扉もいいですが、旧館の玄関扉も味わい深い。そして、玄関を開けると少し高めの天井と、数寄屋造りの廊下、踊り場のある階段が目に入り何ともワクワクしてきます。

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 木のやさしい温もりがある空間にいると、何とも言えない懐かしい気持ちに駆られます。

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 玄関の階段を上ると客室が2部屋あります。踊り場にある屏風がまた豪華です。

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 数寄屋造りの廊下を進むと、旧館と同じ木造建築の「洛味荘」という宿泊棟にたどり着きます。

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 この棟は昭和26年から29年に建てられたものだそうです。洛味荘の入り口には休憩処と書庫もあるので、中庭を眺めながら読書や、頭を空っぽにして情景を楽しむのもいいかもしれません。よろしければ、図書はお部屋に持ち帰って楽しんで下さいと仲居さんより。温泉宿、料理宿好きが楽しめそうな書もありました。

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 新館はコンクリート造の現代的なシティホテルのようになっています。旧館や洛味荘は木造なので、他部屋の声や物音が気になるなら新館での宿泊がいいかと思います。ただし、お部屋付きの温泉がありません。

 館内には自動販売機などの設備はなく、有料の飲み物がお部屋の冷蔵庫にあります。周辺には自動販売機は少なく温泉街に地元コンビニが1軒ありますが、必要なものがあれば事前に用意しておくのがいいかもしれません。お部屋に用意してあるお茶が物凄くおいしいので水出し茶などを楽しむのもいいのではないかと思います。

 

お部屋

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 案内して頂いたのは旧館1階の「春告草」というお部屋です。

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 お部屋の間取りは、本間8畳+次の間6畳+踏み込み1畳+広縁+洗面+お風呂+トイレです。2人で使うには贅沢な大きさです。

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 本間には床の間と角部屋広縁があり、日の差し込みが開放感を演出します。残念ながら庭園の散歩はできません。洛味荘への廊下と庭は共有していますが、視界を邪魔するものがなく、木々が目隠しとなって専用庭のようです。

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 広縁の角には見事な屏風が飾ってあります。襖があるので目に付くところではない所にあるのが地味にいい。日が当たりすぎると焼けてしまうのでここが丁度いいのかも。

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 次の間からお風呂や洗面所の水回りに入ると、桐の箪笥に浴衣、丹前、タオルが用意してあります。壁にはバスローブも掛けてあります。

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 お部屋にある桧の湯舟には、すでにお湯が張られ、すぐに入浴できるようになっていました。銅製の蛇口からは源泉が好きなだけ注ぐことができます。源泉温度が高いので多くをかけ流すのは難しいので、湯張りして冷ましてから源泉を足しながら楽しみます。消毒しているので微塩素のにおいがありますが、大浴場よりもツルツルした感触が強く温泉らしさは失われていません。

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 お部屋の備えとしては、お茶セットにドリップコーヒー、ミネラルウォーターのサービス。洗面所には女性にはお顔ケアセットなどのお高めのアメニティが揃っています。和と洋の高級リゾートのセットが一緒になったような感じです。もちろんドライヤー等考えらえるものに不足はなく、冷蔵庫には有料の飲み物も入ってます。

 

お風呂

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 大浴場へは猪の剥製が置いてある傍に新館への扉があります。入ってまっすぐ進むと大浴場の入り口に到着します。 お風呂は男女別の大浴場が1つずつあり、入れ替えはなく24時間入ることができました。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。肌触りはツルスベとしていて湯上りにいい具合のしっとり感に少しキシっとした感触が残ります。加温、加水無しのかけ流しですが消毒されていてます。それでも、入っている間は消毒のにおいは気にならないほど。脱衣所と浴場は若干の違いはあるようですが、同じような造りとなっています。

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  一番風呂を頂きました。ん~お湯が新鮮です。浴槽は5,6人ぐらいお隣さんを気にすることなく足を伸ばして入れる大きさ。湯舟にはきっちりとお湯が張られ、切り込みからお湯が溢れています。

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 お湯の投入量は多くはないですが、体を沈めると湯舟全体からお湯が豪快に溢れ出ていきます。一番風呂最高です。

