いい温泉宿、おいしい料理宿

いい温泉宿、おいしい料理宿

再び訪れたいお宿探訪と趣味のブログ

川奈ホテル【静岡県 伊東温泉】~産業遺産であり文化財でもあるクラシックホテルでありながら、セレブ達が当たり前のように使うゴルフのクラブハウスでもある雲上人の客層が催すパーティに迷い込んだよう~

 川奈ホテルさんの始まりは1936年。wikiには戦後には他のクラシックホテル同様に連合軍に接収され、大使館員の抑留先となったのち、海軍の病院になったともあります。もともと財閥の別荘地だったようですが、現在は多くのゴルフ客を迎えるプリンスホテル系列の高級ホテルとなっています。建物は当時の姿を色濃く残すことから、現在は有形文化財や産業化近代遺産に登録されています。

※記事の内容は宿泊した当時の内容となっていますのでご参考程度に。最新の情報は各々ご確認下さい。

旅情

 チェックインの時間帯にはゴルフのラウンドを終えた日帰客の帰宅ラッシュとなっていました。ホテル前には大きな駐車場があり、見た事のないような高級車がずらりと並んでいます。ほとんどの方が手慣れた様子で、車寄せに停める様子もなく、常連の会員さんなのか、小慣れた感じで自分で駐車して荷物をもって自由な感じでチェックインしていきます。

 重厚な扉があるエントランスはホテルの規模からすると小さい。しかし、奥にはクラシックホテルらしい木造の柱に漆喰の白い天井が目に入ります。

 エントランスにある電飾を彩る天井飾りは、クラシックホテルでは定番です。同じ年代に建造された旅館の洋間にもよく見かけます。見せ方は色々あるかと思いますが、「見てくれ!!」というような主張のある飾りはシンプルな物が好まれる昨今にはないものです。

 1つ進んだロビーの天井には、太い梁をめぐらした格子天井。窓もお城のように大きくとられ光が眩しく入ります。

 エントランス入ってすぐ右にフロントがあります。フロント横からは客室棟へ向かう廊下が付いています。1階奥には大浴場があります。

 フロント周辺は大理石の柱とカウンター。建築から80年以上経過していますが、純粋に当時の建材が残っていそうな場所でもあります。

 さて、ロビーにもどり2階吹き抜けを堪能します。いかにもハイレベルな層にいらっしゃるご年配の男性陣が談笑していらっしゃる。会話の内容がすでに経済のお話です。自分は絶対に横並びになることはない層の方々・・・。

 こちらはロビーとは反対側のレストランなどがある方面から見たロビーです。オレンジの矢印にあるロビー隣に、かつては社交場や映写室として使われたと思わしきホールがあります。

 このホールはお隣のロビーと違って扉で締め切りに出来るようです。もしかしたら、ダンスホールやパーティ会場などにも使われていたのかも?古い案内図では「映写室」「会議室」となっていました。

 2階にはかつてはフィルムを回していたような小部屋の跡がありました。近代建築ということもあり、細かいところを見始めるとキリがないので次に進みます。

 ホールを出ると川奈ホテルのポロシャツと帽子を着た大きな熊さんのぬいぐるみ。伊豆にはテディベアミュージアムなるものがあるので、それに依る物か? フロント前の廊下の先は客間となっています。

 館内案内をみると青い軌跡が今まで見て来たところで青●が熊さんと記念撮影したところです。

 熊さんの奥には客室への廊下が伸びています。レトロな案内板がいい味だしています。

 終点には魔法陣で何かが召喚できそうなエレベーターホールと、奥にはメインバーがあります。

 流行り病があったので営業はされていないようでした。高級ホテルだと何のお酒を頼んだらよいのか分からないので、ホテルのバーはほとんど利用したことがありません。

 宿泊棟は内廊下が多くやや薄暗い雰囲気で、昔ながらの建物といった情景の1つでもありますね。

 最上階からは川奈ホテルさんのシンボル的な展望台に上がることができます。有形文化財のお宿だと、木造旅館のてっぺんに楼が付いている旅館があったりするのですが、安全性が確保できないため登れないことが多いのでこれは嬉しい。

