いい温泉宿、おいしい料理宿

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再び訪れたいお宿探訪と趣味のブログ

ホテルシェラリゾート白馬【長野県 白馬みずばしょう温泉】~美食フレンチを満喫できるサービス精神旺盛な山岳リゾートホテル、ダバダバ放流される湯量を誇る自家源泉で山のアクティビティも遊び尽くす~

 北アルプスの麓である長野県白馬村周辺には、山岳リゾートが満喫できるたくさんの宿泊施設が存在します。その中でも、ラグジュアリーステイだけでなく、温泉、料理のバロメーターが振りきれているのがシェラリゾート白馬さんです。夏は登山、冬はスキー・スノーボードなどのアウトドアだけでなく、連泊すれば一日中ホテルの中でゆったりと過ごせるサービスが盛り沢山です。

※記事の内容は宿泊した当時の内容となっていますのでご参考程度に。最新の情報は各々ご確認下さい。

旅情

 白馬では北部栂池高原に近いところに位置し、巡回バスなどもあるので季節を問わず全ての山岳アクティビティに最適な場所にあります。

 次から次に御客さが到着しますが、駐車場にセルフ駐車なので混み合うこともなく。

 チェックイン直後の様相ですが、何故か玄関前でお客さんが賑わっています。

 玄関横には屋外でいただける軽食コーナーがあります。

 おでん、ちまき、グリーンカレー、卵掛け御飯、田舎汁、おしるこ、冬季にはありがたい温かい物ばかりのラインナップ。ホテル外のアクティビティをしないのであれば、ランチ変わりにもなりますし、ロビーにはホットワインのサービスもあるので当てにすることもできます。

 外で食べていると冬季はすぐに冷めていくので早食いになってしまいがちです。一定のクオリティを保ってあり、一般的なバイキングよりも確実に美味しいものでした。岩岳、栂池高原、八方などのスキー場から10分圏内なので、ランチとして食べに帰ってきている人もいるようでした。20時までとあったので、朝食or素泊まりでは夕食利用している方もいたのではないかと思います。

 

 エントランスは海外ホテルのような様相を醸し出しています。

 玄関入って左手にはフロントと正面にはロビーがあります。

 総部屋数76部屋ですがオペレーションがいいのか、チェックイン客が集中していましたが混み合うことはなくスムーズです。

 ロビーにはホットワインのサーバーがありシナモンの用意もありました。シナモン風の温かいワインも美味しい。シェラリゾート白馬さんでは24時間お酒の提供があるという。ソフトドリンクには長野県らしいリンゴジュースと天然水もフリーで。

 部屋にはアメニティ類がないのでロビーに置いてあったアメニティバイキングも好みに応じて。

 アメニティバイキングの裏手辺りに薬箪笥があり、各引き出しには駄菓子が種類別に入っています。到着時には子供達に駆逐されていましたが、翌朝にはきちんと補充されておりました。実際、子供だけでなく大人も懐かしさから手を伸ばしてしまいます。

 館内はシンプルでロビーから2棟の客室にその先にある湯屋に分かれます。朝夕の食事は青矢印のレストラン、黄矢印はホットワインとリンゴジュースのカウンター、赤矢印がアメニティバイキング。緑矢印はお土産売店です。

 何気ない売店ですが、内容はかなりコアです。一般的なお土産ではなく、こだわり味噌、自家製ジャムやら一般的ではなくプレミア的なラインナップが並びます。シェラリゾートさんの料理長さんの手記長の販売もあるほど。

売店横からはラウンジへの誘いです。

 ラウンジスペースはベッドのようなラグジュラリーチェアーで雪見を楽しんだり、グループでトークを楽しむソファーなどもあり、お客さんは夕食前後でそれぞれ満喫しているようでした。