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 湯屋は昔の建物を一部そのまま使用しているそうで、天井には昔の梁や柱を見ることができます。客室数からするとシャワーは少ないのですが、込み合うことはありませんでした。全客室にお風呂がついているからでしょうか。4回入りましたが、他のお客さんと会ったのは1回のみでした。

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 男性の湯屋には明かり窓しかありませんが、女性風呂の方には小さいながらも窓がついています。こういう窓があるだけで閉塞感が薄れるので男性風呂にも欲しいものです。

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 脱衣所の籠には最初からふかふかのバスタオルが用意されています。アメニティ類も不備はなく、カミソリなんて5枚刃のええやつです。ドライヤー、ウォーターサーバーもあります。男性の方は化粧水や整髪料はなく、女性だけお顔ケアセットがあります。この当たりは好みにもよると思いますが、このクラスのお宿で男性側に何もないのも珍しいかもしれません。

 

お料理

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 画像は玄関横から入るレストランの出入り口です。朝夕ともに併設されているレストラン「瓢六亭」で頂きます。外来のお客さんも食事をとることができますが、当日は宿泊者だけの利用のようでした。

夕食

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  レストランとしても営業されているだけあって、創作性の高いお料理が並ぶ会席料理となっています。素材の良さはもちろんですが、素材を引き立てる下ごしらえと、それぞれのお皿には飽きることがないように工夫された味付けは絶品です。食べ進める毎に次はどんなお料理が出てくるのかと期待が膨らむ内容が濃い会席料理です。

 献立は頂いた献立表をもとに書いてあります。内容に関しては説明して頂いたものと、実際口にした感想を交えて記してあります。お味などの表現は個人的な感想なのでご参考程度に見ていただければ幸いです。

 

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【先】:豆ずし

 すし飯とヒラマサを辛子醤油で味付けした白菜で巻いたものです。白菜の辛子醤油の味はあまり感じませんでしたが昆布の味が際立ちました。もしかしたらヒラマサが昆布〆で味が移ったのかも。これに酢橘を加えてアクセントに。見た目もかわいらしい手毬寿司で、お凌ぎのような先付けから始まる変わった会席。

 

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【碗】:薬膳スープ

 配膳時の説明から、鶏と豚で取ったトロミのあるげんこつスープに中国椎茸が入っています、とのこと。my味覚では鳥が強いような感じがして、香辛料は八角?クローブ?クセはありません。蓋を開けると湯気と共に香るこのスープは、中華料理にあるような主食材を主張するのではなく、香りや風味を楽しむ和出汁のようにさっぱりとして後が引かず飲みやすい。具材は里芋、フキ、クコの実、鶏の胸肉?、牛蒡でした。

 

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【造】:旬魚

 カマスの焼締め、メジマグロ、生うにの3種盛です。メジマグロはマグロの幼魚です。カマスも旬です。カマスとマグロの切り口は脂の輝きが素晴らしくとても活かっています。生ウニは軍艦巻きだと3巻ぐらいとれそうなほどの量が乗っていて贅。どれも味は新鮮でしっかりしていて濃密。これを甘みのある薄口のたまり醤油で。つまは生山葵、紫蘇花、大葉、赤芯大根。

 

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【八寸】:山川

 八寸の内容が「山川」とは分かり易いが難しい。確かに内容は山と川の物で構成されています。①栗の渋皮煮、②鮎の甘露、③もって菊、④むかごの塩茹で、きび銀杏の松葉、⑤百合根茶巾小豆添え、⑥牛の柔らか煮。レストラン名の瓢六亭由来の六瓢と無病を言葉遊びに掛けた札とイチョウの葉が添えてあります。八寸の中身も6種類と六瓢、無病と掛けてあるのか。