 ただし、全ての階段は独力で登り詰める必要があり、足元が不自由な方は担いでもらうしかない。

 展望からは海側の芝生の広場とプールが見えます。晴れていたらここで一杯やりながら景色を堪能できます。

 違う方面にはゴルフのコースが見えます。天気が良ければ絶景なのでしょうが、生憎のお天気です。

 さてロビー横のラウンジに戻ってきました。正面には上への階段、左へ向かうと地下への階段が付いています。

 上階への階段傍らにあるラウンジは喫茶スペースですが、ブライダルでは広縁会場になるチャペル風の太陽光が差し込みがあります。

 ラウンジでは軽食とスィーツがいただけます。お値段はコーヒー一杯1000円とまでいかないホテル価格で良心的なお値段。

 ラウンジのキャッシャー横には、川奈ホテルさんのフレンチがいただけるメインダイニングがあります。

 自慢のフレンチはコースが13000円~25000円ぐらいまでのお値段で、一品メニューもあります。

 夕食をフレンチコースにすると、こちらでいただくことが出来ます。朝食は洋食にするとこちらでの案内でした。朝食時には他のお客さんが多数いたので撮影は控えて、落ち着いてから受付カウンターにいた給仕係の方に、「是非にお写真撮らして下さい」とお願いすると、快く「どうぞ!どうぞ!」と、ありがたいご返答を頂きました。

 水が流れていた噴水モニュメントの水は止まっていましたが。お客さんがメインダイニング滞在中はお水もちゃんと流されていました。

 訪れた時には天気は今一つで、朝も景色は全くありませんでした。席によってはパシフィックオーシャンビュー。さらに季節がよければテラスでもいただけるのかな?という雰囲気です。ブレックファースト後に撮影させて頂いたので、テーブルセットは、すでにランチになっていました。

 さて、メインダイニングを出てロビーの隣にある階段を2階へ。

 階段を上がると書棚にエレクトーン?帆船の模型があったりする開放型書斎といったらいいのか。

 読む人を選ぶ本の数々と蓄音機が置かれています。本のラインナップがとにかくマニアック。庶民の自分には教養がたらない書物・・・。

 書棚のあるラウンジからは、先ほどの見た喫茶スペース「サン(太陽)パーラー(軽喫茶)」を見下ろします。オーシャンのリフレクションもあるのか太陽の光の取り込みが素晴らしい。披露宴などでの貸切りもしていそう。お値段凄そうですが・・・。

 2階ラウンジからはテラスに出れます。夜景の空が明るく見えるのは横浜かな。

 サンパーラーを見下ろしたラウンジ前の赤矢印にはジムがあります。

 庶民よりもセレブの方が健康志向が高い。箱根の富士屋ホテルさんにもプールとジムがありました。自分は館内を結構ウロウロと朝昼夜と徘徊しますが、だれもジムは利用していませんでした。川奈ホテルさんではゴルフのラウンドがあるし、長期滞在とかしないとジム系の利用はないかなぁ・・・。川奈ホテルさんの周りはむしろ敷地が広いので、わざわざルームランナーでなくても庭を走るほうが気持ちがいいようにも思う。としながらも、相方がジムに行くと超絶珍しい発言をしたので、最近の運動不足気味のお腹に30分ほど走らせていただきましたw

 ジムから客間に続く廊下をいきます。丁度、ロビーと映写室の真上になります。

 クラシックホテルなのに2階にある寛ぎ椅子には将棋盤といきなり勝負和風。

 廊下と下階のロビーや映写室のとの欄干や手すりに当たる部分にはとんでもない装飾。このような細かな飾りが所々にあり、冒頭でも言いましたが川奈ホテルさんで装飾の方々に目をやるとキリがありません。

