いい温泉宿、おいしい料理宿

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再び訪れたいお宿探訪と趣味のブログ

西村屋本館【兵庫県 城崎温泉】~極まる伝統の料理と上質サービスは歴史の木造建築で過ごす贅の時間~

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 かつては与謝野晶子さんなどの文化人に愛された城崎温泉。その地に江戸時代から続く創業160年の有形文化財の湯宿があります。それは唯一無二のサービスと、伝統ある料理でもてなす西村屋本館さんです。

旅情

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 駐車場の場所を訪ねに行くと、前門から入って玄関に着けて下さいと案内を受けます。荷物を降ろし車をあずけてチェックインです。

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 1度にたくさんお客さんを出迎えられる玄関の土間はとても広い。館内は香が焚かれ、明かりは少なくしっとりと落ち着いた雰囲気です。

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 玄関の上り廊下には大量のスリッパが並べてあります。訪れた時はどうやら満室だったようです。ロビーには5月人形が飾ってありました。床の磨きが過ごすぎて反射しています。

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 玄関裏手の囲炉裏テーブルには、振る舞い酒が用意してありました。お風呂上りに一献。キリリとした辛口の口当たり。

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 玄関横手には大浴場の入り口があります。ここの胡蝶蘭は見事で館内のお花はすべて生花でした。

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 玄関正面には西村屋本館さん自慢の中庭があります。ここからの眺めは一枚絵のように美しい。伝統あるこの玄関棟は有形文化財に登録されており、大広間がある棟、宿泊棟の平田館もまた文化財指定されています。

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 ロビーの隣には書籍がおいてあるラウンジがあります。飲み物は頼まなくても本や新聞を読んだりできるように開放されていました。大正浪漫感じる和洋館。翌朝訪れると外国人のお客さんがお宿の方と、西村屋本館さんの歴史や建物について話をしていました。一個人客に対しても、取材の様にとても丁寧な説明をしておられました。

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 ロビーにはお土産や郷土の品々をおいている売店があります。また、城崎温泉の歴史を紹介した物や、西村屋本館さん縁の物を展示している資料室があります。城崎温泉の昔の街並みとかの写真が残っていて、温泉街を散策しながら見比べると結構楽しめます。

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 玄関棟から客室と宴会場がある建物の廊下を通り、ウナギの寝床のように奥へ奥へと平田館に向かいます。宴会場は大規模なものから個室の物まで様々です。

 館内を散策していると、従業員の方々は必ずお客さんに声掛けをして、さりげなく通り道を譲り、こちらが恐縮しないように立ち振る舞って下さいます。対応が素晴らしい。

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 歩みを進めていくと「平田館」と書かれた表札が現れました。

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 さらに進むと吹き抜けのひらけた空間にでます。天井飾りが何とも豪華な空間を演出しています。数寄屋建築の巨匠、平田雅哉さんという方が昭和35年に建築したものだそうです。

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 平田館の中庭もすごく手入れがされていました。公式HPにも別棟とあり、昔の玄関のような名残もあったので、かつては本館とは繋がっていなかったのかもしれません。

 

お部屋

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 案内して頂いたのは平田館にあるNO56「富貴(ふうき)」というお部屋です。

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 間取りは本間8畳+次の間2畳++広縁4畳程+トイレ+バス洗面です。

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 ウェルカム茶はお部屋でちょうだいしました。お抹茶と城崎の銘菓「だんじり太鼓」です。さらに煎茶も。

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 到着時は香が焚かれていました。古い建物はやはりカビの臭いが気になるところですが、全く感じることはなく。アロマ的演出でしょう。

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 入り口戸を開けると、踏み込みと前室がありトイレと洗面があります。バスも付いていますが温泉ではありません。洗面にはクレンジングからと化粧水まで高級旅館の充実です。

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 お部屋の造りはとてもシンプルで無駄な物がないといった様相です。凝った装飾はないですが8畳間とは思えない広さを感じます。床の間の低さや余計な物がないのでそう感じるのか。押し入れの襖がとんでもなく大きい。こんな大きいのは見たことがありません。見識のある方がみると、もっと詳しい造りがわかるのでしょう。

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 お部屋からの景色はお庭ではなく、ロープウェイ乗り場ビューです。まぁ、お安く泊まらせて頂いているので仕方なし。