 ラウンジではコーヒーや紅茶のフリードリンクがあります。

 好みで頂けるfree iceも。

 フロントには階段が付いています。先ほどのラウンジの上に当たる2階へ上がる階段です。

 下の半地下のラウンジと同じ大きさがあります。公式HPではビューラウンジとなっています。ピアノが置いてあったり、ビリヤードとダーツの遊具もあります。

 2階のラウンジにもコーヒーと紅茶の用意がありました。

 本当にどこにいっても飲み物類が置かれています。

 ここには無料で使えるPCも置いてありました。

 一旦ロビーに戻り駄菓子の薬箱横から表へ。

 ロビーを中心として建物は「コ」の字型に建っており、ここは西館の入り口になります。

 先ほどの駄菓子が入っていた薬箱が傍らにあるのが目印です。

 おそらく屋外の渡り廊下で冬は葦簀のような物で壁が作らていました。

 廊下にはアイスとお酒の自動販売機がありました。Free iceがあるのに売れるんですね・・・。

 渡り廊下の先には客室棟の入り口が見えてきました。

 客室廊下はとても綺麗で如何にもリゾート!!という雰囲気です。

 長期滞在者用やファミリー用のランドリーもありました。製氷機も備えてつけてあります。

 2階の一番端には貸切風呂があります。

 訪れた時にはこの「ほたるの湯」は稼働していませんでした。

 西館の反対側にある東館の入り口へ。

 入り口すぐにエレベーターがあります。こちらは3階建て構造になっているようです。

 東館には大浴場が併設されているのですが、「コ」の字建物とはいえ場所が分かりにくい。エレベーターホールには案内があるのは大変ありがたい。

 西館からのアクセスはとても遠い・・・。

 東館のお部屋はホテルというよりはペンションのような洋風の玄関戸。

 ジグザグ廊下に末にはウイキョウの花の写真展示。

 東館の客室棟はホテルとういよりは洋館のような誂え。

 ここからは一度外廊下となります。

 廊下途中では反対側の西棟が見えます。

 後方の山もすでにスキー場のようにも見えてくる不思議。

 夏季には中庭にプールもあるようです。

 自動ドアを抜けて左側には卓球台と長期滞在やファミリーに対応したランドリー。夏季であればこの廊下を奥までいくとプールがあるのかな。

 ランドリー脇からは大浴場への廊下があります。

 訪れた時には4ヵ所あるという貸切風呂が2つあります。

※記事をしたためた2024年11月では貸切風呂は3つになっています。

 廊下の途中にはエアーホッケー台がありました。

 プレイしている人をみているとエアー出ていたのだろうか・・・。スイッチがあったりする?

 ここまでくると鉄筋造の建物ではないので「外」です。

 冬季はさぶい、夏季は暑かろうと思います。行く先に大浴場があります。

 大浴場までのアプローチがとにかく長い!!行きは寒い!!が、帰りはポカポカに温まり冬季では湯冷ましに丁度よい。

 最奥には大浴場である「古民家の湯」があります。

 浴場入り口である湯上がり処に入るとリクライニングチェアが置かれています。

 湯上がり処には冷水だけでなく、地元白馬村にある松田牛乳さんの美味コーヒー牛乳もこれでもかと冷蔵庫に用意してくれてあります。

 コーヒー牛乳だけでなくスティックアイスも当然のように用意されています。

 玄関からお風呂まで、1つ1つは微量な経費でも積み重なると大きな経費になるが、キメ細かい欲しいサービスを外さないのはシェラリゾートさん。どこにいても変わらない快適さはまさにリゾート。

 

お部屋

 案内して頂いたのは207号室です。

 間口はビジネスホテルとさして変わらない広さです。

 入ってすぐ右手には水回りが一式揃っています。

 洗面台周辺にはアメニティ類は全く無くタオルとドライヤーだけ置いてありました。

 必要な物があるならロビーのアメニティバイキングでチョイスして持ち込みます。

大浴場があるので部屋の浴室は使用しませんでしたが、大浴場が苦手な方にはあると有難いものです。

 部屋はグランドツインというスタンダード客室です。

 かなり広さにゆとりのあるお部屋です。

 部屋には本当に必要最低限の備えです。アイスペールや湯沸かしポットはお部屋にありました。茶葉やコーヒーなどはロビーからのお持ち帰りで。

 シェラリゾートさんでは連泊したのですが、清掃、シーツの入れ替えなどは頼んでいないにも関わらず、シーツはそのままでベッドメイキングが成され、ゴミ箱は空になり、浴衣は新しくなり、タオルも新しい物に入れ換えてありました。ドアノブにdon’t disturbやcleanの札を掛けていなくても、必要最低限の清掃や入れ替えがあるようです。清掃係さんが入ってこないであろうと思っていたので、ベッド上に私物の寝間着を放置していたので気を使わせてしまったでしょう・・・。

 現在は分かりませんが、入室をお断りするのであればフロントにあらかじめ申し伝えておく方が不快はないかと思います。

 