 些細な模様も創業当初ではないのかもしれないですが、創業由来の物も至る所にあるのではないかと思います。箱根の冨士屋ホテル、雲仙観光ホテル、奈良ホテル、万平ホテルなどのクラシックホテルは木造なので昔のままの姿を留めるのは難しく、改修&改修をを加えて保存されていますが、創業当初の趣きを頑張って残されています。

 ロビーのホール2階からの眺めは壮観です。これまでいろいろとクラシックホテルに宿泊しましたが、川奈ホテルさんは近代建築ということもあり、最も規模が大きく芯材は木造ではないが館内は木の温もりがクラシカル。

 従業員の方が何やら、わらわらと騒がしく動き始めた先にはヘリコプター。雰囲気的には個人の所有で、友人や会社の取引先の方とゴルフ?会食?を終えたのかご退席のようです。

 多数の従業員の方が見送っていたので、常連のVIPのお客さんなのでしょうねぇ。数秒数分がTime is moneyでとんでもなく経済を動かしておられるお客さんなのでは?と思わずにはいられません。ヘリコプターを私用で使う身分とはいかに?想像外の出来事でびっくりしました。他のお宿ではまず目に掛かれない光景です。

 ロビーからオーシャン側の庭に出ることが出来るので庭園散歩です。時期的にはプールはシーズン前で準備中、プール専用の出入口も地下にあったりと、リゾート感満載のファミリー向けという感じではなく、ハイソな方々がゆったりと楽しめる空間造り。

 庭を散歩していると丁寧に刈り込まれた芝にあるのはブランコ。

 いそいそとブランコを漕ぎ始める相方。目隠しの下は満面の笑みのおばさん女子の全力ブランコ。

「高級ホテルのブランコは一漕ぎいくらですか!?

 My wifeながらも発言はいつも通り銭の亡者。

 さらに「アルプスの少女ハイジ」のOP曲を歌い始めた。

 晴れていれば爽快に映えそうな川奈ホテルさんの全容が見渡せます。塔のてっぺんが階段を頑張って上がった展望所です。

 庭が広すぎるので搔い摘んで、庭の敷地内には「田舎家」という和風レストランがあります。

 伝統のある茅葺の一軒家のような立て構えです。

 カウンターで揚げたての天婦羅や、すき焼きやしゃぶしゃぶなどの鍋料理などを主としていただけるようです。

 さて、館内最後の場所である、喫茶サンパーラー前にある階段から地下へ参ります。

 階段を下ると正面にはゴルフのクラブハウスがある通路が見えます。

 クラブハウス廊下を振り返ると売店が見えてきます。

 ゴルフのプレイを補完するような、ちょっとしたゴルフ用品が置いてあります。お土産には、オリジナルカレー、お高そうなバック、土産菓子などもちゃんと置いてあるのには親近感を憶えましたw

 売店前にはラウンジがあり、奥にはグリルダイニングがあります。1階のメインバーは正装で、地下のこのラウンジは立ち飲みバーみたいな感じなのだろうか。ちょっと雰囲気が変わっています。古風な案内板にはゴルファーズラウンジとあったので、ゴルフを楽しんで一杯といった吞み処なのか?

 夕食はこのグリルダイニングでいただきました。

 1階のメインダイニングは本格フレンチなのに対して、地下のグリルダイニングは和会席とカジュアル会席といった内容でした。

 居酒屋のような一品もあれば、ホテルの単品オーダーのようなメニューもあり、飲み物も高級ホテルとしてはとても良心的な値段設定だと思います。

 地下では社交場としてビリヤードや麻雀も楽しめるようで、ゴルフを主軸にビジネスのお付き合いとしての利用はかつては多かったのかなという感じでした。

 