 渋皮煮の栗はとても大きく4Lサイズとかではないかと。甘くは炊いてあるのですが、栗本来の密な甘味が強い高級品。鮎は甘露というには煮詰めた甘醤油を絡ませたような柔さと風味。ゆり根茶巾はお酢の酸味がありました。火を通してからお酢で漬け込んで茶巾にしているのかな。これに甘く炊いた小豆を4粒。牛の柔らか煮はスジ肉だと思うのですが、スジ肉と頬肉のテリーヌのようで、しぐれ煮のように甘くホロリとした歯ごたえ。これに荒刻み大根をあしらってあります。これに「もって菊」と「松葉」で彩りと季節飾りを付けてあります。

 

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【炊】:海老芋

 海老芋の白和えです。蓋を開けると湯気が立ち上がるほどの熱々でほっこり配膳。炊くというよりも蒸しに近い触感にカツオの風味がある?これにクリーミーな白和えソースにパセリをトッピング。ソースを口に入れると練り胡麻の豊かな匂いに、豆腐の大豆由来の香りが鼻に抜けます。粘りがありフレンチに出そうな滑らかなヨーグルトソースのようです。粘りの正体が分からなかったので聞いてみました。なんと大和芋を使用しいるのだとか。大和芋は長芋とか山芋の兄弟のようなものです。それにしてもキメが細かい舌触りで濃ゆい。魚のポアレなんかにも合いそう。肉でもパンでもパスタでもいけそうです。

 

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【焼】:クリスピー鰻塩焼き

 脂がジューシーな鰻の塩焼きです。身はふっくら皮はパリパリなのに飴のように焼いた感触がなんとも言えません。この皮どうやったらこんなに香ばしく硬くなるのか。歯に引っ付く感じがあったので、皮から焼くと身の脂が揚げたようになる?普通に飴塗ったり?片栗粉で打ち粉?謎は深まる。お味は鰻の味を活かす程よい塩加減の白焼きに、付け添えの山椒味噌の辛味がとても爽やかです。山椒味噌だけを口にいれると、なかなかの辛さで山椒の実をそのまま噛んだように口腔内が爆裂。後々のお料理を楽しむには程よく加減した方がいいかも・・・。苦手な方のためにか粉山椒も用意してくれます。山椒味噌は料理長監修でレストランで販売されていました。卵焼きで巻いてみたい。

 

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【揚】:百目柿

 なんと柿の天ぷらです。林檎なんかは信州に行くとよく出るのですが柿は初めてです。口に入れるとほんのりとした甘さに、歯がスッとはいるほどの柔らかさ。とても身振りが大きい柿は、完熟で揚げるとこのようになるのか、はたまた揚げるだけでこの柔さがでるのか。下ごしらえで柔らかくしているのか。衣もさっくりした触感は残しつつ、しっとりと絡みつくように澱粉も入れているような感じです。これを秋らしく柿の葉の上に盛るという粋な一品。

 

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【強】:酔蟹

 強肴の蟹の珍味です。酔蟹と印刷された覆いを掛けて配膳されます。富士屋旅館さんの名物料理なのでしょう。チェックイン時にお酒のアレルギーなどを尋ねられました。その時、中国酒の白酒と紹興酒を使用するお料理があると言っておられたのがこれでしょう。主は生の蟹ほぐし身と内子(カニの卵巣)を和えたもの。色から察するに最初ウニかなと思ったのですがウニ特有の甘味ではない・・。内子は熱が入るとオレンジ色になるので内子和えかなと。こってりと絡みつき、舌に優しく残る甘みに白酒が入っているのでしょうか。さらに加味を持たすのが、茶色の内子と紹興酒と合わせたと思われる物が添えられています。ものすごく濃く最高に味わい深く酒に合う。そして、白米にも合うと思っていたら、お食事セットがすぐに配膳されました。余談ですが、お酒が苦手で、アレルギーがあるというと何が出てくるのか?それも食べてみたいものです。盛られた甲羅から察するに瀬古蟹でしょうか。

 

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【飯】:白米、味噌汁、ごはんのお供

 白米は新潟県産で陶器の窯で炊かれた物が出てきます。蓋を開けると、蒸気がふわ~とお米の甘い香りが充満。つやつやで立ちまくりのお米に、イクラの醤油漬け、鯛ワタの塩辛に長芋、大根と胡瓜の浅漬け、これに酔蟹がついて白米を頬張るしかないラインナップ。赤出汁は三つ葉と豆腐とシンプルなもの。香の物はセロリのような苦みがありました。香りづけに一緒に漬けておられるのかな。赤出汁は渋みが丁度いい、関西風の好みの味でした。