お風呂

 シェラリゾート白馬さんでは男女入れ換えのない大浴場と貸切風呂が3つあります。自家源泉の泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉となっており、循環されて尚もツルヌルとした強アルカリの肌触りの源泉はかなりの極上泉です。湯使いは冬季加温、循環消毒となっていますが、源泉の投入もがっつりある循環放流型です。浴場に入ると石灰のような香りはあるが、消毒臭はあると臭いにいかないと分からないほどです。源泉を口に含んでみると微力な鉄錆臭が感じられる白馬周辺では珍しい泉質ではないかと思います。

大浴場『古民家の湯』

男湯

 大浴場のためにわざわざ古民家を移築したという湯殿。

 飛騨の作りと見受けられます。

 10人ぐらいは入れそうな大きさの湯舟です。微妙に茶色のようにも見えるのは気のせいでしょうか。鉄錆味を感じるので遠からず近からずかもしれません。湯船は温泉成分でどこもヌルヌルとして足元がすくわれそうになるほどです。

 湯口はとんでもない湯量が流れでています。

 注ぎ口の蓋を開けてみると2本の塩ビ管。吸い込み口は見当たらなかったが、勢いよく出ている奥は循環か。手前は恐らく源泉で口に含むとしっかりとした鉄錆臭が感じられる。

 ん~~・・・切り口からの溢れ出しの量は明らかに少量の塩ビ管の湯量ではありません。

 凄まじい溢れ出しで、一方は加温、少ない方は生源泉なのかもしれません。

 溢れ出しは内湯が最も多く見受けられました。切り口の下には鉄成分らしい焦げ茶色の析出物の付着もありました。

 源泉湯口の反対側には源泉風呂があります。

 その源泉風呂なのですが、残念ながら全くお湯が張られていませんでした。循環湯でのツルヌル感からすると生源泉の湯感はさぞ素晴らしいものかと。冬季はお休みなのか?

 露天風呂は本来であればヒノキ風呂以外にも、画像の雪が積もっている向こうには大岩風呂があります。ですが、冬季はこの状態のためヒノキのお風呂だけの営業です。

 横並びで4人ぐらいで丁度良い大きさの湯舟にはオーバーフローがありません。

 露天風呂の湯口は元気に注がれていますが、源泉の投入量は内湯の方が多いのかツルツル感は内湯に比べると劣ります。湯口を開けると左は間違いなく循環湯で、自然な溢れ出しは全くなく、かなり少量に注がれているのは右の塩ビ管は源泉?と思われます。

 源泉の投入量は少ないが露天風呂からの雪見は泉質や湯使いに関わらず気持ちのいいものです。岩風呂に入れなかったのは残念なところですが、この積雪量で湯舟を維持するのは無理でしょうww

女湯

 女性の浴場も同じような古民家となっていますが湯舟の構造が異なります。

 湯舟は二つに区切られていて画像左の浴槽は「あつ湯」となっていて源泉かけ流しとなっているようです。左の浴槽から区切りを超えて右の浴槽へオーバーフローしていくようになっています。

※2024年11月の公式HPを見ると湯は並々には張られておらず湯使いが変わっているかもしれません。

 源泉槽とある湯口からはかなり湯量が見て取れます。表記通りやや暑いが冬には丁度良く温まる湯温となっています。

 こちらは源泉槽からオーバーフローした「ぬる湯」側にも湯口があるのですが、チョロチョロと源泉らしき湯が注がれています。

 実質ぬるくはないが表現が難しい「ぬる湯」側の捨て湯口からは勢いよく溢れ出しがありました。湯量としては源泉槽からの注ぎと同等のように見えます。

 女性側には男性側よりも大きな源泉浴槽がありましたが、こちらも湯の注ぎはかなり少なく流行り病もあったので密にならない配慮でしょうか。湯は足首程にしかなかったようです。当時の状況なので分かりませんが今では湯が満杯に張られているかも?

 露天風呂も男湯と同じ仕様かと思われます。

 積雪がなければ雪の向こうには岩風呂があるのだと思われます。

 湯口からの注ぎは多く溢れ出しも遠慮はありません。男湯の露天風呂と比較すると贅沢な捨て湯です。源泉だけの湯使いを見ると内湯の方が良いが、露天の外気を感じながら入る雪見湯も又気持ちの良い物です。

貸切風呂

 訪れた時は「ホタルの湯」と「五右衛門風呂」はお休みで案内がありませんでした。冬季は管理が難しいからでしょうか。記事を書いている2024年11月の時点では公式HPには「ホタルの湯」の案内がなくなっています。