 アメニティ類は不足なく、固定式のドライヤーも洗面にあります。フェイスタオルと浴衣は1人2枚ずつ。館内には自動販売機がないので冷蔵庫は空ではなく、商品を取ると料金が発生するタイプです。お茶は煎茶とほうじ茶の二種用意があり、お布団敷き時に冷水とお茶セットの入れ替え、お布団上げの際も煎茶をいれてくれます。朝起きると玄関に朝刊の差し入れがありました。

 

お風呂

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 お風呂は玄関棟にある「吉の湯」「福の湯」、平田館にある男女別の「尚の湯」、有料貸切風呂が1つと計5か所あります。泉質は微塩味の塩化物泉です。湯使いは源泉を加えながらの加水と循環です。源泉の投入量は少ないようですが、塩化物泉特有のしっとりとた湯感があります。

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 すべての脱衣所に化粧水から必要なアメニティは揃っています。フェイスタオルとバスタオルは脱衣所に備えてあり、お部屋から持っていく必要はなく手ぶらで行けます。

吉の湯

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 檜を基調とした湯屋は、内湯と露天風呂があり大きなガラス窓は解放的です。

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 内湯は7,8人ほどが入れそうな大きな湯船。湯口は付いているが循環湯のものです。しかし、浴槽内の壁からは2ヶ所ほどから、源泉と思われる高温の湯がじんわりと湧き出していました。たくさんの人が入った後だと少し消毒臭が。

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 何とも落ち着いた詫び寂びを感じる露天風呂です。

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 露天はあまり人気がなく、一人がのんびりと入れる湯船に体を沈めるとお湯が溢れ出します。こちらも源泉の投入は少なめのようです。

福の湯

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 中国をイメージしたタイル張りの湯屋には、石の円風呂の内湯と石造りの露天風呂があります。

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 内湯は4人ぐらいが足を伸ばして入れる大きさ。源泉の投入口はわからなかったのですが、一番風呂を頂きに行くと多くはないですがオーバーフローしていました。湯船に入るとやや消毒臭。

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 石造りの露天も朝一は微量ながら溢れており、体を沈めると気持ちよく流れ出ていきます。のんびり2人ぐらい入れる湯舟です。お庭やレンガの壁は何となく確かにチャイナな感じがします。

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 「吉の湯」と「福の湯」の浴場を出たところに麦茶と梅ジュースが置いてありました。

尚の湯

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 チェックインして早々にお邪魔した時には淵からゆるりとお湯が流れ出ていました。一番風呂ということもあってか、ここの泉質が一番良かったように思います。尚の湯は奥まった平田館にあるので客足はちらほらと少ない印象。外湯もたくさんあるので、ここまで足を運ばないのかもしれません。と思っていたら朝は大盛況でした。

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 男女別の湯屋の構成はほとんど同じですが、若干湯舟の形などが変わります。こちらは目隠しに坪庭と景色は今一つ。

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 もう1つの尚の湯は台形の湯舟。翌朝訪れると、すでに誰か入浴済みだったのかお湯は溢れていませんでした。最後の入浴だったからか湯力は他の浴場に比べて弱く感じました。

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 窓からは裏庭らしき良い景色。しかし、結露がすごいので少々もったいない感じです。

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 「尚の湯」の湯上がり処には冷えたそば茶が置いてありました。

外湯

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 城崎温泉には7つの外湯があり湯めぐりができます。湯めぐりには有料のパスポートが必要ですが、城崎温泉の宿泊者は無料で湯めぐりパスポートを利用することができます。

 また、姉妹館の「西村屋 ホテル招月庭」さんにあるお風呂も利用することができます。基本は西村屋さんの巡廻バスを利用ですが、場合によっては車で個別に送ってもらえます。

 

お料理

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 食事は朝夕ともにお部屋でちょうだいしました。とにかく手間暇を惜しまない内容となっており、「前菜」と「箸休め」で1つの会席に手の込んだ八寸が2つあるという。焼き物も付け添えが多く「焼き八寸」のようで趣向と味付けが感無量。素材の味をとにかく前へ出しながらも薄すぎない。単調じゃないのに、たくさんの素材と色んな味が楽しめる会席です。何を口にしても後を引かない、次のお料理に差し支えがないサッパリとした味付けは他にありません。そして器の選定が美麗で「見」も極まっています。

