超絶に旬であるススキの原がある岩湧山。気温は低めだが天気は悪くない。休憩とトイレタイムを取りながら、上りは赤線「きゅうざかの道」1時間30分、下りは青線「ダイヤモンドトレール~いわわきの道~みはらしの道」を上り1時間20分程度のお手軽登山。自分も相方も、毎週の登山で足に負傷を抱えていましたが、タイムコースに歩けました。痛いなら休めよ、という声も聞こえてきそうですが、山に行かないストレスの方が不健康なのです・・・。画像左にあるハイキングマップのリーフレットは空っぽ。山頂に行ってその風景を見てみると、そら空っぽになるわw まぁまぁ読み進めて下さればご理解頂けるかと思います。
到着してすぐに駐車場に空きがでたので、岩湧の森にある第一駐車場に車を停めました。到着は11時ぐらいだったかな。他は満車だったのですが、早く登っていた方の下山の時間に丁度重なったようです。駐車場は上から第1、第2、第3とあり、登山口をどこにするかによっても選ぶことができます。
いにしえの道とある完璧な整備道は登山を感じさせないハイキング道です。
古い案内板があり、岩湧山尾根道にでるまでは、駐車場から4本の登山道があります。この案内板はハイキング道と簡易登山道のみ記載されていました。
石畳みの整備された散歩道に人影は少ない。近所だったのでゆるりと出発し、昼前の到着時にはほとんどの登山客は頂上へ向かっている様子。かなりのスロースタート。
一つ目の分岐には注意書きがあります。ビジターセンターに行く道なので気にせず石畳道で進みます。
遊歩道には湧き水と地蔵尊が祀られた水場がありました。たくさんのタンクを持って上がって来られる方がいました。岩湧寺の長寿水とあります。美味しい水のようですが、山では持参の水道水が最も安全水なのでここでは水を汲まず。
とにかく整備されたハイキング道が続きます。時々、上りもありますが、それでも登山というよりはハイキング。
先々週訪れた長野県の御嶽山と比べると秋の様相はまだまだ。残りの緑は茂っています。
よかったら前週に登った10月の御嶽山の記事もあるのでどうぞ。
秋の低山で見る定番のマムシ草はいつ見ても毒々しい実。実と根は球根で毒があるので食べない方がいいようです。まぁ食べんな・・・。 あら!?つんつんすると実が弾けてぽろぽろ落ちていきます。マムシ草の実ってこんな緩いのねw
緑の中、木造階段を進んで行きます。
突然、人工的な、否!これまでも人工的でしたが、整備がされ尽くした階段と傾斜が現れます。
管理棟となっていますが、いわゆるビジターセンターになる四季彩館に到着です。中央建物の間赤矢印から上がってきました。
四季彩館の前にある石階段を登っていきます。
階段を上がると文化財に指定された岩湧寺のお堂が建っています。
お堂の傍にはお地蔵さんがいらっしゃいます。その横の数段の階段があるので、そちらへ進んでいきます。
お堂前の階段から舗装路の林道へ出ました。
林道へ出るとすぐに明確な案内板があって、有難くも距離まで書かれていて親切。
順路にしたがって舗装路を上がっていきます。
登山口手前には、登山者に整備用木材を持って上がるボランティアのお願い。資材は空っぽだったのでお手伝いはできず。
資材置き場からすぐに登山口が見えてきます。
案内は完璧で迷いようがない。出発から分岐になっており、左は「いわわきの路」右が「きゅうざかの道」です。自分らは右の「きゅうざかの道」を行きます。一応、健脚コースとなっています。