 貸切風呂には洗い場がないので洗髪洗体は大浴場で。

 ここは千利休という和室風呂と、ローマ風温泉をイメージしたテロマエロマエの2つの貸切風呂がある入り口です。

 訪れた冬季には少しだけ冷やされたお茶が用意されていました。

 各所にある有難いサービスです。

利休の湯

 利休と付けるぐらいなので茶室風のイメージ。

 和室から一気に屋外へ。激さぶです。本来であれば庭園が広がるのですが、雪に閉ざされて景色はありません。雪は雪なりに風情はあるが完全に壁になっています。

 大人2人が余裕を持って入れる大きさがあります。

 内湯に比べると季節的に夜の露天風呂はかなりぬるくなっていました。

 内湯の湯感に比べると温泉感は乏しく、ツルツル感は弱く沸かし湯に近いような感触でかなり強い消毒臭を感じました。夜に入ったので、たくさんのお客さんが入った後だったので湯がへたっていたのかも。

 湯口を覗かせてもらうと茶色の塩ビ管は温泉成分がしっかりとこびりついており温泉であることが分かります。他の口からは何も出ていません。

 加温循環もされているようですが、源泉湯口の傍の穴からは湯が溢れ出た分だけ加温源泉?が投入されているようです。

 先ほどの穴から湯が投入されるとザブザブと湯が溢れ出ていました。加水はしていないということなので源泉だと思います。

 この貸切風呂は冬季以外の季節が気持ちよさそうです。

テロマエ

 ローマ風とまではいきませんが、脱衣所からして雰囲気が出ています。

 脱衣所から見える露天風呂。

 和室風呂に比べると明らかに景色は開けていて期待が膨らみます。

 冬は露天風呂へ辿り着くまでのタイルがむちゃくちゃ冷たく辿り着くとすぐに掛け湯をして飛び込みます。湯舟の中は温泉成分の茶色が付着しているのが見て取れます。

 朝一に入ったので和室風呂とは違い、ほとんど消毒臭は感じられずツルヌル感は大浴場並にあります。

 こちらの貸切風呂も溢れ出した分だけあつ湯が投入される仕組みは同じのようです。

 朝食前にいただいた貸切風呂から見た景色。朝だったからか和室風呂よりも湯温が高く良景色を見ているといつまでも入っていられます。しかし、この日は天気も良くなりそうなので、HAKUBA47のテレインパークで遊ぶため名残惜しくも後にしました。

 貸切風呂は独占できるという利点はありますが、シェラリゾート白馬さんでは大浴場の源泉湯口付近のヌルヌル感がもっともよい湯感だったかなと思いました。

 

お料理

 朝夕共にダイニングでの用意です。チェックイン時やチェックアウト時のフロントは、リゾートホテルらしいやや機械的で、聞かなければお勧めの対応はなくこんなものかと思っていたのですが、レストランはキメ細かいとした気配りのある接客で、心地の良いディナーとブレックファーストを楽しめます。

 夕食はこだわりの信州の食材を盛り込んだフレンチのコース料理となっています。訪れた時には3泊までは夕食のコースを用意があるとのことでした。最近では素材を活かす京料理のような和フレンチが流行っていますが、シェラリゾート白馬では昔ながらのフレンチを信州バージョンにアレンジした丁寧至極の品々がいただけます。 しかも、次から次に配膳されるのではなく、テーブル上の状態を見て最適な状態で次の料理が運ばれてくるという絶妙なサービスが極まっているの一言です。

 往訪時には無かったのですが、2024年には中華レストランも開設され、白馬駅前には冷凍無しの和牛の生肉を味わえる直営レストランもあるようで、バリエーションは一層豊富になっているようです。

 献立は頂いたお品書きをもとに書いてあります。内容に関しては説明して頂いたものと、実際口にした感想を交えて記してあります。個人的な感想なのでご参考程度に見ていただければ幸いです。

 余談ですが料理を食していると、レストランに一本の電話が掛かってきて聞き耳をたてると、お客さんがレストランに忘れ物をしたようで、対応した女性は「お部屋までお持ちいたしましょうか」と客に御足労がないようにと言う対応はさすがとしか言い様がない。

夕食 First Night

 味は本物ですがショープレートなどはなく、飾らないカジュアルに楽しめるフレンチというのも魅力です。しかも、山岳リゾートということもありドレスコードはなく寝間着や浴衣でなければ問題なしという気軽さも良いところ。