お部屋

 案内して頂いたのは「429」号室です。

 訪れた時には感染症が世間で取り沙汰されていた時期。掃除は完璧ですよというシールがドアに貼ってありました。

 バストイレ付の一番お安いガーデンビューのスタンダードツインのお部屋です。

 入り口の間口は以外と狭い。どのクラシックホテルも入り口は狭いところが多いのは共通仕様でしょうか。

 入ってすぐ右にバストイレ洗面があり、奥が寝室となっています。

 バスはカーテンではなく扉が付いていました。米国に留学していた頃に住んでいたアパートがこのタイプだったので懐かしく思えます。カーテンより断然使いやすい反面、居住となると掃除が大変というデメリット。カーテンは汚くなったら洗濯機で洗えるが扉はカビも落とさないといけない。

 洗面は何故か2基。

 洗面周りは高級仕様のアメニティと庶民ドライヤー。ひと昔前は高級宿には高級ドライヤーであったが盗難が多いんだろうか・・・。

 クラシカルな感じは残してありますが、今風にリフォームされたお部屋で「傷をつけたらどうしよう!?」という感じではなく、安心して使える感じではあります。

 奈良ホテルや雲仙観光ホテルのような木造クラシカルホテルとは違い、近代建築なのでリフォームの幅が広いのでしょうか。室内は完全に現代風です。

 窓からの景色は駐車場側なので風情は二の次です。人間ウォッチングしていると、高級車で乗りつけるハイソな方もいれば、セダンや軽自動車の庶民派のお客もおり、格差をとても感じるお宿でもあり面白くもあります。自分等は流行り病下でなければ、ご縁のないホテルなのか・・・。

 冷蔵庫は有料のドリンクとおつまみが入っています。お値段はランクからすると意外にもスタンダードプライス。

 引き出しには浴衣とありますが、宿泊時は寝間着の部屋着があります。着用はお部屋だけで館内の移動はできません。浴場までの利用はOKのようです。

 机にはドリップコーヒーのセットと、アイスペール、敷地内?から汲んだ赤城山系の天然水の用意がありました。

 朝起きて扉を開けると朝刊の配達もありました。チェックインの時に新聞社の種類を選べたかは憶えておりません。

 チェックアウトの際、他のお部屋の扉がドーンと空いていたので覗かせていたオーシャンビュー側のお部屋。少しお値段あがりますが、こちらのほうが断然リゾート感はUPするかと思います。

 

お風呂

 川奈ホテルさんには、男女別の内湯と併設された露天風呂が1カ所ずつあります。泉質は無味無臭のカルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉となっています。加温、加水、消毒、循環ありで聞きは残念なように感じます。消毒に関してはゴルフ客が多数入浴するので、致し方ないのかなと思います。温泉好きには若干おまけ的な浴場。しかし、源泉の温度は62度とあり掛け流しにするにしては高温すぎてそのまま投入というわけにはいかないようで加水してあります。少しツルっとした確かな温泉感に、消毒臭は気にならないほどで、オーバーフローがしっかりとあり、加水した源泉を足しながらの湯使いでしょうか。湯上がりは白湯とは違うしっとり感があります。

男湯

 脱衣所から浴場に入って目に飛び込むのが、掛け湯とホテルの規模からするとやや小振りの内湯です。

 掛け湯も不思議と使った分だけ投入されるという珍しいタイプ。白い析出物が付着しているので、これも温泉かな。

 析出物のせいかこの掛け湯が一番温泉感が強く感じられるように思える?当然ここに身体を浸すことは出来ないので何とも悩ましい・・・。

 男湯は庭に面しており外から見えなくもないですが、まぁ男湯なので気にもなりません。湯舟は5人ぐらいは余裕で入れる大きさ。

 捨て湯は湯口と同じぐらいの流出がおり、これだけ湯の量が入れ替わるのであれば循環加水であっても、見た目にも気持ちよくお客さんが多くても気になりません。

 ホテルの規模からすると洗い場は少ないのですが、意外と混み合うことなく使用できました。お部屋にバスが付いているので、温泉や大浴場に興味がなければ足を運ぶお客さんも多くはないのかも。