 献立は頂いたお品書きをもとに書いてあります。内容に関しては説明して頂いたものと、実際口にした感想を交えて記してあります。個人的な感想なのでご参考程度に見ていただければ幸いです。

夕食

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【食前酒】:季節のお酒(蓬薬膳茶)

 食前酒は何とも珍しいヨモギ酒です。口当たりは軽い甘さがあり、ヨモギの青い香りが後を追いかけてくる薬酒です。乾燥させてお茶のようにお酒で戻しているのか。お酒で炊きだすとエグ味がでそうだし、水出し茶のようにしているにはアルコールは少ないし。仕込みはどうしているのか謎が深まる食前酒。

 

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【前菜】

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・鶯咬合(うぐいすこうごう)

『左』:蛍烏賊と蕗の山椒煮、『右』:こし油 鳥貝胡麻浸し

 鶯咬合とは、ウグイスは器のモチーフ、咬合は合わせた器と言う意味でしょうか。蛍烏賊には木の芽が振ってあり、とても柔らかく蛍烏賊の磯風味がしっかりとあります。少しサザエに似た風味もしたような。 しっかり味のお浸しのコシアブラには胡麻で合わせてトリガイを飾ります。酢が強くない上品な白味噌の酢味噌和えの様に食せます。

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①牛蒡松風 :ふんわりもちっとした食感。ほんのり甘くゴボウ風味の蒸しケーキのよう

②一寸豆塩浸し :緑鮮やかに炊かれて、豆の堅さを残して引き立つ青々しい味。

③若鮎蓼焼き(矢羽串) :さっぱりとしたタデと酸味が薫る一手間。

④粽餅(ちまきもち) :しっとりではなく、粘りあるヨモギの風味が香ばしい餅。

⑤白えび南蛮酢 :酸味がなく優しいお酢の味わい。エビの旨味が引き締まっています。

⑥姫栄螺 :姫栄螺とはいわゆる小ぶりな栄螺です。他のお品と違いサザエは甘醤油が強くしっかりとした味付けなのに柔らかな噛み心地。

 

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【椀物】:うぐいす豆腐、吾三筍、柚子、穴子吉野煮、順菜、蛇の目胡瓜

 えんどう豆の豊かな真っ青な味にほどよい堅さのある豆腐。きめ細かく裏ごしをせず、ざらりとわずかに豆の感触を残し、繊細な塩加減の鰹出汁の清汁に浮かべてあります。 焼き目を付けた穴子にくず粉を打ち、出汁がよく絡んでふわふわ食感の穴子に梅肉のアクセント。吾三筍?破竹のようなものでしょうか。蛇の目胡瓜は、薄輪切りのキュウリの真ん中をくり抜いて、2つのリングをくっつけたものを言うようです。

 

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【向付】:旬のお刺身盛り合わせ

 右から

・タイ(紫蘇花、蓼、紫蘇)

・ヒラマサ(アヤメウド、山葵)

・紅ズワイガニ(妻大根、柚子)

・炙り白イカ(紅芯大根)

・バイ貝(胡瓜、レモン、赤青まふのり)

 日本海の幸は新鮮な歯ごたえに素材の味そのものです。5種盛りとは豪華ですが、お造りをこのような器に盛るというのもおもしろいです。ただ、カニは旬が過ぎてしまっているので、最盛期のものと比べるとやはり味が劣ります。この時期にカニ刺しが食べれるだけありがたいのでこれは致し方なし。

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 お造りが盛られた器がとてもお洒落だったので、食べ終わってから一撮。

 

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【合い肴】:但馬牛赤麹漬けグリル 彩野菜

 赤麹は中華料理で使われる紅麹のことでしょうか。フィレ肉と思われる最高級の但馬牛を麹で漬けているのだと思います。麹感は全くなく肉の旨味だけを感じることができます。麹は肉の熟成感や、口当たりをまろやかにするためのものでしょう。これをミネラルたっぷりの藻塩とカラスミ塩がとても合い至幸。 彩りにピンクペッパーが散らしてあり、付け添えのお野菜は、えんどう豆の花芽 芽キャベツ グリーンリーフと赤軸ほうれん草です。えんどう豆の花芽は、えんどう豆をさらに青くしたような味で珍味。生野菜の味付けは山椒と玉葱のドレッシング。新鮮で豊潤な青山椒の香りがしていました。