【前菜】:信州サーモンの自家製スモーク トマトのキッシュとアボガドのサラダ仕立て

 キッシュというにはふんわり過ぎる生地はパイ。オムレツのように卵が濃厚でトマトのソースを包んだもの。上部には漬けのようなマイルド信州サーモンにタマネギとバジルを合わせてあります。青味にはアボガドのペーストをトッピング。下に敷いてあるピンクのリコッタチーズとビーツのソースは微マッタリとした味わいで味の変化をどのように楽しむかは好み次第。無責任だ!!と言われそうですが、多様な味付けがあり過ぎて好みをどう食べ分けるか難しいのです。食べたいバリエーションを見つけのも楽しみの1つであるプレートです。キッシュやペースト類には塩味はあまりなく、ピンクのソースに塩があり絡めていただく口腔内調理は美味です。お野菜には刻みトレビス、豆苗、人参、フリルレタス?、スライス黄パプリカ。

 

【パン】:2種

 前菜と共に配膳されたのはフォカッチャと白パンらしき熱々パンに、サラリと注がれるとんでもなくクセのないオリーブオイルは国産でしょうか。海外の物だと良い物だと同じように癖がない物もあるが、味が分かり易い風味が強い印象があります。

 

【スープ】:信州産の美味しい里芋のポタージュ きな粉の風味

 熱々で配膳されたスープに顔を近づけると濃密な大豆である「きな粉」の薫りです。スプーンを滑り込ませると、とろっとろっのスープは確かにサトイモの粘りを連想させますが、口に入れるとサトイモ要素はあまりなくバターや生クリームの深みが強く前に出ます。最初から最後まで、やはり味、匂いは「きな粉」が強靭一色に感じられる。どちらかというとサトイモの役割はコク出しのようで、サトイモ独特の棘のない深みのある甘さで、きな粉のテイストの土台となって押し上げているようです。そして、真ん中に添えてあるのは焙煎胡麻。このゴマの焼き香ばしさが、さらに「きな粉」に香ばしさにブーストを掛けています。

 

【魚料理】:信州産きの子のディクセルを使ったアマダイのグラタン仕立て

 ディクセルはキノコと野菜にハーブと香辛料でソテー・ペーストにした物を言うようです。信州産のキノコはやっぱり香りが豊かすぎる黒マイタケでしょう!と思っていたら味はヒラタケかな?ハーブや香辛料は自分の嗅覚や味覚では判断できないが、胡椒の下地にトリュフを散らしているような薫りがしました。よく知るチーズは使わず、生クリームとこってりバターのグラタン地にはチーズは乗せず、そのまま焦げ目をつけて焼いてあるようでした。

 真ん中に鎮座するアマダイはソテーしたかのように皮にはがっつりと焦げ目がついており、下味や下ごしらえしてグラタンに盛り込んであるようです。フォークで刺すとほろりと解け、持ち上げようとするとホロリホロリと崩れ落ちていきます。鯛風味は程よく感じられるが、とにかく甘い!ディクセルとクリーム地でさらに甘さが増しているように感じます。アマダイの下には、ほうれん草のソテーが仕込んである一重二重の手の入れようです。

 

【肉料理】:パイで包んだ信州黒毛和牛スネ肉の赤ワイン煮込み

 魚料理では赤い縁取りの皿でしたが、肉料理には青の縁取りは盛り付けの内容にマッチングしています。魚料理のグラタンがバターとクリームでヘビーだったのですが、肉料理もかなりヘビーに仕上がっております。パイで包んだという信州牛には程よい酸味のある赤ワインソースが黒々と艶やかな重鎮と言った見た目です。彩りの野菜は食材の食感をしっかりと残した、赤黄パプリカ、揚げジャガ芋・人参、芽キャベツ、ビーツの蒸しのようです。レンコンは黄色く染めてあり、色染めの種はクチナシのような薫りを感じました。

 地産の信州牛はスネ肉なので脂身は少ない中性的な赤身和牛です。がっつり赤身のバリバリ筋繊維の肉質ですが、赤ワインで煮込みによりホロホロの繊維は噛むと柔く崩れる食感が素晴らしい。赤身なのに何故かコッテリ感がある肉質も和牛ならではですが、なによりもソースのマッテリ感が異常です。ただ、赤ワインの酸味とほろ苦さと甘味が極ヘビー。ベースは牛出汁のフォンドボーだと思うのですが、ほろ苦さには醤油か?コーヒーか?と思うほどです。そして、妙なフルーティな感覚も覚えるのはワインだけでなくバルサミコ酢も使っているのでしょうか。糸を引きそうなほどにネチネチとした粘りと甘さはハチミツ仕上げのようで照り照りまってり。絡みが凄まじく肉線維の間に浸透して凄まじく纏わりつきます。牛を包んだパイ生地にソースがしみ込みさらに味が濃くなるのでボディブロー感が半端ない。若い方は「おかわり」というほどに美味しいが、ロートルな自分には一皿が限界です。