さてさて、登り始めると木造階段に、木の根の階段が繰り返し上っていきます。左にある3/13とおおよそのルートの配分を明記してくれているので、迷ったときの指標にもなるし、細かい地図がなくても、「あとどれくらいなのか」という距離感も掴みやすい。
配分指標だけでなく、その都度分かりやすく標識も立っています。
少しアスレチック感のある砂が流れて崩れた登りがあったり。
階段と根っこの、なかなかの急登り。
そして、フラットな尾根道の杉林を繰り返し上っていきます。アップばかりなので体力的には、しんどいですが気力的には山頂に向かっている感が強く上り甲斐があります。良い意味で標高が上がりっぱなしなので山頂へのリーチ感が分かり易い。
そして、秋と言えば茸。ん~なんでしょう。
こっちは頭に穴が開いていますねぇ。恐らく上の画像も同じキツネチャブクロ(ホコリタケ)という種だと思います。
このキノコの特徴として、キノコを押すと赤丸に囲んだ所を見てもらうと、胞子が煙の如く噴霧しています。幼菌の時、つまり生えたてほやほやであれば食用もできるようですが、この状態だと食べることはできないようです。正確にはキノコ博士ではないので分かりませんが・・・。
こちらはたぶんブナヒラタケかと思います。そうなら食べれる種。枯れ木になると木の判別は自分にはできない・・・。生木でも覚えが悪い。樹の種類により生えるキノコが決まっているのまでは知っているぐらい・・・。
ミヤマシキミの実ですが、むしられた跡があり鳥とかが食べにくるのでしょうか。調べてみると人間には葉と実には毒があるのだとか。
真っ白の茸は、材質からみると杉なのでスギヒラタケかなぁ。綺麗だけど、そうなら毒有りとあります。
9/13地点です。半分を超えて上がってきました。葛篭織りと木造階段を繰り返し上っていきます。
尾根から稜線への出合いに到着です。火が差し込み杉林が神々しい。
出合って赤矢印右へ進路とります。が、相方は何故か左へ進路をとります。自分が振り返って画像を撮ったので、こちらが進路と思ったようです。しばらく黙って相方を見守っていると、どこに行くのか分かりませんが、反対側にしばらく歩いていました。やがて、止まっている自分に気付いたようです。集団意識に近い思い込みで。こうやって遭難するんですねぇ!みなさん、集団行動こそ任せるのではなく、自身の目で地図と標識をチェックチェックで確かめましょう。相方が言うには「地図なんか何回みても分からんわwww」
植樹された杉林の間にある整備された有難い階段。尾根の下りに勿体ない感を覚えつつ50m程度下っていきます。下る先には小屋の様な建物が見えます。
建物は地図上でも分かっていましたがトイレです。頂上手前のいい具合にトイレがあるので大盛況です。屋外ですが人が多くなってきたらマスクは必着です。
トイレ前は登山とは思えない程にならされた砂利道。お目当てのススキ原の片鱗が見えてきました。明らかに軽トラが上がってきているようなダブルトラック。林道がついているようなので、そちらから車両が上がれるようになっているのか。
樹林帯を抜け、日が差し込むようになってきたススキの原には、緩く階段が付いています。
終わりかけの黄色い花はアキノキリンソウか。
リンドウの蕾は丁度開き始め。ミツバチがせっせと蜜を集めています。
秋の青空には速い雲のながれにススキを揺らす風。
身の丈を越えるススキに思っていた以上に眺望がない・・・。綺麗なんだけども、ススキというやつは雲海のように遠望が効かないと美しさが引き立たない。実は見所はここではなかった!
