いい温泉宿、おいしい料理宿

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再び訪れたいお宿探訪と趣味のブログ

浅間山荘【長野県 天狗温泉】~これまで多くの登山者を癒してきたお宿。茶褐色の鉱泉と、山荘とは思えない手作り創作料理を味わう~

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旅情

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 浅間山荘さんは、登山者を送り出し迎い入れるかのように、浅間山登山口に建っています。建物は名前の通り自然に溶け込むような山荘の立て構えです。

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 館内はとてもシンプルで、1階は喫茶コーナー、食堂、内湯、売店があります。

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 玄関横の喫茶では軽食も取ることが出来るようになっています。

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 2階には宿泊部屋と展望風呂があります。

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 売店にはカップラーメン、菓子類、種類豊富なお酒類の販売があります。また、飲料とアイスの自動販売機もあり充実しています。登山者の利用もそうですが、浅間山荘さんはオートキャンプ場やバンガローでも宿泊できます。BBQの用意もしてくれるようなので、手軽にアウトドアを楽しんで、温泉に入りたい方にもいいかもしれません。

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 また、グラウンドがあったり、乗馬ができたりと遊びの幅も広く持たれています。翌朝には、でっかい豚さんが放牧されていました。

 

お部屋

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 案内して頂いたのは「210」号室です。

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 一番お安い6畳一間のお部屋。

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 ドアを開けると半畳ほどの踏み込みがあって、すぐにお部屋のタイプです。お部屋には金庫、テレビ、石油ストーブ、アウトドア利用者が多いので物干しが設置されていました。夏は涼しいのかエアコンの備えはないようです。部屋には浴衣、フェイスタオル、バスタオル、歯ブラシがあります。

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 水回りのものは部屋内になく、共同の洗面所とトイレを使います。宿泊者が多かったのに、共同の水回りは常に清掃されていて清潔に保たれていました。トイレは安心のシャワートイレ。洗面所にはヘヤーブラシ、綿棒、ドライヤーがありました。

 

お風呂

 立ち寄り湯のお客さん、山荘の宿泊客さん、キャンプ場のお客さんが入れ替わり立ち代わりで温泉へ吸い込まれていきます。GWということもあってか、とても賑わっていました。人の出入りが多いのに、清掃は行き届いていて気持ち良く入浴できました。内湯は男女別に1つずつあって、他にも宿泊者のみ利用できる展望風呂があります。浴場には無駄なものがなくドライヤーだけ備え付けてあって、その他のアメニティ類はありません。泉質は単純鉄冷鉱泉となっていて、特徴は赤褐色の鉄錆臭と鉱泉独特の強いエグ味がある弱酸性泉です。

内湯(岳)

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 こちらは日帰り客も利用できる内湯です。湯舟は5,6人ぐらいは入れそうな大きさ。

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 温泉はかけ流しとなっていましたが、湯舟に入るとジェットバスが付いています。

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 向かって右側の岩組みの湯口は源泉と書かれたプレートがあります。確かな冷鉱泉特有の味がしました。向かって左にも湯口があってこちらは無味無臭に近いです。吸い込み口があったので循環加温とかけ流し併用でしょうか。日帰り客が利用している時間帯はシャワーは混雑すると思います。

展望風呂(空)

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 展望風呂といっても高台にあるというだけで、展望はなく登山口を見下ろします。景色はともかく、宿泊者のためのお風呂なので、内湯よりお湯の弱りはなく濃厚源泉を楽しめます。この展望風呂は時間帯によって、貸し切り風呂にもなるので確認が必要です。展望風呂のシャワーは勢いが弱く、洗髪洗体は内湯でする方がいいと思います。

 

お料理

 朝夕ともに1階にある食堂でいただきます。「山荘のお料理なのに」と言うと、語弊があるかもしれませんが、既製品ではなく丁寧な手作りで仕上げておられます。車で上がれる山荘なので食材の運搬が容易なのは強みです。夕食の味はよく調っており和洋バランスの良い創作料理となっていました。山の物を使い、お野菜が中心でヘルシーな内容となっています。人によっては物足りないと感じるかもしれませんが、周りのお客さんは「おいしい、おいしい」と食べてらっしゃいました。実際、どれも美味しくお酒が進みます。

 お品書がなかったので、配膳係さんから聞いた内容と、実際に食べた感触から献立を作っています。個人的な感想なのでご参考程度に見ていただければ幸いです。

夕食

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【前菜】

①菜の花のお浸し、牛蒡と茗荷のきんぴら

②凍みこんにゃくの膾

③こごみとほうれん草の練り胡麻和え

 ①牛蒡と合わせてあるのはミョウガ。これに胡麻ではなく荏胡麻(えごま)が振ってあり、季節の彩と合わせておしゃれです。②一度凍らせたこんにゃくを解凍して、なますにしたもの。味付けの段階は解凍前なのか後なのか。しっかりとした酢の味が沁みています。③ほうれん草の中にこごみを混ぜ合わせ、歯ごたえにアクセントがあり胡麻風味と青味は豊に。

 