【デザート】:シェラリゾート特製デザート

 洋梨のケーキ、チョコレートアイス、ベリーソースの3点盛りです。洋ナシケーキは真ん中に洋ナシをペーストして、甘さ控えめながらも特有のザラっとした洋ナシ味、豊満過ぎるクリームは上品な甘さと香り。ケーキ生地のスポンジはシフォンケーキのようでデザートスプーンでは弾力があり切ることは難しく潰れてしまいそうなしっかりとした生地にこちらもしっかりとした甘さ。チョコアイスはスタンダードながらもやや生チョコ感もあり甘味は強い物。ベリーのソースは酸味は豊潤だが甘さもしっかりと持たせてありソースというよりはヨーグルトに入れるジャムに近い。チョコアイスやケーキとと合わせると相性が良く味変に。ケーキにさしてあるマーブルホワイトチョコのプレートはイチゴ味か?

 

【食後の飲み物】:料理長厳選

 最後の飲み物も拘りの物を。

・シェラリゾートオリジナルブレンド・オーガニックコーヒー

・スウェーデン王室御用達の紅茶

 からのチョイスです。

 コーヒーは日本人好みの酸味は弱いが深みのある焙煎。ミルクは牛乳ではなく生クリームでシェラリゾートさんのコーヒーに実に合う好きな味です。

 

 紅茶は売店にも販売されていたのでその画像を。配膳されたところから甘いというかフルーティというかアロマというか摩訶不思議な香りが鼻を通り抜けていきました。献立にあるようにスウェーデン王室とあり・・・・・。

夕食 Second Night

 First Nightとは違う席での案内です。

【前菜】:24カ月熟成シェラリゾート自家製生ハム(信州吟醸豚)のサラダ仕立て

     5色のミニトマトとリコッタチーズのソースと共に

 自家製の生ハムは吟醸豚とあり日本酒を作る過程に出た酒粕を主飼料として育てたものだそうです。有名なイベリコ豚のような独特のまったりとした豚風味ではなく、脂はさっぱりとした清らかな味わいは流石の日本産。燻製の香りは柔らかにサラダとソースを合わせると至極な前菜。ピンクのソースにはリコッターチーズとビーツを使い、オレンジはマンゴーソースでフルーティさを添え付けます。サラダは昨夜と同じ内容の物です。5色のトマトはそれぞれにカラーリングと味が異なり、下にはチーズが苦手な方でも口にし易いとても中性的なクリームチーズを台座に。

 

【スープ】:信州のシブレットを添えたカリフラワーのクリームスープ

 とろとろのスープはほんのりとカリフラワーが薫ります。口に含むと一変して豊潤なカリフラワーに生クリームの深みのある乳風味。カリフラワーをそのままに食したよりも豊満な味わいがあり、舌触りは滑らかに裏漉ししてあるのだと思います。口当たりは滑らかで、バター味もあるが他の出汁も使っているようにも感じる。スタンダードだとポタージュのようにタマネギとかでしょうが、そんな感じでもない。シブレットはネギ種ハーブですが、香りは強くなくこのスープでは緑の彩り。

 

【魚料理】:白馬産コシヒカリのリゾットと舌平目のムニエル

         アメリケーヌソースのグラタン仕立て

 First Nightの魚料理と同じ皿、同じミニフライパンでの魚料理です。

 牛の舌を連想させるところから称されるシタヒラメ。ヒラメらしからぬ繊維はしっかりとしており、ほっくりとした歯応えは蒸してから盛り付けてあるのか。フライパンの下にコシヒカリを敷き、シタヒラメを置いてアメリケーヌソースを注いでオーブンで焼き上げたと思わしきシーフードリゾット風です。甲殻と貝類が主のアメリケーヌソースは、海老殻風味をベースとして生クリームでじっくりと煮詰め、バターを落とし込んだエビ味噌が極香。ヒラメだけでなく、コシヒカリのもっちり甘味に混ざりあうとリゾットというよりは旨ドリアなのかもしれません。