と言ってる間に登頂です。低山ながらも大阪府では標高は高い。こういうショットでは相方の顔は、疲労で(´Д`;) or ('A`) こんな感じですが、今日は山行が楽だったのか仏のように穏やかです。お届けできないのが残念。
山頂からは大阪平野が一望できます。雲があるので地面と雲で圧迫感はありますが、これはこれで臨場感が凄い。
岩湧山のメインストリートはダイヤモンドトレールと呼ばれ、大阪和泉から河内長野へ抜ける縦走路となっています。ススキの旬ということもあり人通りが山とは思えないほど。
遠望が利くところからのパノラマはこんな感じです。
頂上を後に峠越えの眺望のいい場所には何やら人集り。
頂上を越えた先の平地は大盛況でした。人は多いですが何となく間をとって皆さん昼食を楽しんでおられました。そら、ビジターセンターの登山マップ空になりますわ。
方位盤には見える山の名前が掘られています。今回の登山はここが最終地。
ダイヤモンドトレールの先では、風が強く押し倒されるようにススキがなびいていました。ススキの綿が飛び黄金色の原はとんでもなく美しい。つか、風強すぎw 踏ん張らないと押されそうなほどに強い。
景色を愛でたあとは、人込みを避けた所でランチタイム。近所登山ということもあり、フリーズドライやレトルトではなく、腐りにくい季節だったのもあり生弁当を作りました。
・蒸かしほろほろジャガ芋ガーリック風味
・ほうれん草とエノキの粉山椒和え
・大根と人参の味噌漬け
・豚のロール白菜自家製トマトソース
・おにぎり2種(若菜、昆布)
・スープ、味噌汁
冷蔵庫にある食材でなんとなく作ったお弁当に、バーナーでお湯を沸かしてスープと味噌汁で椀を添えました。風が強いのでススキの綿が弁当に飛来しまくりw ススキの綿がこんなに飛ぶなんて知らねぇよ!!というぐらい飛んでいました。
昼ごはんを食べて、もう一回ワンショット。ダイアモンドトレール大阪和泉方面です。
さららにワンショット!風が更に強くなって、なびくススキの躍動感がすげぇ!!口と鼻の穴にピットインするススキの綿!お前そんな飛ぶなんて聞いたことないぞ!!髪の毛が逆立ち波打つほどに風が吹き、ある意味感染症に対しては換気が良すぎるぐらいで感染する気配はないですわw 真面目な話、山のてっぺんでなんでススキがあるかというと、この平原はもともと過去に萱(かや)を採取するために刈り込んだ名残なのだそうです。
山頂からの平野を後にします。やはり何となく皆さん一定間隔を保っての食事。今は大事です。
帰路で往路に見なかった山頂石碑があったので拝んで下山です。山の神様いつもありがとうございます。
人が多いのでマスク着用は随時で来た道を戻ります。風がかなり冷たく、温暖化が言われる昨今では、季節らしい寒さが感じられ季節の花が相応に咲いています。
せっかくなので大阪平野を最後に眺め。
登ってきた緩やかな階段を下っていきます。
トイレ前を抜けて、上り返した分岐まで早々に戻ってきました。左の赤矢汁は登って来た道です。青矢印の下りはダイヤモンドトレールの尾根です。下りは青矢印のコース取り。
ダイヤモンドトレールの一部尾根である平坦道と緩やかな木造階段の下りは特に危険個所はなく、勿体ないぐらい整備された緩い道が続きます。
分岐に到着。正面はダイヤモンドトレールの続き、標識左はいわわきの道です。実はこのトレールの先に本日泊まるお宿があるのですが、車を停めれる所が必要だったので岩湧寺寄りのコースに。
標識を折れて先ほど訪れた文化財である岩脇寺方面へ下っていきます。
ヒラタケのような見た目にピンクの色がついている。ベニヒラタケの様ですが詳細は分からず。たぶん食べたらあかん奴。
整備された木造階段で標高をもりもり下げて行きます。
標識は完璧で迷いがありません。これを右へ。
葛で下り階段で下り、まだ青い秋の森をゆるゆると下っていきます。
木々の間から見える10月の夜への帳(とばり)は低山の秋模様。
うまそうな群生株のキノコ。傘が沿っており、胞子を噴いたあとで季節的には終わりのキノコのようです。調べると食べれるナラタケやクリタケのようにも見える。ナラかな?
尾根道の間から見える大阪平野。だいぶ標高が下がってきました。時間は14時ほどだったか。10月の山では昼過ぎには夕暮れです。
視界がない平坦な尾根と木階段が交互に続きます。
最後に枯れ川の橋を渡ります。
標高的にも地図的にも、もうそろそろかという雰囲気の中、おや!?車が見えてきました。
上り始めた登山道から、すこし下部にある登山口へ下山してきました。上部のスペースまで上り返して無事山行終了です。相方を見て頂けると分かりますがダウンを着ています。もともと寒がりではありますが、例年に比べると寒くなるのは早く、この年は実に冬らしい冬がやってきました。
身体も冷えたので、本日のお宿「天見温泉 南天苑」さんに向かいます。