 内湯入って右奥に露天風呂とサウナがあります。赤印を進むと右画像の水風呂に青矢印はサウナです。

 サウナも大きくはなく訪れた時には感染症対策により3人定員となっていました。

 内湯にほとんど人がいなかったのは、10人以上余裕を持って入れそうな大きさの露天風呂が盛況だったからのようで。景色はガーデンビューで心地のいい風が通り抜けていきます。往訪した時の初夏は露天風呂でぼっさりとするには良い季節でした。

 ビーチチェアも置いてあります。ゴルフ終わりの汗を流すには最高の浴場でしょう。

 湯口よりも多く見える溢れ出す湯の量はとても多い。湯舟には吸い込み口があるので、さすがに循環利用ではなく捨て湯と思います。

 意外だったのは消毒臭は僅かに感じる程度で全く気にならず温泉好きにはありがたや。

女湯

 男湯と女湯の造りはほとんど同じです。ただし、男湯は下階で庭に近いのですが、女湯は上階にあり外からは見えない仕様となっています。

 露天風呂もサウナもほとんど同じ仕様です。

 上階にある女湯は庭から見えることはなく、男女の入れ替えがないのがそのためでしょう。男湯よりは確実に景色が良いオーシャンビューとなっています。風呂は女性側の方がよさそうです。

 脱衣所には高級ホテルのぬかりないアメニティ類とウォーターサーバーがあり、入り口にはコンシェルジュがいる受付もあり、ロッカーも個人に割当てられます。

 

お料理

 地下にあるカジュアルレストラン「グリル」で夕食をいただきました。朝食は洋食を選択すると1階の「メインダイニング」での案内、和食を選ぶと「グリル」での用意でした。

 ガーデンビューのカウンター席に案内されましたが、隣の相方との席の間隔が、びっくりとんでもなく離れている感染症対策ww かなり安いプランだったのでこの辺りは仕方なしと承知しておりました。 お料理は肉料理メインの和洋折衷コース料理といったところです。 シンプルながらも高級ホテルらしく、お品それぞれは丁寧に仕上げ、素材の良い物を出して下さいます。 

 献立はありましたがメインと前菜以外の詳細はなく、給仕係の方からの説明もあまりなかったので、実際に食べた感触から献立を作っています。個人的な感想なのでご参考程度に見ていただければ幸いです。

夕食

【前菜】:

①アスパラ豆腐 ②天豆塩茹で ③海老いくら添え ④穴子八幡巻き

⑤魚揚げ浸し ⑥蛸柔らか煮 ⑦栄螺酢味噌

 ①アスパラ豆腐はアスパラの繊維がしっかりと残してあり、卵白で寄せたかのようにフワッともっさりとした「かるかん」のようです。滑らかな緑のアスパラソースに浸し、ワサビで緑に漬けたと思わしき飛子とクコの実のあしらい。 ②ソラマメは噛み心地をしっかりと残し塩加減もしっかり季節の味。 ③ぷりっと塩茹でエビには背を開いてイクラの盛り込み。 ④穴子でゴボウを巻き上げたお品。こちらは前菜の中では醤油を強く味付けしてあります。八幡は主にゴボウを巻く意です。 ⑤魚の南蛮はなんでしょう。食べた感じではハマチやカンパチのような食べ口。白ネギとニンジンで南蛮漬けのようにしてありますが、酸味と甘味はこれまたゆるりと感じるほどで優しい味。 ⑥タコは醤油は抑えて緩く炊いて、西京味噌が甘く香る黄身酢添え。台座にはキュウリの酢漬け。 

 ⑦サザエは歯応えよくコリコリで醤油地で下味を施し、酸味がほどよい白酢味噌を合わせてあります。細かい仕込みにサザエの台座にはブロッコリーが入っていました。

 