 

【肉料理】:信州産黒酢を使ったエシャロットソース

         アンガス牛フィレ肉のポワレ 温野菜添え

 First Nightの信州牛からランクダウンかと言いたくなる、和牛のような脂のまろやかさが無い赤身がより強く感じるアンガス牛。

 ただ、これをランクダウンと言うかは難しく脂のない赤身はスネ肉よりも赤い肉質は下拵えがいいのか海外肉を感じさせない。エシャロットのソースはフォンドボーと赤ワインに、ほろ苦さはやはり醤油? ただ、まってりとした粘りはなく、少し酸味があるのは黒酢の効果か、かなり口にし易く仕立ててあります。First Nightの肉質&ソースが、かなりまったりとヘビーだったので、肉質に加えSecond Nightは肉質もソースもさっぱりとして、アンガス牛がむしろ味の対比としては口当たりの変化は対局で趣向があるのは料理長さんの采配でしょうか。

 温野菜は丸々1個の雪トマトです。雪トマト・・・調べても検索にはかからないですが、想像するに寒中トマトといったほうがいいのかな?寒さにより甘味が増すという野菜特製を備えたお品か。ナイフが入らない程に柔らかく崩れてしまうほどで、白ワインで煮た?というような酸味で湯剥きにしてありました。熟甘のトマトの下には、蒸しレッドキャベツが敷かれてあり、添え付けの野菜もさっぱりとしています。

 

【デザート】:シェラリゾート特製デザート

 チョコレートケーキ、マロンアイス、イチゴです。チョコレートケーキは層になっていてティラミスのような味わいですが似て非なるものです。トップに濃厚チョコを、スポンジを挟んでチョコクリーム?、真ん中のスポンジにはサフラン?を使ったお酒を沁み込ませてあり、このケーキの肝的な風味のように感じます。マロンアイスは口にすると「おお!?」思い出せないが知った味のお酒の薫りが鼻に抜ける大人味。恐らく栗をブランデーで炊いたものを使ったアイスクリームかと思いたい。酒好きにはとても好みの味でした。

 

【食後の飲み物】:総料理長厳選素材

 2日目は自分は紅茶を頼みました。相方は好みではないがコーヒーを。紅茶はとにかく美麗なアロマ的に香っているのに、口に含むと良く知る味の紅茶ながらも上品。相方は「コーヒー飲んまんけど美味しいって始めて思った」という感想。

 夕食後はロビーにあるワインコーナーへ。ワインバーは23時まで。

 ロビーで記事を打ち込みながら、うだうだとワインを貪っていたら、23時になると夜勤の方と思わしきご年配の従業員の方が「まだ飲まれるのでしたら」と、丸っと1本の白ワインを置いていってくれました。さすがに頂けなかったですが、ありがたすぎる気遣いでした。

朝食

 朝食は夕食と同じレストランでの案内です。

 リゾートホテルの朝食と言えば、こだわりの物もあるもののパックや湯煎のような物が多い印象。しかしながら、シェラリゾートさんの朝食バイキングは手作り&品数がとても豊富です。連泊しても内容はほとんど変わり映えは無いのですが、高級リゾートホテルとしては連泊しても全く飽きがこない内容となっています。

 コーヒーや紅茶から、牛乳は乳脂率の高い濃厚タイプ、野菜ジュースに果汁は3種以上の飲み物、パンも5種ぐらいありバター・ジャムも豊富。ご飯や味噌汁、粉っぽい安物ではない牛乳仕立てのコーンポタージュ。

 ハーブウィンナー、蒸し野菜、ボロネーゼ、野菜カレー、納豆、目玉焼き、焼き魚はサーモン。目玉焼きは焼き立てで、配膳時その場に居合わせると「焼き立てが美味しいですよ、如何ですか」と、焼き立てをお勧めしてくれます。

 和風のおかずも多くあります。ひじきの甘煮、根野菜の煮物、季節野菜ウドの浸し、野沢とキノコの脂炒め、香の物各種、どれも手抜きのない手作りの味わいでお取り寄せ感は全くありません。

 和惣菜の反対側は肉コーナーです。ハムは2種、フィッシュフライ、ベーコン、豚肉団子甘酢、スクランブルエッグ。肉類は超高級食材ですか!?と聞かれるとそうではないが、私的にはリゾートホテルの朝食に並ぶには十分な高級な良い物を使っておらえると思います。若ければ美味しくてガンガン食べていたでしょう・・・。卵料理は目玉焼きだけでなくスクランブルエッグもあるのですが、このクラスのお宿ならライブキッチンのオムレツがあってもいいような。