 

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【箸休め】:日本海赤もく養老寄せ、辛子味噌、鮑の南蛮煮、防風、人参魚

 山芋と海藻のアカモクを寒天で寄せてあり、かなり粘り気のある海藻なので寄せてなお糸が引ける程です。アカモクの磯風味の主張は強く、付け添えの辛子味噌がよく馴染みます。 南蛮煮は唐辛子やネギなどの香味と煮たものを言います。アワビ独特の弾力にさっくり触感を残しつつ、醤油は甘辛いがさっぱりと炊き上げてあります。それゆえにアワビの旨さが引き立っています。彩りにセリ(防風)の葉と茎を切り分けて飾ってあります。

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 人参は金魚に飾り切りされて、これまでの料理とは一線して、あま~く味付けされていました。相方の金魚と見比べると掘りが違う!!なんと一つ一つ手彫りのようです・・・すごすぎ・・・。

 

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【焼き物】:磯魚若草焼き、初地神(はじかみ)、岩水雲(もずく)、新牛蒡叩き、丸十茶巾

 備前焼の丸皿は暖かく玉砂利も熱されてありました。その上に杉の板を渡し、カサゴをフワフワに味醂で焼いたものを盛り付けてあります。丸い珍味椀にはワサビ菜のお浸しが入っており、カサゴと一緒にいたただくとお献立の若草焼きの完成です。付け添えに胡麻効く和え牛蒡と、スィートポテトのようなサツマイモの炙り茶巾絞りが添えてあります。6角形のぼんぼりの器にはやんわり酢味の岩モズク。彩りハジカミは自家製の優しい酸味。

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 2人前で配されるので取り皿の用意もあります。1点に吸い込まれるような鱗状の模様は面白い。盛り付けの仕方によっては、料理の躍動感が増しそうな見たことのないデザイン。

 

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【お勧め肴】:香澄産紅づわいがに香味蒸し、水菜、葱、シメジ

 昆布ベースのお出汁に擦り玉葱を合わせた香住カニの蒸し焼きです。説明では玉葱と牛蒡とおっしゃったのですが、牛蒡感はほとんどありませんでした。隠し味的なものならわからないかも・・・。出汁そのものは薄味なのですが、カニにはしっかり味が入り加味は必要ありません。香住は5月でも活カニが揚がるそうです。変な冷凍物よりは確実においしいのですが、日本海全盛期のカニの味を知っていると旨味が劣ります。

 

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【お食事】:こうのとり郷米釜飯、赤出汁、香の物

 釜飯はお部屋でとんでもないBIGな固形燃料により炊いてくれます!

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 米はやや堅めに炊きあがり、銅釜なので炊き加減は均一で艶々して立ちまくりです。赤出汁はナメコに刻み三つ葉。赤出汁なのに酸味は控えてまろやか。香の物は、刻み壬生菜の浅漬け、山椒昆布の佃煮、日野菜桜漬け。日野菜は土の匂いがしたので、牛蒡かと思ったら、相方が大根だ!と言うので、調べてみると蕪の一種でした。

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【水菓子】:季節の果物

 1つの器にはメロン、苺、キュウイにお煎茶のゼリーがあしらっています。どのフルーツも甘くとても良いものを使っておられます。煎茶ゼリーの苦みや渋みで、甘さを引き立てている一品。下にはプルーンのゼリーが敷かれてありました。恐らく甘露煮か、お酒で漬けこんでからのゼリーかなぁと思います。高台器にはもっちもっっちのクルミ豆腐に、クルミ本体が添えてあります。それに、キリッ!!とした甘味と酸味のあるサッパリ黒酢蜜が掛けてあります。

朝食

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 お布団上げに来られて朝食までの用意の間、冷水の入れ替えと煎茶を入れてくれます。お茶請けにはカリカリ小梅。

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 お茶を飲みながら待っていると、すぐにお料理が運ばれてきました。