【造り】:三種盛り あしらい一式

 アマダイ、クロムツ、タチウオの3種盛りです。ゴリゴリ触感ではなく関東の熟成タイプようです。外国人の接客係さんが一生懸命説明してくれるのですが、どうやら献立を忘れてしまったようで・・・恐らくアマダイ。タイの美味さに甘さがほんのりと乗っています。多分アマダイ・・・。 クロムツは口にすると脂の味はあるがさっぱりとして、醤油に浸すとスズキのような味がひょっこり現れます。タチウオは炙りを入れて焦げ香ばしく冷水に着ける焼き霜ではないかと思います。余分な水気が抜けて旨味が引き締まっています。

 

【パン】:全粒粉、セモリナ粉

 実際にはスープとほぼ同時の配膳でした。小麦を丸っと使用した全粒粉のパン、小麦をひき割りのようにしたセモリナ粉を使った2種のパン。それぞれの味に特徴があり全粒粉は敢えて雑味がおしいく、セモリナ粉はお米のようなもっちり感が凄い。これがおいしく2回もおかわりしてしまいました。いずれもほかほかで配してくれます。付け添えは有塩の発酵バター。

 

【スープ】:本日のスープ

 気品よく黄金色に輝く本日のスープはコンソメです。口に入れると、即に脳が理解できる豊満すぎるビーフコンソメは味に深みがありとても香る。煮込んだブイヤはタマネギやキャベツでしょうか。ほんのり甘さにまろやかさとは対照的に塩味は強い。「流行りにのって入れ込んでみました」と、入っていたのはデンプン質の弾力もっちもちのタピオカです。

 

【メイン】:牛フィレ肉のステーキ70g レフォール添え グレイビーソースとクレソンビューレ 温野菜添え

 最初に焼き加減を尋ねてくれるので、自分はミディアム、相方はレアでお願いしました。ちなみに追加料金で120gに増量できます。温野菜はジャガイモ、ニンジン、インゲン、南瓜のグラッセ。

 フィレは余分な脂は排して赤身の旨さのみが詰まっています。説明はなかったのですが、洋牛の独特な臭みはなく、まろやかさは和牛の旨味か。その柔さは噛めば噛むほど溢れる品のある肉汁。シルキーな和牛脂というよりは熟成肉のような味わいでもあります。 加味は牛出汁ベースで仕立てた焦げ香ばしいグレイビーソースに、タマネギ出汁と醤油を合せてたような味。 肉の下に敷いてあるのは、生クリームと調合したようなクレソンが主張し過ぎないピューレ。 レフォールは西洋ワサビのホースラディッシュの擦り卸した物。初めて口にしましたが、ワサビの棘を削ぎ落したようなお味です。

 

【デザート】:特製デザート、コーヒーor紅茶

 イチゴのピンク一色が食をそそります。伊豆に来ると季節には必ずイチゴの水菓子が出るといってよい。プレートに満たされたゼリーには、イチゴベースに桜花を浮かべ春が香ります。季節外れの桜は塩漬けと思われるが、丁寧に塩抜きされ風味が豊かに残ります。説明では散らしてあるのはグリーンペッパーとのこと。ただ、散らしてあるのは赤く、恐らく甘味種のピンクペッパーをクラッシュしてあるのかと。土台のイチゴは完熟摘みのような、とんでもなく甘さ。上に乗っているのはジェラートのように見えますがクリームです。生クリームには香り高いイチゴジャムを練り合わせてあり、ふわふわホイップをイチゴと絡めて、ゼリーソースに絡めても至極美味。

 

 デザートと食後の飲み物にはコーヒーと紅茶から。

朝食

 朝食は和洋から選べますが、洋食を選択するとメインダイニングでいただくことができました。洋食の朝食はとてもチョイスが多いです。

・ジュース100%果汁(オレンジ、グレープフルーツ、ミルク、トマトのいずれか)

 ジュースは4種からグレープフルーツとミルクを選択。

・ヨーグルト、野菜のサラダ オリジナルドレッシング

 ヨーグルトは加糖しておらず酸味を抑えた物でまろく口にし易い。ブルーベリーをあしらってあり好みでフロストシュガーを。 トレビスとサニーレタスには何のワインビネガー?の酸味がよく効いたさっぱりドレッシング。