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【揚物】:山菜の天ぷら

 コシアブラ、タラの芽、フキノトウ、サツマイモ、蓮根をさっくりと揚げてあり、お塩でいただきます。着席時にはすでに配膳されてありましたが、温かさがしっかりと残されていました。世間は初夏ですが、5月の信州はまだ寒く春味を楽しめます。

 

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【洋皿】:ローストビーフ

 赤身のお肉をクラッシュしたナッツ?の衣で包んであります。たんぱくだけど噛めば旨味が溶け出します。付け添えは、フキノトウの素揚げ、湯剥きしたミニトマトのコンポートです。隠れて見えませんがローストビーフの下に、赤ワインでバターソテーした玉葱が敷いてありました。一緒にいただくとフレンチの様。

 

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【大鍋】:松茸と豚肉の香り鍋

 お料理の名前はこんな感じかなと勝手につけさせてもらいました。昆布出汁ベースに、やたらと主張が止まらない松茸風味が充満。この時期に松茸はもちろんありません。キノコに詳しい方々は長期間の保存方法をご存じなので、その1つでしょうか。醤油と甘味を加味されたスープと様々な食材の香りが滲み出て旨すぎます。具材は、豚肉、タコとすり身のつみれ、豆腐、松茸、ブラウンえのき、椎茸、白菜、菊菜です。春菊の香りが出汁にでると、青い風味でさっぱりと食せます。

 

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【炊き合わせ】:春の旬菜

 食材は、高野豆腐、ウド、フキ、筍、椎茸、絹さやです。春のお野菜が器で宴会をしているようで、優しい塩加減は素材の味が良くわかるヘルシーな一品です。しかも一品ずつ炊いてあり、こだわりが感じられます。

 

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【御凌ぎ】:手打ちそば

 浅間山荘さんは手打ち蕎麦処があるので、その日に打ったお蕎麦でしょうか。麺つゆは鰹出汁を薄味にしてあり、蕎麦の風味を楽しむのにぴったりです。コシがある触感はやはり手打ち。蕎麦湯も出して下さいました。

 

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【止椀】:牛肉のトマトグラタン

 刻んだ人参、玉葱、トマトをベースとしたソースに、牛肉の煮汁がしっかりと沁み出ています。そこへ、彩り具材に三度豆とこごみを盛り込み、チーズでパッキングした一品です。グラタンとして配膳されたのですが、トマト地は緩く牛の旨味を活かしたスープ料理のようです。

 

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【食事】:白米、野沢菜

【甘味】:バニラプリン

 信州定番の野沢菜漬けとツヤツヤ白米。 プリンは寒天パパかな?推測ではおいしい牛乳とバニラを使い、寒天パパ素材で造っているのかも。苺は小ぶりですがプリンに負けない甘さがありました。

朝食

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・ひじきと切干大根の煮物

・温泉卵

・鯵の南蛮漬け

・サラダ(マカロニシーチキンマヨ和え、キャベツ、サニーレタス、キュウリ、ミニトマト)

・蕗の佃煮、胡桃といかなごの甘露、お新香、梅干し

・焼きのり

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・味噌汁(豆腐、わかめ)

・白米

 とても適量な朝食でした。ご飯以外。アウトドアのパワーアクティビティの利用者が多そうなので、お米は御櫃にいっぱいです。小鉢には甘く炊かれた切干大根。 生野菜にはシーチキンマカロニも盛ってあり食物繊維もばっちりです。 お魚は一手間加えてアジを柚子香に南蛮漬けにしてあります。 濃厚温泉卵に珍味・香の物とご飯が進みます。

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・蕎麦湯羊羹

 最後にデザートまで付いていました。蕎麦のゆで汁を「ようかん」にして、きなこ砂糖を掛けてあります。オリジナリティあふれる甘味には、ほっくりとした花豆が付け添えられ最後まで丁寧に。

 

まとめ

 以前から浅間山荘さんの赤湯だけは味わってみたいと思っていました。「温泉だけ」には理由があって、30000円前後のお値段に「山小屋風料理だったらどうしよう」です。GWが近づき、お宿が埋まっていく中で、ぎりぎりまで浅間山荘さんは、お部屋があったので試しに行ってみようと思い予約。これが当たりでした。たしかにお宿は合宿所や山小屋といった雰囲気でしたが、温泉好きなら一度は入るべき湯で素晴らしく、山の中とは思えない妥協のない創作会席には恐れ入りました。登山だけではなく、少しマニアックに秘湯に泊まるという方にもお勧めです。同じ浅間山系にある「ランプの湯 高峰温泉」に様相が似ているかもしれません。

宿泊料金

 さて、宿泊料金です。公式サイトが最安値で27600円でした。GWだったので安売りなどはなかったのですが、偶然にも「じゃらん」に3000円クーポンがあり、公式サイトよりも2000円安く泊まることができました。

宿泊日:2019/5

旅行サイト:じゃらん

プラン:【1日2組限定】天狗温泉を贅沢に貸切で堪能♪今だけの特典プラン 

部屋タイプ:和室6畳

合計料金:28600円(2名)

クーポン:3000円(【先着36000予約限定】3000円分お得に旅行に行こう!)

支払い料金:25600円

獲得ポイント:576P

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おまけ

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 浅間山はやはり美しい。

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