上り:90分、休憩:60分、下り:150分、計:5時間程度。兵庫県側から上がった事があったので、今回は鳥取県側から山頂を目指しました。地図はヤマケイさんから拝借。上り+10分でおおよそコースタイム通りで歩きました。ヤマケイさんの地図では3時間5分の脅威的タイムとなっています。これは自分には無理な速さです。 みなさんご用達の「山と高原地図」でも4時間30分ぐらいの山行になっています。休憩は計1時間程で実際歩いた時間は4時間程と思います。赤矢印が上り、青矢印が下りのコース取り。上りは時短ができるかなと直登にしましたが、予想以上にアスレチック感のある沢登りコースで結構堪えました。難所続きで今回は画像多めです。飽きたら飛ばしてやってください。
錆々のトタンの建物には「若桜観光 駐車場」の看板があります。恐らく観光協会の持ち物なのかなと思います。こちらに車を駐車させて頂きました。停まっていた車は1台だけ。
駐車場で用意しているとハプニング!靴を入れた袋の中を見ると古い靴・・・。そしてインソールもなし・・・。相方が用意してくれたのですが、確認しなかった自分も悪いが・・・。
どうしたものかと悩んでいたのですが、予備の靴下を車に積んでいたので靴下を2重にすると、まずまずのフィット感だったので出発。足の裏は確かに痛かったのですが意外にも歩けました。信用した自分が悪いが相方は終始知らん顔w 確認しなかった自分が悪いんです・・・
駐車場から舗装路を上がっていくと「アルパインヒュッテ」の看板が出てきます。ヒュッテの方向へ上がっていきます。むっちゃ晴れて最高~~♪と思っていたのはこの時だけで山頂では・・・。
ヒュッテはコロナ渦でも営業中。ゲレンデには畑もあり、VERYのどか。行く山頂付近はピーカン最高やんけ!
畑を横目に舗装路を上がると分岐路に着きます。最高の青空♪
これを左に折れて仙石登山口へ向かいます。隣の小屋には登山届があったので、書き書きして出発です。
しばらくして登山口に到着です。熊さん注意の看板が二つ折れになっています。非常事態宣言中に各地でクマさんが縄張り広げているので怖いわ・・・。
怖いと思いつつ歩みを進めます。山頂まで2.3㎞とありますが、想像以上にきつい上りの始まりです。
鳥取県側は明確な標識を立ててくれてあるので、目安をつけるにはとてもありがたい。山に入る癖に人工物がありがたいとは?と自分にツッコミを入れたい。
どこが道やねん!!と言いたくなる道筋。画像からは分からない素晴らしく整備された登山道ですが、7月末まで梅雨が続いたので荒れている箇所もありました。
暫くすると、木造階段のつづら折りが始まりました。ここからわずかに緩い道もありますが、岩登りと急坂の急登が始まります。
登山道にトリカブトがちらほらと、見てくれと言わんばかりに顔を覗かせます。
山頂まで2/10の案内標識とお山の説明書きの案内板。緩やかな登りと急登を繰り返し標高を上げていきます。
色づきには早い9月ですが、初秋と残夏の雰囲気が混じる森を進みます。そして、左手へ渡渉します。
小さな流れですが、雨天の後なので水流は強く、川ポチャしないように慎重に渡ります。
つらいわ~・・・。つづら折りの急坂が続きます。しんどい・・・。風はないし気温は、ぐんぐん上がってくるし、ジャングルのような蒸し暑さにやられます。
まだ3/10という苦行。二人とも暑さと湿気に参っております。傍らには沢のせせらぎが聞こえ緑を見ると、頑張れる気がする?
ふむ・・・。おおよそ1/3か。
またまた渡渉です。「対岸へ」とある案内板を見ると整備大変ですねこのルートは。
水流と共に上がる仙石コースは、常に水を感じながらの山行です。飲めそうだけど・・・、上には登山道があるので排泄物が気になる・・・。
通常であれば案内が明確であろう道も、踏み跡は乏しく自由な感じで谷を上がって行きます。谷筋上りにしても時折往き間違いも。普段歩いている登山道がどれだけ整備されているのか身に染みて分かります。
自然には不自然としても、虎ロープの案内が何とも心強く行く道が分かり易い。
サンキュー整備!!ありがとうの感謝をしたと思えば、急登の階段がお出迎え。左右の除草もしてあり、日本の山は入山料取りましょうよ・・・。
おおよそ半分の距離。
岩登りと渡渉を延々と繰り返します。嫌いではないが登山道が不明瞭なのは不安。若ければ冒険感満載で、もっと楽しいんだろうな・・・。
これが行く谷筋ですが、どこを歩きますねん!?という、ワイルドなコースです。追い抜きもされず、追い越しもせず・・・登山者の姿はなく・・・。野生派を往く!!