・卵料理(フライ、スクランブル、ボイル、オムレツ)

・肉料理(国産豚のハム・ベーコン盛り合わせ、またはスモークサーモン)

 卵料理も目玉焼き、スクランブルエッグ、ゆで卵、オムレツの4種から。自分はサニーサイドを選択。フライという位置づけで塩加減がおとなしい、香りのよいハムとベーコンの盛り付け。

 目玉焼きは黄身はトロリと深いオレンジ色は濃厚です。黄身をパンに浸して食べても美味しい。味付けはしていないようなので好みでテーブルにある塩コショウで加味します。

 相方はオムレツちょいす。思っていた以上の大きさのオムレツには、かっこよく川奈ホテルさんのエンブレムの焼き印が押してあります。

 オムレツは牛乳で溶いてあるのかフワフワ半熟のホテルクォリティで、添え付けにはケチャップの用意がありました。

 スモークサーモンとありますが、燻しは強くなくほんのりと煙が香る程度です。スモークというには瑞々しいシットリ感がよく残っています。

・パン(トースト、クロワッサン、ライ麦パン)

 夕食と同様にパンは温かく美味しい。ラウンジでパンを提供しているぐらいなので美味しいはずです。ただ、日本人が好きなしっとりモチモチというよりは、サックリもちりという触感。味付けにはイチゴとマーマレードのジャムに発酵バターです。

 

・コーヒー、または紅茶

 香りは高いが酸味がない、夕食と同じコーヒーのお味です。

 名残惜しくもメインダイニングでの食事は終わり、最後にお風呂を頂いてチェックアウトです。

 

まとめ・宿泊料金

 何度も訪れてみたいと思いながら料金はハイソ。ステイの内容までは先人の記録からは詳しい内容は分からず。クラシックホテルですがプリンスホテル系列ということもあり、先延ばしになっていました(付記:プリンスホテルさんが悪いとかそういうわけではなく)。そんなところに、楽天トラベルスーパーセールで格安プランが出ていたのでお試しにと即予約。

 いざ泊まってみてどうか。川奈ホテルさんの宿泊料金は空間代&料理代の内容が一致する価格帯かなと思います。いい部屋・いい料理を食すると相応に値段が上がります。クラシカルな空間は他にはない無二の物ですし、お風呂は循環湯ながらも源泉ありの放流なので気持ちよい入浴は約束されています。料理に関しては肉メインの和洋折衷料理はこの度の宿泊料金では満足のいくものでした。ただ、スーパーセールで41%OFFなので定価だと料理はちょっと高めに感じてしまうかなと。

 ただ、自家用ヘリで来るお客さんが泊まるようなホテルなので、ある意味で10万円以下で泊まれるというのも安いのかもしれません。ただ、ベースの料金が高いので正直なところセレブのお宿の印象。館内で従業員とお客さんのやり取りを見ていると、リピーターのお客さんが多いようで川奈ホテル空間を楽しみに来ているのかと思います。そんなお客さんが訪れる中、感染症による臨時的なセール集客の隙間に挟まってお得に泊まらせて頂いたのかなと思います。

 次回は川奈ホテルさんの本格フレンチに舌鼓を打ちたく、いいプランが出ないかと睨めっこ中です。

宿泊日:2021/初夏

旅行サイト:楽天トラベル

プラン:【楽天スーパーセール】41%OFFクラシックホテルで過ごす人気の夕朝食付き

部屋タイプ:ガーデンビューツイン×1部屋 バス・シャワートイレ付

合計料金:38600円(2人)

スーパーセールクーポン:4000円

支払料金:34600円

加算ポント:346P

伊東温泉 川奈ホテル 宿泊予約

『じゃらん』

『楽天トラベル』

『YAHOOトラベル』

免責事項、プライバシーポリシー
お問い合わせ