いい温泉宿、おいしい料理宿

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再び訪れたいお宿探訪と趣味のブログ

大喜泉【長野県 釜沼温泉】~御嶽山の麓にひっそりとある湯宿。濃厚薬泉、薬膳料理で心身を清めに訪れる秘湯の宿~

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 国道19号線から御岳山方面へ行くこと10分程。こんな所に宿があるのかと思っていると大喜泉さんが見えてきます。薬膳料理と炭酸泉が自慢の湯治スタイルのお宿で、日本秘湯を守る会の会員宿でもあります。

旅情

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 味わい深いひっそりとした感じが素敵な外観です。駐車場は正面玄関の目の前にあり便利です。

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 入ってすぐの所にフロントと、囲炉裏があるお寛ぎ処があります。帳場で記帳をしてチェックインです。

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 お部屋までの案内がてらに、お風呂の場所・時間の説明を受けます。画像ロビー右手に浴場があります。また、フロント横には食堂があり、宿全体がコンパクトにまとまっています。

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 ちょっとした小物や健康食品のような物が販売されていました。中央のテーブルには源泉が入った甕(かめ)が置かれてあり、自由に飲泉することができます。私的にはこれが酒だったら・・・。それだと、大喜泉さんの健康湯治スタイルとコンセプトが合わなくなりますね・・・。

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 宿泊棟は別にあって渡り廊下のようなとこを通っていくと別棟があります。館内は余計なものはなく、自動販売機やおつまみ類の販売もありません。周辺には何もないので必要な物があれば事前に揃えて置く方がいいと思います。

 

お部屋

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 案内して頂いたのは「7」のお部屋です。

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 間取りは本間8畳+踏み込み半畳+出窓というとてもシンプル。お布団はふかふかの暖かいものでした。

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 トイレと洗面は、お部屋に付いていないので共同の物を使用します。和式と洋式の両方があり、新しくリフォームされ安心のシャワートイレです。アメニティ類は歯ブラシ、タオル類、浴衣、丹前の基本セットのみです。男性は髭剃り、女性は化粧水等は自身で用意しておく必要があります。また、金庫はなく、冷蔵庫は洗面所に共同使用の物があります。利用する際は、サインペンで名前を書いて入れる湯治宿スタイルです。さすがに炊事場はないですが電子レンジが置いてありました。

 

お風呂

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 大喜泉さんの湯屋は男女別の1カ所ずつで、天井を共有する銭湯のようになっています。男女共に湯屋の造りは対称的なものなので、男女の入れ換えはありません。部屋数が少ないので、よほど温泉好きが集まらなければ、混雑することがないのはありがたい。ただ、チェックインから21時ぐらいまで、朝は6時からと時間制限があるので、じっくり浸かりたいのであれば、早目のチェックインがいいと思います。泉質はマグネシウムを多く含む炭酸水素塩泉です。炭酸水独特の味に冷鉱泉独特の鉄錆臭とエグ味に苦みがあります。しかし、強いものではなく飲泉してもおいしく頂ける優しい味です。口に含むと微シュワシュワ感がありました。

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 脱衣所には湯治宿らしく何も置いていません。

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 浴室は洗い場と浴室の2つに分かれています。洗い場にはシャワーは4基あり、お湯は勢いよく出るタイプで安心して使用できます。

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 浴室入って奥が循環加温の浴槽と、手前の2つは源泉浴槽です。

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 訪れたその日は冬。氷点下になる御嶽山周辺なので、源泉温度13℃が温かく感じ・・・るわけもなく。気合入れましたが、膝上までが限界でした。夏に入ると最高なんだろうなぁ。でも、入れた足は交代浴をしていると不思議とじんわり温まります。

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 湯舟からはオーバーフローはしていませんが、入浴者のさじ加減で、蛇口から捻ることで源泉の投入量を調整できるようになっています。

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 大きな湯舟は木造の注ぎ口から少量の源泉が投入され、循環加温されたお湯が源泉口の下から噴出していました。循環をしているからか透明度が源泉風呂よりも高いです。

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 この浴槽にも蛇口が付いていて、源泉が自由に足し湯できるようになっています。源泉温のままなので、入れすぎると湯温が下がり過ぎてしまいます。なので、少しずつ出しながらかけ流し風を楽しみました。

 

お料理

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 朝夕共にフロント横にある食堂で、大喜泉さんのご主人さんお手製の薬膳料理をいただきます。薬膳と言っても漢方のような癖のある物を使ったお料理ではありません。会席料理風にはなっていますが、一品一品の趣向が、こだわりの健康食といった感じです。お味噌、お酢、漬けダレまで、すべてが自家製ではないかと思うほどです。家庭ではしない下ごしらえで、普段口にしない素材も多いのが特徴的。

 お品書がなかったので、ご主人さんから聞いた内容と、実際に食べた感触から献立を作っています。個人的な感想なのでご参考程度に見ていただければ幸いです。 

夕食

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 お膳料理の一気出しです。

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【前菜】:百合根饅頭、胡麻豆腐

 ゆり根饅頭は中身はほっくりと饅頭にして、その上からゆり根を姿のまま張り付けるように飾られてあります。鰹餡に浸してあり、菊花と青海苔で色を持たせてあります。胡麻豆腐には、八寸の里芋の田楽と同じような甘味のある味噌を添えてあります。とても深みがあり濃厚です。

 

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【薬膳八寸】

①青大豆:甘酢仕立てに青く歯ごたえがコリコリ。

②むかご梅酢:ジャガイモと里芋のような甘味に土の香り。梅風味の強い味付け。

③里芋田楽:形が崩れない程度に緩く甘い味噌と青のり。

④こんにゃくステーキ:切り口を入れて、甘辛の山椒醤油?で焼き上げてあります。

⑤蜂蜜梅、インゲン、高麗人参の天ぷら:高麗人参はアスパラと牛蒡の間のような味に、後から土臭い生姜味が追いかけてきます。梅の天ぷらは珍味。

⑥蕗の佃煮

⑦ショウゲンジ茸の卸酢漬け:あまり聞かないキノコの名前です。なめ茸のようにヌメリがあり、なめ茸よりも香りが強い。調べるとハナイグチとも言うようです。

⑧サヤインゲン酢味噌

⑨栗の渋皮煮、リンゴのコンポート:栗は甘く炊かれたものではなく酢漬けです。

 

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【椀物】:筑前煮風?