自然の小さな滝に癒されて。
やっとこさ5/10。まだ、半分なんか (-_-)・・・と思いつつ急登を上がっていきます。
一つ目の鎖場に到着しました。足場があるので鎖が無くても上れました。インソールが無いと岩の感触が伝わってきて自然の険しさが感じられる。
上りきって見下ろすとほぼ垂直です。アスレチック苦手な方は注意しましょう。
そして、岩がゴロゴロのどこが登山道か分からない。ピンクリボンを頼りにルートを探します。
矢印の示す方向がすでに道じゃないww
岩登り、鎖場、急坂がつぎつぎに訪れ、だいぶしんどい・・・。
おや?空が開けた場所に着きました。尾根筋か?
どうやら谷筋から尾根筋に出たようです。しかし、楽ちん尾根歩きではなく地獄の激坂つづら歩きが始まるのです。
往く道は木の根っこに、枯れ枝でふかふかした足裏には優しい道。インソールの無い自分にはとてもありがたく。
地図の等高線からすると急であると分かっていましたが、感覚的には45度ぐらいの傾斜に感じる程。つづらの折り返しの間隔も短く岩登りよりきつい!
ぬぬぬぬぬぬ!!!!まだ7/10か!!?
さらに急傾斜やんか(;´Д`)。
空が近くなってきた。もうすぐ兵庫県との県境の稜線のはずだ!と思いこませて足を進める。
最後の急つづら。のはず?
おお?おおおおおぉぉぉ!?やっとこさ到着や~~~。暑さと湿気で疲労はMAX!
稜線に出たら風が吹いていて気持ちがいい。ベンチもあったので5分程coolingと補水で休憩。
日本海側を背に、山頂までヤマケイさんの地図では15分。あと少し頑張ります。
途中「こしき岩」という大きな岩があります。登山というよりはクライミングで岩に上れるようです。
山頂までの道のりは丸太階段が続きます。えらく雲が張り出してきました。今年は山頂に近づくと雲が出てくるというパターンが多い。勘弁してよw
こんな感じで、つづら上りが続きます。
最後の上りで雲が~~・・・。絶景が~~・・・。
氷ノ山山頂の特徴的な三角の避難小屋が見えてきました。真っ白だけど山頂が近づいてくるとテンションが上がってきます。
開けた山頂には人がたくさんいて、思い思いにランチを楽しんでいます。しかし、眺望はZERO♪天気予報は晴れってなってましたやんか?と憤りを感じてもしようがない。
避難小屋の内部はとても綺麗に保たれています。前回来たのが記憶では4年前。その時も同じように手入れされてありました。地元の方に愛された山です。
標高は1500mですが、標高はさらに高く感じられます。前回はもっと天気がひどく防風とガスガスと思えばマシか・・・。おにぎりとカップ麺で炭水化物カロリー摂取して、景色がないので、ささっと下山します。
下山方向は笹原の三の丸方向へ。道が無いように見えますが、ちゃんと整備されていました。
笹道をごそごそと抜けると、すぐにトイレもある展望所に着きます。
休憩所からの眺めです。行く先の笹原が一望できます。今回も山頂からの展望はなかったけど、この笹原を歩くという目的がメインでもあるので、ワクワクと下山開始します。
歩き始めてすぐに千年キャラボクがあります。万年キャラもあるようで希少なのは分かりますが、そこまでの情熱はなく・・・。
画像では良景色ですが、実際は身の丈を超える笹原が広がるので、刈り込まれた道を歩くだけです。顔を上げて見渡して、景色を見ると絶景ポイントがちらほら。赤矢印の所まで緩やかにアップダウンを繰り返し進みます。
苔むした感じのいい針葉樹の森を何度か抜ける場所もありアドベンチャー。リアルRPG気分が味わえる道です。杉が枯れ、植生の入れ替わりが分かる森です。
1時間もかからず「三ノ丸展望台」に到着しました。
三ノ丸の広場。ここでまだ7/10です。標高もまだまだ高い。