 

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【甘味】:わらび餅

 一応、献立の通り「わらび餅」にしていますが、実際には違ったものが提供されました。お宿のご主人が直々に説明に来られました。2種の葡萄ワイン煮?、苺、キウイ、チョコレートケーキでした。チェックイン時のお茶菓子が、わらび餅だったので変更になったのかな。当日の気分的にはフルーツのほうが有難く頂けたので満足甘味です。

朝食

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・みかんスムージー

 席に着くと最初のセッティングは何もないという珍しいスタイル。しばらく待つと、目覚めの「湯河原みかんのスムージー」と、ほうじ茶が運ばれてきます。食前酒的演出。みかんスムージーは今朝の搾りたてだそうで、甘くてすこぶる爽やかなフレッシュ感。お茶を楽しみながら待つとお膳が運ばれてきます。

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・牛しぐれ煮と茄子の揚げびたし

・鯖の塩焼き、丸十レモン煮

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・ひじき煮

・焼白葱の酢漬け、酢胡麻ソース

・明太子

・胡瓜と大根の古漬け

・出汁巻き

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・浅漬け昆布きゅうり?

・白米

・シジミ味噌汁(白みそ仕立て) 

 手作り感しかない素晴らしい朝食です。和牛うま味の牛しぐれに、丁寧に味付けされた茄子の揚げびたしと、熱々で柿の葉に飾る鯖の塩焼きコンボは、夕食に続いてご飯が止まりません。焼き葱に掛かっているソースは胡麻の風味に、お酢をもたせてあるような味つけ。ご飯は夕食と同じ陶器窯で炊かれた新潟県産のお米。これにお出汁で溶いた、味付け不要の「とろろ」が一緒に運ばれてきます。粘りや味の濃さからすると夕食の白和えに使われていた大和芋かな。出汁巻きは焼き目が層になっていない一体型。どの食材も新鮮で上品なうえにボリュームもあり、肉・魚とあってプチ会席のようです。

 

まとめ

 正面はクラシックホテルなのに、横を向くと歴史のある旅館、併設のオーベルジュ的レストランというなんとも変わった趣向はお宿遊びに色々と楽しめました。宿泊した旧館のお部屋は木造なので、上階のお部屋からの声や足音なども聞こえますが、寝るに問題がなければ旅情の1つ。何よりL字の角広縁から眺める中庭は贅の空間です。かけ流しの温泉はお部屋でも大浴場でも新鮮な状態で楽しめます。新館の部屋風呂は温泉ではないので予約時は注意を。富士屋旅館さんの一番の売りはお料理ではないでしょうか。とにかく手が込んでいて上品な味わいです。ところどころに高級食材を使いつつも、季節の物を盛り込んだ創作性が素晴らしい。食べるには嬉しいけど、創作性が高いとコメントにとても困る悩ましさ。

宿泊料金

 さて、宿泊料金です。公式HPからの同日予約では62700円でした。平日料金も58000円前後とややお高め。営業再開直後の宣伝もあってか、楽天スーパーセールに出店されておられたので、10000円クーポンを利用させて頂いて52700円での宿泊です。旅情、料理、温泉の3拍子のあるお宿であり、お値段としては大変満足した宿泊でした。違う季節のお料理も食べてみたいものです。

宿泊日:2019/11(土曜日泊)

旅行サイト:楽天トラベル

プラン:【一番人気】迷ったらこちら!夕食は旬な食材を使用した季節のコース「1泊2食湯河原馳走献立プラン」

部屋タイプ:旧館 和室<檜温泉内風呂付>35~40平米(kyuwa1f)×1部屋
広さ:35~40平米 布団:3組

合計料金:62640円(2名)

クーポン:10000円(楽天スーパーセールクーポン)

支払い料金:52640円

加算ポイント:526P

湯河原温泉 富士屋旅館 宿泊予約

『じゃらん』

『楽天トラベル』

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