前から泊まってみたかった岩井温泉の赤石屋さんに予約はいれたものの、登山ではなくちょっと歩きたいと、思いついたのが以前から気になっていた扇ノ山。駐車場から標高差260m程度で、直線移動が3.2㎞とお手軽なハイキング。駐車場発は11:50、山頂着が13:10だったのでヤマケイさの地図では1時間20分と遅い。下りは1時間10分とこれも遅め。ただ、某高原地図さんでは概ねタイムコース通り。2020年最後の山歩きとなりました。
兵庫県側から上山高原(うえやまこうげん)経由で、「水とふれあい広場」まで車の行き交いが難しい一本道を進みます。「水とふれあい広場」には駐車場が完備されており、頑張れば10台以上停めれそうです。
ハイキング前に天然水が汲めるように筒から勢いよく水が出ていました。コップも置いてあったので、そのままの飲水も可能なのでしょう。
駐車場から舗装林道を上へ進んでいくと、物凄く分かりやすい案内板と道しるべのある登山口が出てきます。
直線距離で3.2㎞とあります。登り口の木造階段から出発です。
階段を上がり切ると木道が付いています。所々ぬかるみがあるので、この辺りは雨が降ると沼になるのかも。
左手に針葉樹、右手に笹とススキ原を眺めなら、とろりとろりと水平道で歩みを進めます。
ゆるりと上がって下がって、時には木道があったり・・・
朽ちかけの緩やかな木造階段で、ゆるやか~~に標高を上げます。
行程の1/4を過ぎたところです。全然標高が上がらず本当に山頂に着くのか?上山高原から上がってくると結構な山行になりそうです。
いやいや、ずっとこんな基調の坂が続くので楽でいいのだが、いつまでも着かないような・・・。
予定では残り紅葉でしたが、温暖化の11月ならともかく、この年は寒くなるのが早い。よく手入れされた枯れのブナ林を行きます。
途中、幾度も試練を与えられ、それでもなお、己の道に進むことができたブナを発見。自分なら負けて枯れてしまうわww この木は極度に曲がっていますが、似たような木が所々に見受けられました。雪による重みで折れてしまったのか。
途中、複雑に枝分かれしながらも、シュッと凛々しい風格を出す一本松に遭遇です。周囲が枯れ木だけにとても目立つ。
山頂まで.1.9㎞、ありゃ意外とまだある。緩やかな登りだけと思っていたので、後々この直線距離の表記にやられてしまいました。
ブナ林の水平道を歩いて半分の距離を超えました。しかし、美しい森にため息がでっぱなしです。
ぐんぐん進むと、ツルツル滑る丸太の階段が登場。標高的にはこれを上ったら山頂か。ん?にしてはコースタイムよりかなり早い・・・。
さらに林の向にはもう1つお山が見えるぞ。
そしてさらに緩い上りで登頂かね。
空が広がってきて、やっぱり山頂やん。
山頂?と思いきや上った果てには、山頂まで0.9kmの案内。why??
空が近くなって登り切ったと思ったところ、標識では山頂まで0.7kmとある・・・。しかも下ってるしw 地図に合った小ズッコ、大ズッコとは尾根の起伏だったのね・・・。先人達の記録から緩やかな登りばかり想像してたので、アップダウンはないだろうと思っていたので、山行的には全然大したことではないのに気持ち的に萎えるw
大小ズッコの鞍部まで下りてくると木道歩きに変わりました。泥のぬかるみがひどく、木道の整備はありがたい。標高としては40m程下ってきました。木々の間から見えるのは次は山頂のはず。とても遠く感じる。
さて、山頂までの上り返しです。木造階段、泥道、枯れ葉の道を40mゆっくり上がっていきます。後ろには小ズッコの山容が見えます。ここで登山には似つかわしくない恰好の、中年男性に道を譲ります。
最後の階段を上がると空が広くなってきました。
山頂手前の展望台に到着しました。
案内板には扇ノ山とありました。しかし、ここは山頂ではありません。
展望台からは鳥取県の市街地と日本海が丸見えです。止まるとかなり風が冷たく感じます。
展望台を後にして5分ほど登りを頑張ると・・・避難小屋が見えてきました。何故かかなり疲れている。毎週の登山がかなり効いているようだ。
避難小屋の脇を抜け山頂広場に向かいます。
山頂は刈り込んであり大きなベンチも4基設置されてありました。相方がベンチの上でごそごそと何やら準備をし始めているぞ・・・。
山頂に到着して迷いなくベンチの上にピットイン!!来たことないのにあたかも寝れる場所を知っていたかのようにピットインですわ・・・。毎度おなじみの山パワーの充電が始まりました。本日は日光浴での光合成スタイル。すでに靴も脱いで大寛ぎ。なんとも幸せそうな顔である。「あ~~最高 (´Д`)」
案内板兼山頂碑。人がまばらに上がってきます。本格的な登山の恰好の人もいれば、普段着の運動靴ですらない革靴の人も上がってきます。
避難小屋は新しく整備されてあり、まるで別荘のようです。
入ると2階への階段が付いてあり、ガラス張りの壁からは日差しがたくさん入り込んで明るい。
1階には小部屋があり4人ぐらい寝ころんで過ごせそうな板間。
2階は土足厳禁です。さすがにここで寝泊りする人はいなさそうだけど、天体観測とかするのであれば駐車場からも近いし小屋で安全宿泊できそうです。
階段を上がると上山高原、氷ノ山、鳥取市街の展望が望めます。真ん中の背が一番高いのが氷ノ山かな。お湯を沸かしてラーメンとお手製おにぎりを食して下山です。
さぁ、小ズッコに向かって下山です。例年では温暖化により生き物がいそうですが、この年は寒くなるのが早く生き物観察の楽しみもなく普通に何事もなく下山。
再びブナの森を抜けて行きます。整備された森は映画のワンシーンにも出てきそうな神秘的な雰囲気がありました。と思う反面、こういう景色はよくわからない怖さも感じてしまうのは自分だけでしょうか。「冬の侘しさをこじらせてるだけやろ」ときつい相方の一言w
最初の木道まで戻ってきました。あと200m。全然歩いてないのに足の疲労感はハンパない。毎週登山がかなり効いている。
林道まで戻ってきました。紅葉の見頃カレンダーでは、まだ葉が残ってたはずだったのですが、思ったよりも散りが早かったようです。この2020年の登山を終え冬山はスキーを楽しみます。
お楽しみの温泉である。本日のお宿「岩井温泉 赤石屋」さんへLet’s GO。