展望台から、歩いてきた山頂への笹原を振り返ります。山頂はガスの中。晴れてはなかったものの、いい頃合いに山頂で時間を過ごせたようです。
そして、これから往く道。左に赤い避難小屋の屋根と、右に展望所が見えます。
お隣の三ノ丸避難小屋へ向かいます。雲の圧迫感が凄くなってきました。
思ってるよりも近く3分もかからず到着。こちらは締め切りになっているのに、小屋の中から何か物音が・・・・。く、くまさんでも閉じ込めているのかな!?w
「殿下コース」と「三ノ丸登山口」分岐です。殿下コースは標高1200m付近からスタートなので笹原歩きをするには、いいとこどりコースのようです。下山路は車を停めてある三ノ丸登山口を目指します。
しばらく歩くと休憩所の展望台が見えてきました。
眺望は悪くないが山頂付近からの方がいい景色でした。展望台の前には氷ノ山の案内板があり、その先に山道がついています。
土が緩くなっている所には蹄の跡。この周辺は獣害が進むぐらいに鹿が繁殖しているので珍しくもなく。どうやら鹿も草を食べながら登山道を歩いている様子。
山頂から6/10まで下ってきました。この辺りから本格的な下りになってきます。
山頂はガスの中ですが、この付近は青空が広かっています。
倒木にキノコ群生が。美味そうだが挑戦はできない・・・。木によって菌床が異なるキノコが生えるらしいのですが、興味はあるがキノコは図鑑を見ても難しい。
樹林帯に突入し木造階段を下っていきます。
毒々しい紫色の茸。調べたらムラサキアブラシメジモドキというキノコのよう。色があれですが食べれるそうです。が、チャレンジはできん・・・。
登って来たスキー場の麓が、ちらちらと時折覗かせます。
ピッチの狭い激下り階段が延々と続きます。
いきなり道脇で「ガサガサ!!!」 目をやると頭がシュッとしているのでシマヘビかヤマカガシの黒個体かな。マムシではなさそうです。
下りに足が疲労でプルプルしてきた頃に、ゲレンデ終点のリフト降り場が見えてきました。
リフト降り場から見下ろすとゴールが見えてきました。安堵するのも束の間ここからの下りが一番つらい。
リフト脇から階段がついています。
なんじゃこりゃ!!足の下ろし場所に困るほどに、ぎっちぎちに詰まったピッチの急降下階段!
標高をゆっくりと下げる景色は最高ですが・・・延々と続く急階段は転落注意。
やっとこさ3/10まで下ってきました。1/3近くゲレンデ道を歩くかと思うと気持ち的にきつい。ここはトラバースするような探勝路との分岐にもなっています。
振り返るとリフトの中間駅があります。リフトをくぐって反対側へ。
ゲレンデ中央の身の丈以上あるススキの原をゆるりと下っていきます。ススキの穂はまだ開いておらず満開にはまだ早い。
振り返ると見た目からは分からない急坂と急階段は、こちらから山頂を目指すとなると心が萎えそうです。
最後の下りです。足の疲労もあったけども、ここが一番つらかった。足元はゴロゴロ石と窪み凹みで、階段よりも足を踏ん張ります。大腿筋膜張筋腱が痛い。
やっとこさ、林道の出合いが見えてきました。
登山口はさらにゲレンデを下りますが、車が林道先にあるので林道を往きます。
林道途中に花が咲いていたり、橋で川を渡ったりと舗装路の硬さが身に沁みます。インソールないもんねw
林道を10分程歩くと来た道に合流しました。
3分程アルパインヒュッテに上り返してゴールです。
劣化したシューズにインソールが無くても歩けました。
仙石ルートは1時間30分直登で、真夏の湿気と気温で思っていた以上にしんどかったです。通常は時間がかかっても氷ノ越から上がる方が楽そうです。ともあれ、紅葉シーズンだと沢の清涼感が交わって、良い写真とか撮れそうな雰囲気でした。
さてさて、大汗をかいたあとは、本日のお宿「岩井温泉 岩井屋」さんで疲れを癒します。