 説明して頂いたのですが、料理名がよくわかりませんでした・・・。若筍、蓮根、鶏肉の筑前煮のようでありながらも、半熟卵が浮かしてある「すき焼風」の温碗です。ベースはやっぱり鰹かな?半熟卵が器に引っ付いていたので、卵を落としてから蒸しているのでしょうか。卵を溶くと卵のまろやかな甘味と醤油出汁が合わさり、根野菜にとても絡んで美味。

 

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【造り】:信州サーモン、鯛

 可もなく不可もなくこの辺りは定番と言った感じです。信州サーモンはどこも「そぎ切り」が多いのにブツ切りでの提供です。

 

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【新菜】:グリーンサラダ

 グリーンリーフ、紫蘇、キャベツ、レタス、ニンジン、トレビス?、ピーマン、紫蘇が盛り込まれているので、紫蘇ドレッシングなのかなと思うと少し違う感じです。うっすら醤油で、和え物というよりはサラダ寄り。

 

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【焼物】:アマゴの塩焼き

 アマゴがお皿から泳ぎ始めました!!と言うより立たせたら立ちました。薬膳料理らしく塩は控えめに、ワタを除いてふっくらと焼き上げてあります。温かみが残るアマゴは肉厚でほくほく。頭から尻尾までいただけます。アマゴは成長名で育成前はサクラマスなんだとか。

 

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【台物】:豚ときのこの陶板焼き

 キノコたっぷりの豚陶板焼きです。朴葉の上に盛られた具材は、豚肉、えのき、舞茸、エリンギ、しめじ、アスパラです。味付けは酢味噌でさっぱりと頂戴します。

 

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【止椀】:結び三つ葉、ヨモギ生麩、芹?と人参揚げ

【香の物】:すんき

 揚げは自家製でしょうか。人参とセリ?が巻かれたふわふわの揚げに、さすがにお手製ではないと思われるヨモギ麩、カツオ出汁に舞茸のような香りが入った上品なお出汁。 すんきは自然の酸味を利用した漬物です。

 

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【食事】:雑穀米、ゆかり

 もちもちとした雑穀ごはんは、ひえ、きび、赤米などを使用したものです。恐らく、これまた自家製と思われる「ゆかり」のふりかけと一緒に頂戴しました。

朝食

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・大豆煮、キクラゲとニシン?の酢和え、かまぼこ

・湯豆腐(椎茸、ニンジン、エノキ、白菜)

・アラマキ鮭と独活の米糀漬

・もずく酢

・ワカサギ甘露、生姜酢漬け、独活酢漬け

・温泉卵

・香の物(赤蕪、らっきょ、胡瓜、梅干し)

・ヨーグルト苺ソース(キウイ、林檎、バナナ、ブルーベリー)

・味噌汁(椎茸、大根、豆腐、ゴボウ、人参、じゃがいも、サツマイモ)

・白米or雑穀米

 朝食も手作り感がすごいです。どの品々もお取り寄せ品のような見た目ではなく、単調な味付けではありません。小鍋の豆腐も手作りではないでしょうか。アラマキ鮭の米糀漬も変わっていて、こんな調理方法もあるのですね。もともとお正月料理で、この時期だけのものだそうです。ご飯は白米と雑穀米から選べ、お味噌汁はとにかく具沢山で、じゃがいもとサツマイモが入っているのでボリュームがあります。

 

まとめ

 前情報から賛否のある口コミが多かったので躊躇していたお宿です。正直なところ自分的には気になりませんでした。何点か口コミに合った内容を。薬膳料理の説明はむしろ説明してもらわないと、何食べてるか分からないものが多い。確かに温泉水の押しは強めです。湯治宿なので必要最小限で時間も労力も抑えたい感じです。接客に関しては、ご主人さんと女将さんの対応は素朴なので、裏目に取る方もいらっしゃるかなぁと思いました。でも、こちらを気遣って言っている内容のものばかりでした。自分で注げる温泉は泉質も最高で、お料理も趣向が変わっていて面白く、満足のできる宿泊でした。2つほど「残念だなぁ」と感じた事があります。お料理はおいしいが、酢を使ったものが多く、苦手な方は食べるものが限られます。もう1つはお風呂に入れる時間が21時程までという事でしょうか。リピーターの方も多いようで、木曽周辺の良泉であることは間違いなく、ストレスを開放したい時に訪れてみたいお宿ではあります。

宿泊料金

 さて、宿泊料金です。宿泊した日は3連休でしたが、1人13000円と宿泊内容からすると見合う料金かなと思いました。普段の土曜日泊も13000円でした。今回の宿泊では、復興割クーポンが使えたことが躊躇の後押しになりました。10000円のクーポン利用で16000円で宿泊しています。

宿泊日:2020/2(3連休泊)

旅行サイト:楽天トラベル

プラン:【スタンダード】当館の泉質に合わせた♪<漢方薬膳料理>心を込めておもてなし~ 木・土曜&連休限定プラン

部屋タイプ:和室8畳
合計料金:26000円(2名)

クーポン:10000円(復興割クーポン)

支払い料金:16000円

加算ポイント:160P

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