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・牛乳

・切干大根

・じゃこおろし

 牛乳は但馬牧場産でしょうか。 切干大根は甘めに柔く炊いてあり、大根おろしのちりめん和えは甘酢で味付け。

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・ミニトマト、鯛の煮凝り辛子マヨ、蛇腹胡瓜

・温泉卵:昆布出汁が効いた温玉タレで。

・蟹のちりめん山椒

 朝から煮こごりとはいいお仕事されます。タイの風味が旨い。 温泉玉子は昆布が効いたお出汁に濃厚玉子。 おそらく自家製だと思うのですがカニ身山椒です。ちりめん山椒の様に炒ってあるのですが、カニの旨味が凝縮されたご飯のお供です。後から調べると西村屋本館さんの直営レストラン「さんぽう」のオリジナル商品のようでした。そら美味いわけです。

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・一夜干しのカレイ

・湯豆腐

 カレイは炭火で炙り直して香ばしく温かく。 珍しい硬めの絹豆腐は大豆が濃ゆい。付け合わせは豆苗、エノキとシンプルに口当たりの良い鰹ポン酢で。

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・イカソーメン

・温泉粥

・炊き合わせ

 イカソーメンはたっぷりの麺つゆが用意されているので、ソーメンのように啜る(すする)という表現がぴったり。 お粥は真ん中に練り梅が添えてあり、米と玄米で炊かれ程よく穀物の食感が残る上品。 炊き合わせにあるガンモは実は濃厚で焼きたての練り物のようです。高野豆腐は口に入れると溢れ出す煮汁に、南京はほろりと崩れる加減。浸し出汁は南京を炊いたものか、とても甘い。

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・香の物:大根ぬか漬け、胡瓜、蜂蜜梅

・食事:コウノトリ米、味噌汁(大根、ワカメ、三つ葉、青紅葉かまぼこ)

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・甘味:リンゴとオレンジ

 夕食と同様に但馬産のコウノトリ米は、ピカピカで立ちまくりに焚き上げてあります。お味噌汁もやさしいまろやか。 甘味はこれまでの流れから少し拍子抜けするオレンジとリンゴです。ここだけやけに家庭的な味でギャップ。初夏だったので手作りわらび餅とかだったらと妄想してみる。

 前情報から朝食は定番料理のようです。季節によって、小鉢などの内容が変わるかもしれません。書き出してみると品数が多く、どれも手作りで手抜きなしなのは流石だなぁと思いました。

 

まとめ

 サービスはとても充実しており最高の空間を演出しています。接客係はお部屋付きなのですが、付いて頂いたご年配女性の接客が気持ちのいいこと。お話がとにかくお上手で、とっさの返しもすごく小慣れて、いい距離感を保って下さる配慮。何よりも、お料理の内容をすべて把握されているのが流石です。 料理も繊細で素材の活かし方がすばらしく、海辺の地名産と季節の物をしっかりと盛り込んでいるバリエーションは素晴らしく。 何から何まであるお宿で気になるのが温泉です。源泉投入量が少ないので、泉質を求める方には合わないかもしれません。ただ、温泉街の雰囲気は現代に沿った楽しみがあり、旅情を楽しんで美味しいものを上質な空間で味わうなら是非に訪れてみるべきお宿と思います。秋の味覚と冬の日本海の幸を楽しみに是非再訪したい。

宿泊料金

 さて、宿泊料金です。公式HPからだと最終価格が64000円でした。yahooプランからだとポイントとクーポン利用で60700円になりました。GW後の土曜日だったので少し安く売られていたのも助かりました。通常は70000円を超えてくるお値段高めですが、それに見合うお料理やサービスは充足して落ち着いた客層ばかり。これで源泉掛け流しならば・・・本当に言う事なし。そうなると値段も跳ね上がりそうです。

宿泊日:2019/5/11

旅行サイト:一休(yahooトラベル)

プラン:季節の会席料理プラン【旬の食旅】 

部屋タイプ:一般客室(和室)

合計料金:73440円(2名)

クーポン:6000円(yahoo!プレミアム会員特典)

ポイント:6740P(ポイント即時利用)

支払い料金:60700円

獲得ポイント:607P

城崎温泉 西村屋本館 宿泊予約

『じゃらん』

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『Yahooトラベル』

おまけ

 西村屋本館さんへ往訪する前に2カ所の藤棚をハシゴして来ました。

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白毫寺の藤棚

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白井大町藤公園の白藤