 続いて定番のフルーツやヨーグルト、グラノーラやコーンフレークコーナーを回ると、サラダ一式。コーン、豆類、ミニトマト、コールスロー、ツナマヨ、ポテトサラダ、南京サラダ等々。

 朝からワインがいただけるという酒好きにはたまらない。スキー場や登山へは巡回バスがあるので飲んでもアウトドアに出かける際にも心配する必要がありません。一日中リゾートホテルステイを楽しむなら朝からいい気分になるのも最高のステイではないかと。連泊推奨宿です。

 一日目は昨晩ワインを飲み過ぎたので胃袋は元気を失っていたので洋風にアメリカンブレックファーストのみ。ハムやソーセージが宿泊料金からすると妥当ではあるのですが、普通のホテルバイキングと比較すると明らかにクオリティが高い。

 二日目は夜ワインを控えて胃腸を調えて和食メインで盛り付けました。

 Second Dishはボロネーゼを加えました。このボロネーゼがとにかく美味しくパンやご飯に掛けていつまでも食べていられます。が、お腹には限界があり野菜カレーは次回の持ち越しになりました。

 帰路の運転があったので、ノンアルコールのワインをいただきました。ワインテイストな大人ぶどうジュースでした。相方はスパークリングワインをご満悦。

 

まとめ

 感想としては白馬らしい高級リゾートホテルです。ただ、ベルマン、ドアマンの概念がないのか、車が着いてもお出迎えはなく荷物も部屋までセルフで運ぶスタイルでした。お客さんもさほど気にしていないようで常連さん?が多いのか。ホテル側からの余計な干渉はしないようにしているのかも。流行り病の影響?? 

 しかし、細かいサービスはとても充実している。フリーラウンジのボトルワイン1本の一件、レストランのきめ細やかな配膳と忘れ物対応はとても好印象でした。レストランの配膳や料理の説明も完璧で、ディナーは心地良すぎる時間が過ごせます。所々に配された飲み物やアイスなどは、どこにいてもリラックスできる配慮は無二で素晴らしい。温泉は源泉かけ流しではありませんが、満室に近い状態でありながらも湯質は保たれており常に気持ちのよい湯を掛け流しに近い状態を堪能できます。日本のホテルでは攻守最高のリゾートだと思います。サービスをフル利用するなら連泊が絶対にお勧めです。

 一点気になったのがフロントの対応で、チェックインの際も声掛けはなく・・・。リフト券が割安に販売しているのを後々知ったのですが、スノーウェアを着て「出かけてきます」とルームキーを渡せば、「リフト券はお持ちですか」ぐらいは尋ねて欲しかったなと思いました。ほんとにその一点のみが気になったところです。

宿泊料金

 2024年ではGWや年末年始だとお値段はグランドツインで80000円以上/2人になることもあります。シーズン最安値でお60000円ほどです。スキー冬季や登山夏季のハイシーズンを外せば平日休日共に50000円~です。

 記事では2022年2月の3連休スキーハイシーズンに訪れました。ちなみに当時の価格は公式45000円、旅行サイト46000円です。2泊すれば90000円近くも、期限切れ直前ポイント利用もしましたが2泊で67000円で宿泊です。予約も半年以上前から予約しました。当時は流行り病下に円安の影響もあり今後はこれ以下のお値段で泊まるれることはないかと思います。

1泊目

宿泊日:2022/冬季

旅行サイト:じゃらん

プラン:【当館一番人気胃泊二食付き】~フレンチディナーコース&朝食ブッフェ

部屋のタイプ:グランドツイン【禁煙】

合計料金:39100円(2人)ブロンズ会員15%OFF適応済み

クーポン:夏セールがお得になる3000円クーポン(予約:2021年8月14日)

支払い料金:33100円

加算ポイント:1368p

2泊目

宿泊日:2022/冬季

旅行サイト:じゃらん

プラン:【当館一番人気胃泊二食付き】~フレンチディナーコース&朝食ブッフェ

部屋のタイプ:グランドツイン【禁煙】

合計料金:39100円(2人)ブロンズ会員15%OFF適応済み

クーポン:夏セールがお得になる3000円クーポン(予約:2021年8月14日)

ポイント利用:8300

支払い料金:27800円

加算ポイント:1368p

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